凪月
ね?いいでしょ?
将翔
ええと、ごめんね………
凪月
えー!そんなぁ……
凪月
いいと思うんだけどな
《思い出部》
将翔
思い出部って何するところなの?
凪月
何もしないよ
将翔
え?
凪月
何もしない、皆で話すだけ
凪月
思い出をね
将翔
皆って他にも誰かいるの?
凪月
まだ誰もいないよ、私だけ
将翔
それ部活?
凪月
違うかも?
将翔
ごめんね、僕バスケ部に誘われててね
凪月
そっかぁ
凪月
(どうせ入らないのに)
最初はいつもそうだった
笑顔で優しいフリをして
誰にも踏み込ませない一線を作る
凪月
(そういうことに関しては)
凪月
(__の方が……)
凪月
(………ああ、綺糸だったかな)
綺糸
………………
凪月
綺糸!
綺糸
……………
凪月
ちょっと!無視しないでよ!
綺糸
うるさいぞ、お前
凪月
ね、思い出部に入らない?
綺糸
断る
凪月
だって、部活入らないでしょ
綺糸
……初対面のお前に何が分かる
凪月
_______
凪月
………分かんないから思い出部に誘ってるんだよ
凪月
知ってる人の思い出聞いても楽しくないでしょ?
綺糸
俺は部活には入らない
凪月
でもこの学校部活に入らないといけないんだよ
綺糸
……………………
凪月
幽霊部員でもいいから、ね?
綺糸
………仕方ない
凪月
やった!
自分から遠ざけるのに
来るものは決して拒まない
すぐに情が湧いてしまう
凪月
一応紙渡しておくね!
凪月
それじゃ!
綺糸
………なんなんだアイツ
《部活名》 思い出部 《活動内容》 思い出を語る 《場所》 第二美術室 《部長》 一ノ瀬凪月 《部員》 _______ _______ _______
綺糸
(部員の欄が3人しかないんだが)
綺糸
(はぁ……………)
《部員》 篠野 綺糸 _______ _______