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この世界には、生まれつき"喰紋"を宿す者がいる。
喰紋は、人それぞれ違う"喰らう力"。
炎を喰らう者。
音を喰らう者。
痛みを喰らう者。
人それぞれだ。
その力を正しく使うため、日本各地には喰紋学院が存在する。
その中でも最も歴史が古く、数々の最強を輩出してきた学院。
喰紋皇学院
喰紋使いなら誰もが憧れる、日本最高峰の学院。
しかし、その門をくぐれる者はほんの一握り。
今日は、その入学試験の日だった。
紡綴透
白銀の髪を揺らしながら、一人の少女が学院を見上げる。
紡綴 透
空のように澄んだ水色の瞳には、大きな校舎が映っていた。
心晴雫
後ろから優しい声が聞こえる。
透が振り向く。
紡綴透
そこにいたのは幼馴染の少年。
心晴 雫。
透明感のあるアッシュ系ライトブラウンの髪。
太陽のような黄金色の瞳。
口元には小さなホクロ。
雫は優しく笑う。
心晴雫
透は小さく頷く。
紡綴透
心晴雫
雫は透の頭を軽くぽん、と叩いた。
心晴雫
透は少し照れくさそうに笑う。
紡綴透
心晴雫
心晴雫
紡綴透
二人は並んで校門をくぐった。
試験管
受験生たちが一斉に並ぶ。
A
B
A
ざわつく会場。
透は静かに深呼吸をした。
心晴雫
雫が小さな声で聞く。
紡綴透
心晴雫
紡綴透
心晴雫
紡綴透
心晴雫
二人は顔を見合わせて笑った。
第一試験
学力試験
教官
教官
カリ……
カリカリ……
問題は難しい。
普通の高校入試とは比べものにならない。
それでも透は、一問ずつ丁寧に解いていく。
雫も落ち着いた表情でペンを走らせていた。
教官
答案が回収される。
受験生たちがホッと息をついた。
B
しかし。
教官が口を開く。
教官
その言葉に、全員が顔を上げた。
教官
巨大な扉が開く。
目の前に広がるのは、本物の戦場のようなフィールド。
瓦礫。
崩れた建物。
そして――
黒い霧。
教官
教官
教官
ガコンッ!!
巨大な檻が開く。
ズシン……
ズシン……
黒い影が姿を現した。
A
受験生たちの顔が青ざめる。
教官
教官
教官
教官
教官
その瞬間。
喰蝕が地面を蹴った。
C
A
受験生たちが一斉に散らばる。
透は一歩前へ出た。
雫もその隣に立つ。
心晴雫
紡綴透
雫は優しく微笑んだ。
心晴雫
心晴雫
透は小さく息を吸う。
紡綴透
その時、一人の受験生が透を押しのけた。
D
透はよろける。
すると――
雫の笑顔が、すっと消えた。
心晴雫
D
雫は静かに一歩前へ出る。
心晴雫
低い声だった。
紡綴透
心晴雫
その場の空気が凍りつく。
受験生も思わず黙る。
雫は透の方を向くと、いつもの優しい表情に戻った。
心晴雫
紡綴透
心晴雫
紡綴透
心晴雫
雫は微笑む。
ギロッ
そして、ぶつかった奴をにらむ。
心晴雫
紡綴透
二人は背中合わせに立つ。
透の空色の瞳が静かに輝く。
雫の太陽のような瞳が鋭く光る。
目の前には、迫り来る喰蝕。
二人は同時に構えた。
ここから、二人の物語が始まる。
コメント
1件
みぅです、読ませてもらいました🥀 「喰紋」っていう設定、すごく好きです。能力が人それぞれ違うってのがもうワクワクするし、透と雫の幼馴染感がじんわり伝わってきて…特に雫、普段あんなに優しいのに透が押しのけられた瞬間の豹変、ゾクッとしました。あのギャップ、最高です。ここからどんな物語が始まるのか、本当に楽しみです🌙