哀歌
サッチ
カウンターの席に、座る
サッチ
哀歌
ぐいっと、手を引かれた
サッチ
ぎゅっと、優しく抱きしめられた
安心させるように、背中を撫でられる
サッチ
口から発せられる事実が
溢れんとばかりに出てくる
サッチ
サッチ
サッチ
許すも何も、救ってくれたのはサッチさんだった
感謝の言葉を言わなきゃと思うのに
上手く口から言葉が出てくれなかった
少しだけ、沈黙が続いた時。
哀歌
哀歌
やっと、口から言葉が出てくれた。
サッチ
彼は、優しく笑った。
この人がいれば、大丈夫だと思った
私は、気付かぬうちに、
“恋”をしていたのだろうか。
あの日から、数週間後――
夜ご飯を食べるために、キッチンへ行った
サッチ
いつもなら笑顔で話しかけてくれるのだが、
今日は、どうやら様子がおかしい
哀歌
どうしたのだろうか。
私の目には、彼が忙しく見えた
サッチ
哀歌
何か話したいんだろうか。
分からない、だから、知りたくなった
ご飯を食べた後、ここに残ることにした
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