もふ君が1人、窓辺で外を眺めている
もふ
(“思い出す”って、どういう感覚なんだろう……)
もふ
(目に映る景色も、風の匂いも……全部新しいのに、どこか懐かしい。)
ノックの音。のあさんがそっとドアを開ける
のあ
おはよう、もふ君…体調どう?
もふ
…体調は大丈夫…
のあ、ベッドの近くに椅子を引いて座る
のあ
これ……持ってきたんだ…
のあがカバンから取り出したのは、ぬいぐるみ
のあ
これ、もふ君が持ってたの。いつも収録の時そばに置いてたやつ…
もふ君がぬいぐるみに目を落とす
もふ
それ…
その瞬間—— 脳裏に、みんなの笑い声が一瞬よぎる
もふ
はっ……!
のあ
どうしたの?
もふ
………
もふ
……ううん
もふは、ぬいぐるみをそっと胸に抱く
もふ
頭は覚えてないのに……心では……
もふ
覚えてる気がする…
のあ
思い出せなくても……ちゃんと、心が覚えててくれてるなら







