テヒョン
誰よりも早く病室に着いたおれは、ベッドに寝ている彼を見て絶句した
まるで生気がない
もちろん目は開いていないし、至る所に包帯が巻かれ、顔は青白かった
テヒョン
ベッドに駆け寄って呼びかけても返事はない
テヒョン
テヒョン
ジミン
少し遅れて来たジミナがおれをベッドから引き離す
テヒョン
ジミン
ユンギ
メンバーに押さえられながら、おれはただ彼の名前を叫んだ
溢れ出る涙は止まることを知らない
ショックで目眩すらした
少し気分が悪くなって床に座る
ジン
テヒョン
おれは今、きっと酷い顔をしているだろう
ジミン
ジミン
テヒョン
医師
医師
テヒョン
話を聞きながらおれは流れ出る涙を必死に堪えた
おれが泣いていたらダメだ
今一番辛いのはジョングガだから
おれがしっかりしなきゃ、
テヒョン
医師
テヒョン
医師
医師
テヒョン
ジン
医師
ジン
テヒョン
テヒョン
ジミン
ジミン
テヒョン
記憶を失うなんて、ジョングガはそんなことしない
もし忘れてたら怒ってやるんだから
ポジティブに考えようとすればする程、自信をなくしていった
もし本当に失っていたら、、
いや、きっと大丈夫だ
おれはジョングガを信じてる
おれは病室に泊まることにした
少しでもジョングガと居たいから
彼の手を握って必死に祈る
目を覚ましたら、何事も無かったように笑ってくれますように
テヒョン
テヒョン
テヒョン
もちろん彼から返事はない
テヒョン
1ミリも動かない彼は、本当に生きているのか不安になる程だった
おれは星空を眺めていた
隣にはジョングガがいて、おれに笑いかけた
ジョングク
そんなの当たり前だ
お前から離れるつもりなんて、これっぽっちもない
だけど、声は出てくれなかった
おれはジョングガに微笑み返すことしかできない
いつの間にか、おれの目の前は崖になっていて、
その崖に吸い寄せられるように近づいた
ジョングク
ジョングク
ジョングガがおれの腕を掴もうとした
でも、一歩及ばずその手は空を切る
ジョングク
おれの体は空中に投げ出された
不思議と怖くはなかった
テヒョン
テヒョン
テヒョン
目を開けると病室だった
あぁ、すごく嫌な夢だった
おれの手はジョングガの手をしっかりと握っていた
テヒョン
テヒョン
相変わらず返事の無い彼に話しかける
テヒョン
その時、握っていたジョングガの手が動いたような気がした
テヒョン
顔を覗き込む
彼の目が、ゆっくり開いた
テヒョン
テヒョン
ジョングク
しっかりと目が合った
ジョングク
テヒョン
テヒョン
ジン
ジン
ナムジュン
ジョングク
医師
医師
ジョングク
医師が出ていってから、おれはジョングガに駆け寄って質問した
テヒョン
テヒョン
ジョングク
あぁ、これはまずい
テヒョン
テヒョン
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングガはそう言って笑ってみせた
本気で覚えていないみたいだった
テヒョン
テヒョン
泣いたらダメ、、
そんなこと分かってる
地面が崩れたような錯覚を起こした
ジョングガは、おれと付き合っていることも覚えていない
立っていられず椅子に腰掛け俯く
溢れる涙を彼に見せないように
コメント
1件
悲しい😭 けど、物語さいこうです! グクちゃん忘れちゃったけどテテとまた結ばれることを願ってます💖