〇〇
じ…冗談ですよね、?
〇〇の額にじんわりと汗が滲む。
保科宗四郎
冗談でこんな事を言う男じゃあらへん
保科は真剣な表情で〇〇を見つめている
保科宗四郎
君が聞こえてなかったんなら、何度でも言うちゃるわ
保科宗四郎
僕は、〇〇ちゃんが好きなんや
保科宗四郎
すぐ照れるところも
保科宗四郎
単純なところも
保科宗四郎
無邪気な笑顔も
保科宗四郎
ちょっと怒りっぽいところも
保科宗四郎
周りのことをよう見とるところも……
保科宗四郎
〇〇ちゃんのええ所も悪い所もぜーーんぶひっくるめて好きなんや
〇〇
嘘……、
保科宗四郎
嘘やあるかいな
〇〇
で、でも私たちまだ出会って3ヶ月くらいしか……経ってませんよ、?
保科宗四郎
過ごした期間なんか関係あらへん
〇〇
…でも、
保科宗四郎
しゃあないやんか
保科宗四郎
どうしようもないくらい君に惹かれたんや
保科宗四郎
今更、この気持ちを否定するわけにはいかんやろ
自覚してもうたんやから、と続ける保科
〇〇は俯いて、口を開いた
〇〇
……私、
〇〇
私も、保科副隊長が好きです
保科宗四郎
!
保科宗四郎
なら……!
〇〇は保科の声を遮るように続ける
〇〇
でも、怖いんです
〇〇
また、大事な人が私のせいでいなくなることが
〇〇
お母さんだって、私のことなんか忘れて生きていけば良かったのに……、
保科宗四郎
…君のホントのお母さんは、怪獣に56されたんやのうて、栄養不足、睡眠不足が重なってなくなられたんよな、
〇〇
…はい
〇〇
だから、もう嫌なんです
〇〇
どうせ失うなら最初から大切な存在なんて作らなきゃいい
〇〇
だから、付き合うことは出来ません
〇〇
ごめんさい、
〇〇は顔を上げて、辛そうに笑った
その表情を見て保科は、椅子から立ち上がり〇〇を抱きしめた
〇〇
ほっ、保科副隊長?!(///)
〇〇
な、なんですか……!(///)
保科宗四郎
……アホか君は
保科宗四郎
僕は君より強いんぞ?
〇〇
……!
〇〇は保科の腕の中で反芻する
〇〇
つ、よい…………
保科宗四郎
その僕がなくなる?
保科宗四郎
はっ、
保科宗四郎
簡単に言わんで欲しいわ
〇〇
……副隊長、
保科宗四郎
第3部隊の副隊長の座を僕は継いだ時から1度たりとも譲ったことは無い
保科宗四郎
僕が強いから誰も奪うことは出来なかったからだ
〇〇
……、
〇〇は保科の胸の中で静かに嗚咽を漏らす
〇〇
いいんですかッ、……
〇〇
私……
〇〇
大切な人を作っても……、!
保科宗四郎
当たり前や
保科宗四郎
君の大事な人も、君も
保科宗四郎
僕が全部守る
〇〇のだらりと垂れていた手が保科の背中に回される
保科はそれを確認すると、満足そうに笑って聞いた
保科宗四郎
…もう答えは決まっとるか?
保科宗四郎
僕と、付き合ってください
〇〇
はいッ……!
〇〇は、吹っ切れたようににこりと笑って、保科をさらに強く抱きしめた。
続く