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ただ、笑っていたいだけ。

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ただ、笑っていたいだけ。

2 - 第1話 泣きたくなんて、ないから

♥

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2024年05月19日

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H.

ただいま……

今日も、返事はないみたい

分かりきったことだったから

今更悲しくなんてならない

学校から帰ってきてすぐにするのは

お兄ちゃん達にプリントとかテストを渡すこと

りうちゃんは時々しか学校に行かない

だから、僕がりうちゃんのプリントとかテストを持って帰ってくる

H.

これ、りうちゃんのプリントとテスト……

I.

ん……

プリントとを渡してもありがとうって返ってくることはない

感謝なんてされたことがない

これが当たり前だからなのかな……

I.

え、りうら90点じゃん!

N.

えぇぇ!!すごい!

Y.

さすがやな〜

りうちゃんのテストを見て

大袈裟な反応をするお兄ちゃん達

H.

(そのテスト、僕は満点だったんだけどね)

そんなこと言っても、褒められない

そう、わかっているから

あえて何も言わないで、黙っておく

そういえば、褒められると思い

満点だったことを言って、

怒られたことがあったけな

………………、、、

※7ヶ月前

H.

これ、りうちゃんのテスト

僕が差し出したプリントを無言で受け取るお兄ちゃん

Y.

えぇりうら95点!?

N.

まじっ!?すごい!!

I.

さすがやわ〜!

R.

えへへ

あの時もお兄ちゃんたちはりうちゃんのテストに

大袈裟に反応を示していた

そんなお兄ちゃん達に対して

嬉しそうに笑うりうちゃん

それが悔しくて、でもどこか羨ましくて

自慢するかのように言ってしまった

H.

そのテスト、僕は満点だったんだよ!
りうちゃんよりすごいんだよ……!

R.

ぇ……

その瞬間、りうちゃんの顔から笑みが消えていく

そんなりうちゃんを見て、

お兄ちゃん達は僕に冷たい視線を送る

S.

いむくんはお兄ちゃんなんやから当たり前でしょ

I.

りうらは学校行かないで、
この点数取れてるんやよ?

N.

お兄ちゃんなのに、褒めてあげることも出来ないの?

H.

ッ...……

違う、こんな雰囲気にしたかった訳では無い

ただ、褒めて欲しかっただけ

すごいねっていう一言が欲しかっただけ

それだけなのに……

でも、そんな僕の想いが

お兄ちゃん達に届く訳もなくて……

ただただ重苦しい沈黙がずっと続いていた

……あぁ、こんなこと思い出したくなかったのにな

H.

ッ……

少し、視界がぼやけてきた

あれ、なんでこんなに悲しくなるの……?

だめなのに、笑わなきゃいけないのに

そんな僕の意思に反して、透明な雫が

床に小さな染みを作っていった。

リリン.

出かけてきます〜.ᐟ.ᐟ

リリン.

お昼すぎくらいに帰ってくるから、
コメ返遅くなるかも〜

𝐧𝐞𝐱𝐭…♡800

ただ、笑っていたいだけ。

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コメント

32

ユーザー

風邪ひいたの…?大丈夫? 続き楽しみ~~.ᐟ‪時差コメ失礼致しますm(_ _)m

ユーザー

…風邪ひいちゃったの?お大事に(,,o̴̶̷᷄﹏o̴̶̷̥᷅,,) 泣けるって…イム様ぁ〜.ᐟ‪.ᐟ‪こう言う系の好きだから嬉しい… 続きが気になるな…ハハッ☆⤴︎⤴︎(((は?

ユーザー
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