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半ば強引に連れて行かれて、 着いたのは屋上だった
ガチャッ
真冬
真冬がドアを開けた後、その奥にいる 誰かに向かってそう言った
彼方
彩莉
2人の仲が良いのは凪沙から聞いて 知ってたけど、なんで屋上に？
しかも何故か、柵の側に座って、 パソコンをいじってるし……
真冬
彩莉
やっと腕を離してくれて、 会長の方に行った真冬
私も屋上のドアを閉めてから、 2人の方へ近づいて行った
真冬
彼方
真冬
さっきから、2人の話している内容が よく分からない
正体とか、“こうづき”とか、 情報とか……
彩莉
彼方
気になって聞いてみると、 会長にそう答えられた
でも、こっちの話って言われると、 益々よく分からない
彩莉
真冬
彼方
真冬
どうやら本題に入ったらしく、 私も少し身構える
彼方
彩莉
頭の中で、会長に言われたことを 復唱する
彩莉
私、何か悪いことしたっけ……！？
彼方
彼方
彩莉
それなら、まだ安心……？
けど、真冬が守るって、 どう言うことだろう
彼方
2人の正体？
真冬
彼方
真冬
普通の調子で真冬に聞かれる
これなら、嫌われてはない、のかな？
彩莉
2人の正体と言われても、 特に心当たりがない
彼方
えっ、凪沙？
彩莉
噂好きなことも知られてるし、 何でだろう
彼方
生徒のことを覚えてる……って、 全校生徒、何百人もいるのに！？
真冬
真冬
彩莉
暗記のテストで苦労しなさそうだなぁ ……なんて、呑気なことが頭をよぎる
真冬
真冬に聞かれて、 もう一度よく思い出してみる
彩莉
『時雨桜の正体が、相川真冬説』
たしか、そんな噂を聞いたことがある
それと朝に……
凪沙
凪沙
たしか、朝のニュースのことで 話をしてて、その時雨桜の行動が、 一人じゃ実現不可能だって話で……
彩莉
この可能性が出てきたんだ
真冬
彼方
真冬
この2人の話、まさかとは思うけど、 本当に……？
彩莉
真冬
私がそう言うと、 真冬が私の方に向き直った
真冬
“ソラ”と呼ばれた会長が、パソコンを 操作しながらこくりと頷いた
ほ、本当に、2人が時雨桜なの……？
真冬
彩莉
第一、こんなことを言えるはずがない
彼方
真冬
真冬
2つ目の質問、途中で真冬が来たから 聞こえなかったけど、そんなことを 聞かれたんだ
彼方
真冬
淡々と会長に答えていた真冬が、 何故か最後で失速した
彼方
もう一度、会長が同じ質問をする
彩莉
真冬
そ、そうだ、 そんなこと言ってた……！
彼方
真冬
彼方
彼方
真冬
彼方
彩莉
突然下の名前で呼ばれて、 不覚にもドキッとしてしまう
彩莉
真冬
彼方
真冬
彼方
真冬
どうしても引っかかるらしい真冬が、 さらに食い下がる
彩莉
可能性があるとしたら、 それぐらいしか思いつかない
やっぱり、嫌われてたかな……？
真冬
真冬
よかった、 嫌われているわけではないらしい
彼方
真冬
あ、観念した……
真冬
彩莉
何だかとんでもないことに なっちゃったけど、こうやって真冬と 仲良くなれたのは、少し嬉しい
あそこまで嫌がってた理由は少し 気になるけど……でも、嫌われてる わけではないなら、今はいいかな？
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
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