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嗚呼、手を伸ばせば

父親

ーーー?

蜜山 叶愛(幼少期)

うん、“私”ね___

母親

ーー!

父親

叶愛はいい子だな…ナデナデ

蜜山 叶愛(幼少期)

…!えへへ…

伸ばすほどに

蜜山 叶愛(幼少期)

(違う…“私”じゃない

蜜山 叶愛(幼少期)

(“ボク”を見てよ…!

遠くへゆく

女子生徒

クスクス…何あれ

男子生徒

かっこいいと思ってるんじゃね?w

蜜山 叶愛(学生時代)

……

思うようにいかない今日も

蜜山 叶愛(学生時代)

(“ボク”でいて…何が悪い

また慌ただしくもがいてる

早間 日菜

ごめん…私が弱いから…

蜜山 叶愛(学生時代)

違うッ!!

蜜山 叶愛(学生時代)

日菜は何も悪くない!

早間 日菜

ごめんねぇ…っ…?

蜜山 叶愛(学生時代)

っ……

蜜山 叶愛(学生時代)

(ボクのせいで…日菜は壊れた…

悔しい気持ちも

蜜山 叶愛(学生時代)

…ボクのせいだから…

蜜山 叶愛(学生時代)

日菜は謝らないでいいんだよ…っ

ただ情けなくて

蜜山 叶愛(学生時代)

ポロポロ(ごめんなさい…

蜜山 叶愛(学生時代)

(誰かと関わって……傷つけて…ごめんなさい…っ

涙が出る

踏み込むほど

蜜山 叶愛(学生時代)

…ボクは、ボクでありたいだけだ

不良

なら、分からせるだけだよなぁ?w

蜜山 叶愛(学生時代)

っ…!!?まさか…ッ

苦しくなる

蜜山 叶愛(学生時代)

だ、誰か…っ!!

不良

クックッ…

蜜山 叶愛(学生時代)

嫌だぁぁああ"っ!!!

痛くもなる

嗚呼

蜜山 叶愛

さァ、キミたち…

標的A

み、蜜山…!

蜜山 叶愛

みんな死のうかぁ!!シュッ

感じたままに

標的A

があぁっ…!!

標的B

ごええぇッ!?

蜜山 叶愛

あっはッ!

蜜山 叶愛

すぐ死ぬじゃ〜んクスクス

進む

蜜山 叶愛(学生時代)

何なんだ、アンタ

兼城 翠

クスッ…

兼城 翠

俺は兼城翠、殺し屋さ

自分で選んだ

蜜山 叶愛(学生時代)

ふーん…殺し屋、ね

兼城 翠

君も入らないかい?

蜜山 叶愛(学生時代)

…面白そうじゃん

この道を

蜜山 叶愛(学生時代)

(今日はあまり眠れないな…

重いまぶた擦る夜に

蜜山 叶愛(学生時代)

……ッ…!

蜜山 叶愛(学生時代)

綺麗…

蜜山 叶愛(学生時代)

スッ…(空へ手を伸ばす

しがみついた

蜜山 叶愛(学生時代)

ボクは…ここでやっていけるかな?

蜜山 叶愛(学生時代)

(…いや、貫いてみせる

蜜山 叶愛(学生時代)

(もう、隠さない

青い誓い

蜜山 叶愛

〜〜♪(鼻歌

蜜山 叶愛

でーきたっ

好きなことを続けること

蜜山 叶愛

(カッコイイものは好きだし、男物の服も着てみたいけど…

蜜山 叶愛

(裁縫も捨てられないんだよな…

蜜山 叶愛

(…ボクは“どっち”になりたいんだろうね

それは楽しいだけじゃない

蜜山 叶愛

ま、そんなことはもうどうでもいい

蜜山 叶愛

(“ベルデ”は、ボクの唯一の居場所だ

蜜山 叶愛

(皆、ボクを認めてくれた

本当にできる

蜜山 叶愛

……

蜜山 叶愛

(…本心も…そう?

不安になるけど

嗚呼 何枚でも

蜜山 叶愛(学生時代)

ふん…“好きな物”がテーマなんて子供っぽい…

蜜山 叶愛(学生時代)

テクテク…

蜜山 叶愛(学生時代)

ピタッ(自分の描いた絵の前で止まる

教師

(こっちの方が蜜山さんに合うんじゃない?)

ほら何枚でも

蜜山 叶愛(学生時代)

……勝手に決めつけんな

蜜山 叶愛(学生時代)

ビリィッビリビリッ!!(絵を破く

蜜山 叶愛(学生時代)

こんなもんクソ喰らえだ…

自信がないから描いてきたんだよ

嗚呼 何回でも

蜜山 叶愛(学生時代)

ハァッ!!シュッ

寺西 煌雅

おっとギチッ(受ける

蜜山 叶愛(学生時代)

くっ…(押し返される…!

蜜山 叶愛(学生時代)

やぁっ!!(寺西の足を蹴ろうとする

寺西 煌雅

あっぶね…(バックステップ

ほら何回でも

寺西 煌雅

だいぶ動きに無駄が無くなってきたな

蜜山 叶愛(学生時代)

ハァハァ…どうも…

寺西 煌雅

疲れてるな、ちゃんと休んでるか?

蜜山 叶愛(学生時代)

…あんまり

蜜山 叶愛(学生時代)

早く、皆に追いつけるように…

積み上げてきたことが武器になる

寺西 煌雅

休むことも大事だ

蜜山 叶愛(学生時代)

…あと、ボソ…

寺西 煌雅

ん?

蜜山 叶愛(学生時代)

…稽古の時間、割と好きだし……

寺西 煌雅

フ…ならよかったよ

周りを見たって

兼城 翠

このメンバーでやる会議は3回目だね

謝花 レオ

ポロポロ…(泣いてる

寺西 煌雅

……謝花、今日は幹部会議だ

寺西 煌雅

喧嘩は起きねぇから、いい加減泣くの辞めないか?

謝花 レオ

そうですけどぉ…グスッ

音原 響

すっかり懐かれてますね

寺西 煌雅

どこがだッ!

蜜山 叶愛

あははっ

由里

(…ここは本当に暗殺組織なのだろうか

誰と比べたって

蜜山 叶愛

………

寺西 煌雅

…蜜山?どうかしたか?

蜜山 叶愛

あ…いや、なんでもないよ〜

“ボクにしかできないこと”はなんだ

今でも

蜜山 叶愛

…ねぇ、こうくん

蜜山 叶愛

ボクってここに居ていいのかな?

寺西 煌雅

急に何を聞くかと思えば…

自信なんかない

寺西 煌雅

別に、お前が居たいと思うなら居ていいだろ

蜜山 叶愛

…そっか

それでも

蜜山 叶愛(学生時代)

…死んでくーださい

蜜山 叶愛(学生時代)

バンバンッ

標的

ガッ…!?

蜜山 叶愛(学生時代)

…目ぇ見開いちゃって

蜜山 叶愛(学生時代)

かわいそ…w

感じたことない気持ち

蜜山 叶愛(学生時代)

(“殺し屋”として初めての任務だけど……

蜜山 叶愛(学生時代)

(こんな感じなんだ

蜜山 叶愛(学生時代)

あの時とは全然違って…面白いねぇ…w

知らずにいた想い

不良

……ぅ、…ぁ…

蜜山 叶愛(学生時代)

…はは、はははっ!!

あの日踏み出して

蜜山 叶愛(学生時代)

なぁ!!ボクは女なんだろ!?

蜜山 叶愛(学生時代)

そんな奴に殺られてどんな気持ちなんだよ?!なぁ!

蜜山 叶愛(学生時代)

なんか言ってみろ!

蜜山 叶愛(学生時代)

(…これで…開放される

初めて感じた

蜜山 叶愛(学生時代)

(殴った感触…忘れられないなぁ…

蜜山 叶愛(学生時代)

今までのやり返しだ…ざまぁみろボソッ

この“痛み”も全部

蜜山 叶愛(幼少期)

“私”は…これでいいのかな…?ポロポロ

好きなものと向き合うことで

蜜山 叶愛(幼少期)

ずっと…隠し続けて

蜜山 叶愛(幼少期)

そんなの…

触れたまだ小さな光

蜜山 叶愛(幼少期)

絶対……間違ってる…!

蜜山 叶愛

(…よく言ったね、過去のボク

蜜山 叶愛

『大丈夫、行こう』

『あとは楽しむだけだ』!

全てを賭けて

風切 優希

ええ加減死んでくださいやッ!!バシッザシュッ

蜜山 叶愛

…無理だね…ッ!

蜜山 叶愛

そっちこそもうキツイでしょ!シュッ

風切 優希

いいえ?(避ける

“描く”

蜜山 叶愛

シュッ!(3本同時に投げる

風切 優希

どこまでいってもそれでっか…(少し削れる

蜜山 叶愛

(避けながら言うか

蜜山 叶愛

ボクが1番得意なのはこれなんでねぇ…

自分にしか出せない“色”で

朝も

蜜山 叶愛(学生時代)

ハァッ…ハァ…ッ!

夜も

蜜山 叶愛(学生時代)

ハァ…ッ…う"ぅ…

走り続け

蜜山 叶愛(学生時代)

……っ!!

見つけ出した

由里

蜜山さん

謝花 レオ

み、蜜山さん…

兼城 翠

叶愛

音原 響

蜜山さん

寺西 煌雅

蜜山

青い光

好きなものと向き合うこと

蜜山 叶愛

ボクはボクのままでいいのか…やっぱりまだ分からない

寺西 煌雅

…そうか

寺西 煌雅

俺が言えんのは、どんなお前でも俺らは認めるって事だけだ

今だって怖いことだけど

蜜山 叶愛

うん…そうだね…(涙目

寺西 煌雅

……(蜜山の背中に手を当てる

もう今は

蜜山 叶愛(幼少期)

……

蜜山 叶愛(幼少期)

(…良かったね

あの日の“透明”なボクじゃない

蜜山 叶愛

…こうくん

寺西 煌雅

なんだ?

蜜山 叶愛

ボクは…もうちょっとこのままでいるよ

寺西 煌雅

…ああ、お前がそれを望むのなら

蜜山 叶愛

(…これが

蜜山 叶愛

(『ありのままの』

寺西 煌雅

(……『かけがえの無い』

「ボク(君)だ」

早間 日菜

ほら!早く早く!グイッ

蜜山 叶愛(学生時代)

ちょ…分かったから!

知らず知らず隠してた

早間 日菜

叶愛こういう服似合うと思うんだよね〜

蜜山 叶愛(学生時代)

いや、ボクはいいから…

早間 日菜

じゃあせめて試着して!!連写するから!

蜜山 叶愛(学生時代)

バリバリ残す気じゃん

早間 日菜

当たり前じゃん!

蜜山 叶愛(学生時代)

…ふふっ、あはは

本当の声を

早間 日菜

そ、そんなにおかしかった!?

蜜山 叶愛(学生時代)

いや、日菜といると楽しいなって

早間 日菜

…!私も叶愛といると楽しいよ!

響かせてよ ほら

早間 日菜

やっぱ似合うって〜パシャパシャ

蜜山 叶愛(学生時代)

あ本当に連写するんだ

蜜山 叶愛(学生時代)

…恥ずかしいから早く着替えたいんだけど……

見ないフリしていても

蜜山 叶愛(学生時代)

はぁ…やっぱりスカート合わない……

早間 日菜

いつも制服でスカートなのに?

蜜山 叶愛(学生時代)

あれは仕方なく

早間 日菜

そっかぁ

確かにそこに

早間 日菜

まぁ、叶愛が好きなのが1番だからね

蜜山 叶愛

スッ(服を手に取る

蜜山 叶愛

……うん、そうだね

今もそこにあるよ

蜜山 叶愛

…ゴフッ…

寺西 煌雅

クソッ…!!傷が深すぎる…!

蜜山 叶愛

こう……くん

知らず知らず隠してた

蜜山 叶愛

ボク…ね、こうくんが…好きなんだぁ…

寺西 煌雅

…!?こんな時に何を言って…っ!ポロポロ

蜜山 叶愛

スッ(寺西の頬に手を当てる

蜜山 叶愛

ボクは…キミに笑っていて欲しい……

本当の声を

蜜山 叶愛

ね…?

寺西 煌雅

…っ……(涙を堪える

蜜山 叶愛

ニコッ…それでいいんだ……

響かせてよ さあ

蜜山 叶愛

(……ボクは

蜜山 叶愛

(ボクで…いられたから、ね____

寺西 煌雅

蜜山…?蜜山ぁッ!!

見ないフリしていても

寺西 煌雅

(お前は…“蜜山叶愛”を貫き通したよ……

寺西 煌雅

ギュッ…おつかれ…

確かにそこに

寺西 煌雅

……ありがとな…ポロポロ

“キミ”の中に

天王寺組の女極道

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