ユウキ
……リ!…カリ!……アカリ!起きろ!
アカリ
っへ?!ユウキ?!
ユウキ
起きたか……
アカリ
あ、そうか私たち連れ去られて……
ユウキ
そうだ……ここが会場らしいけど……
ユウキ達はぐるりと周りを見渡す。 周りには小学生から大学生のような人まで男女も年齢もごちゃ混ぜのように思えたが……どうやら学生という部類に当てはまる人しかいないようだ。
アカリ
ねぇ……思ってたよりヤバいのかもしれない……どうしよう…?!
ユウキ
落ち着けって……!まだそうとは決まった訳じゃ……
アカリを落ち着かせようとするが、本当に大変なことになってしまっていることは否定出来ず、ユウキも内心焦っていた。
ハナ
ねぇ!お兄ちゃん達!
ユウキ
え?俺たち…のこと…?
ハナ
うん!そう!
アカリ
ど、どうかしたの?
ハナ
あのね、私1億円もらいたくて応募したんだけどね、やっぱり怖いから帰りたいの!でも出口が分からなくて……
アカリ達も少女と同じ心情だった。 しかし、自分達のいる部屋らしき所は薄暗くちらほら高い窓から明かりが入ってる以外電気は付いておらず、それに出口と思しきものは無かった。
アカリ
うーん、、、出口お姉ちゃん達も分からないんだ……ごめんね
ハナ
そっかー
ユウキ
怖いんだったら俺たちと一緒にいとくか?とりあえず
ハナ
!いいの?!やったー!あ、私はハナ!小学校一年生!
アカリ
えっとー私はアカリ。高校生!
ユウキ
俺はユウキ。俺もアカリと同じ高校生だ
アカリ達は、ハナと一緒にいることにした。
ユウキ
しっかし……小学校一年生って……
小学校一年生なんてまだ小さな子供だ。 親がいないと寂しく思うのは当たり前だ。
アカリ
ねぇどうして応募したの?
ハナ
うんとね〜ママが パパから逃げたいんだけどねお金がないから逃げれないって言ってたから!
アカリ
そっ……か…
ハナ
あ!このこと秘密にしてね!ママが「他の人に教えないで」って言ってたから!うっかりお姉ちゃん達に話しちゃったけど……!
ユウキ
あぁ、わかった
ハナが応募した経緯を知ったそのとき 急に真っ暗になった。
ハナ
怖いっ!
アカリ
だ、大丈夫だよ…
ユウキ
2人とも大丈夫か?!
アカリ
うん……
ハナ
大丈夫!
見えない中、声で安否を確認する。 すると、辺りがぱあっと明るくなる。 そして奥の暗闇から現れたのは……







