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『君と僕の忌避進路』

第12話 - 逃避の末に会った者

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2023年07月23日

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#utit

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#mfmf

縁（エニシ）

月曜日

真冬

（彼方さん、今日も来なかった…）

もしかしたら、もう来る気がないのかもしれない

真冬

（そうだとしたら、ちょっと寂しいな）

優

まふ〜、今日一緒に帰れる？

優と渉さんが、僕の席に近づいてきた

真冬

あ…ごめん2人とも、今日は少し用事があって早めに帰らないといけなくて……

実は今日、お母さんに話したいことがあるって言われて、早めに帰らなければいけないんだ

渉

あ、そうなんだ…

真冬

うん、本当ごめんね！

優

いやいや、用事ならしゃーないって！

渉

また明日帰ろーな

真冬

分かった、ありがとう2人とも！

真冬

（やっぱり、2人は優しいなぁ…）

真冬

ただいま〜

リビングに入ると、お母さんが椅子に座っていた

母

おかえり真冬

真冬

（なんかいつもと様子が違う…？）

真冬

そ、その…話って……

少し緊張する心を抑えて、僕は母に聞いた

母

真冬、聞きたいことがあってね…

母

何か、隠し事していない？

真冬

っ！！

僕は驚いて、すぐに返事を出せなかった

真冬

何かって、例えば何を…？

母

そうね…

母

お母さんに内緒で、どこかに遊びに行ったとか

真冬

（っ、それって…！！）

もしかして、あの時の……

真冬

…何もしてないよ、なんで急にそんなこと聞くの？

母

実はね、この前駅前で見たのよ

母

真冬が、知らない人と一緒にいるところ

真冬

えっ……？

母

ほら、黒い髪の人と茶髪の人がいたでしょう

母

学校の先生に聞いてみても、そんな人いないって言うから…

真冬

（黒髪と茶髪、彼方さんと天ちゃんのことだ…！）

真冬

…お母さん、ごめんなさい内緒にしてて

真冬

っでも、あの2人は悪い人じゃないんだよ！ただみんなで少し…

母

そう、そうなのね…

母

その2人、お勉強はしっかりやってるの？

真冬

え………？

真冬

え、っと………

正直言って、彼方さんは殆ど学校に来ていないし、天ちゃんはちゃんと通ってるけど、どうなのかわからない

真冬

（でも、そんなこと言ったら…）

お母さんにそんなことを言ったら、何をされるかわからない

母

……答えられないの？

真冬

いや、えっと………

母

…それなら、あの人たちと関わるのはやめにしなさい

真冬

っ！！

母

どんな人かもわからない人に、真冬は関わってはいけないと思うの

違う、彼方さん達は…

そう言いたいのに、口がうまく動かない

母

ね？だから、真冬

やめて、もう話さないで

母

もうあんな人たちと話すのは…

うるさいうるさい…

真冬

っもうやめて！！

母

っ！

母

ま、真冬？どうしたの、そんなに大きな声出して…

真冬

なんでわかってくれないの？僕のことも、僕の友達のことも…

真冬

（僕は、ただ気持ちをわかってほしいのに…）

真冬

お願いだからこれ以上口出ししないで！

母

っ真冬…！

母の静止を振り切って、僕は外に出た

真冬

はあっ…はあっ……

もうどれくらい走っただろう

母を忘れたくて、どこかもわからない道を走り続けた

真冬

…うっ……

足に限界が来て、その場にうずくまった

真冬

（どうして、どうしてあんなに厳しくするの）

真冬

（本当に僕のこと思ってるなら、縛ったりしない…はずだよね）

真冬

（何？僕が何か悪いことしたの…？）

真冬

（僕は、何もしてないよね……？）

？？？

……まふくん？

真冬

っ！

突然、頭上から知ってる声が聞こえた

真冬

あ、まちゃん……

翔太

やっぱり、まふくんだった…

翔太

どうしたの？こんなところでうずくまって…

真冬

え、えぇっと……

真冬

……うぅっ…

翔太

まふくん！？どうしたの…！

言葉に詰まって、泣いてしまった

人に泣いてるところを見せたのは、これが2回目だった

『君と僕の忌避進路』

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まふくんのお母さん…厳しすぎる… まふくんのことが心配なのもわかるし正しい(？)方に進んで欲しいのもわかる。でも、まふくんにはまふくんの人生がある。まふくんが誰と居おうが何をしようがそんなのまふくんの自由だ。親が縛っていいものじゃない。まふくんはお母さんの人形じゃないんだから反論したまふくんは偉いよ！間違ってない！あまちゃん！まふくんを支えてあげて！！続き楽しみにしていますっ！