恐怖症シリーズ

時間恐怖症

俺は昔、大きい病気にかかったことがある。

そのせいで、明日になるのが怖いと感じた。

明日になると死ぬんじゃないか。死んでるんじゃないかと思ってしまう。

夢も目標もない。

時間が来ることだけが苦しい。

旭兄ちゃんはすごく優しい。

何も言わずに助けてくれる。

ｷﾞｭｯ

旭兄ちゃんと俺は実の兄弟じゃない。

義理の兄弟だ。

それでも俺は実の兄ちゃんだと思ってる。

兄ちゃんは兄ちゃんだから。

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

そして俺はバレー部に入部した。

優しい。

嬉しいな、。

明日になるのが、怖い。

今日はなんだか体がだるく感じる。

なんでだろう。

ｽﾄﾝｯ

入院なんてしたくない。

でも、、これ以上旭兄ちゃんを困らしちゃダメだ。

ちょっとぐらい我慢しなきゃ。

我慢だよ。

我慢。

大丈夫だもん。

旭兄ちゃんがいるから。

我慢できるもん。

我慢なんてお前にできるのか？

甘えん坊。

わがまま。

どうせお前は死ぬんだからよ。

ぁ、、寝たくない。

明日、来ないで。

苦しい、よ。

また、あの時みたいに、なるの、、？

もぅ、あんなの、は、ｯ。

なら...

死ねばいいのに。

明日、なんか来ないで。

苦しい。

死にたくない。

明日には死んでるのがいちばん怖い。

なんで俺だけ。

病気になんかなりたくなかったのに。

なんでだよ、ｯ！

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

ぁあ、、また甘えちゃった。

ウザったいよね。こんな奴。

俺なんか、消えちゃえばいいのに。

そしたら、みんな幸せになれるのにな、、ｯ。

ぁあ、、、なんて不幸なんだ。

ﾋﾟｰﾋﾟｰﾋﾟｰｯ

苦しい。

いたい。

つらい。

もう、このまま死んじゃいたい。

死ねばいい。

なんて、、嘘だよ、ｯ。

ほ、んとうは、、しにたくない。

もっと、、旭兄ちゃんのそばにいたい。

みんなとバレーがしたい。

でも、、俺ばっかりわがまま言ってたら、ダメだよね。

兄ちゃんが甘えれないじゃん。

次は、病気にならずに旭兄ちゃんのそばにいれるかな。

次は、、みんなとバレー、できるよね。

ごめんね。旭兄ちゃん。

苦しめて、ごめんなさい、ｯ。

ﾊﾟﾁｯ

こ、こは、、天国、？

ぁれ、、？

頭が、ボー、とする、ｯ。

に、、ちゃ、、？

なんで、いるの？

て、んごくじゃ、なぃの、、？

ぉれ、いきて、る？

ｷﾞｭｯ

死んでない。良かった。

ぉれ、生きてる。

良かった。

でも、奥底では罪悪感が残っていた。

俺のせいで、と思ってしまう。

俺が病気じゃなければ良かったのにと。

でも、、少しだけ甘えていいよね。

旭兄ちゃんにとって俺は特別なんだから。

そして、治療を頑張り、退院できるようになった。

ﾊﾞｯ

また病気にかかるかもしれない。

でも俺には旭兄ちゃんがいるからいいんだ。

甘えていいよね、、。

旭兄ちゃんがいいって言うんだから。