テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
自分を見失った私を 助けてくれたのは君でした
〜登場人物〜
夕日et 高校2年生のバスケ女子。明るくて頼られる存在だが、頼られることに責任感を感じ、精神が弱くなることで発症する、精神的鏡面死病という病にかかる。
et
赤灯yan etと同じクラス。暴走族colorfulのメンバーで不良男子。クールで怖いと噂されているが実は優しい。精神的鏡面死病になったetを気遣い支えてくれる。
yan
夜宮rn 高校1年生のetの後輩。明るく、無邪気な女の子だが同じく精神的鏡面死病。両親を亡くしている。
rn
音坂ur 暴走族colorfulのメンバーでyanの親友。やんちゃだけど、クラスの人気者。yanがetの息抜きで連れてきた倉庫でも暖かく迎え入れてくれる。
ur
竜野jpp 暴走族colorfulの総長で高校3年生。colorfulを設立した張本人で、悩み事を聞くのはお手のもの。etの悩みも聞いてあげ、yanの過去も知っている。誰よりもcolorfulのみんなが幸せになることを望んでいる。
jpp
桃菜na etと同じ高校2年生でバスケ部。etとは親友だが、いじめられるのを恐れ、etの前では優しい親友でetのいないところで悪口を言ってしまうようになる。
na
夕日nokr etの兄で社会人の長男。亡くなった両親に代わって、保護者的な役割をしている。誰よりもetとhrのことが大事。自由に育ったhrを見てetはhrと同じになってほしくはなく、厳しくしてしまう。
nokr
夕日hr etの19歳の兄で次男。やりたいことのために、大学には入らずバイトの日々を送って自由に生きている。普通に就職して安定した生活を送って欲しかったnokrとぎくしゃくした関係に。
hr
陽日hmwr 星明学園の養護教諭。yanとは家が近所で仲が良く、yanとよく遊んでいる息子のmnrの母。優しく穏やかだが怒らせると怖い。精神的鏡面死病の勉強をしている。容姿が瓜二つなetは実は......
hmwr
陽日mnr hmwrの息子で、yanとは幼馴染。頭がとてもよく、中学受験で難関校を受ける受験日当日にyanと一緒に事故にあい、意識不明の重体となる。
mnr
na
バスケ部の練習中、2列に並んでゴール下で シュートしていると後ろから声をかけられた
振り返ると、ピンク色のハーフツインが トレードマークのnaさんが大きな瞳を私に向けている
口元に右手を添えて 内緒話をするようにさらに声を潜めた
na
et
バスケ部員2年
口を開いた私を遮るように、naさんの後ろにいた 同じ学年の部員たちが騒ぎ始めた
精神的鏡面死病
周りに合わせ自分を見失い、心に強いストレスが かかることによって発症する病気だ
精神的な病気で、鏡を見た時にそこにはいないもの のように自分の姿が確認できないためそう言われている
最近見たニュースでは、この病気にかかったことが ある生徒はクラスに1人か2人はいるだろうと言ってた
他者からは自分の姿が見えているので 発症したことに気づく人は少ない
だが、発症したことに気づくと 周りの目は変わってしまう
バスケ部員2年
バスケ部員2年
たとえばこんなふうに
バスケ部員2年
バスケ部員3年
3年生の怒号が飛んできてnaさんたちは口をつぐむ
後ろで誰かが「3年、こわ」と声をあげたが 幸い3年には聞こえていなかったみたいで
笛の音が鳴り、バウンドパスの練習が始まった
また、笛の音が鳴った。
今度は先輩からバウンドパスをもらい 私はゴールへ照準を合わせる
ーー3年、こわ
どうして、バスケ部はこんなにも仲が悪いんだろう
長年バスケ部にいた先輩も
後輩ができて先輩となった私たち2年も
新しく入ってきた後輩も
みんな仲が悪い
もうすぐ大事な試合なのに 一致団結して協力しようとは思わないの?
na
naさんの声がして我に返る
シュートは決まっておらず投げたボールは 体育館の床でバウンドしていた
集中できてない、だめだ
こんな私じゃまた叱られる
集中できていないことに焦りを 感じながら私は急いでボールを拾った
体育館の窓から夕陽が差し込むくらいには 顧問の先生から反省点を十分なほど聞かされて
部活動は終了していた
et
更衣室に汗を拭くためのタオルを 忘れてしまったことに気づいた私は
部員の子に一言告げてから更衣室に向かった
更衣室の前まで来て入ろうとすると 話し声が聞こえ足を止める
どうやら1年が先に戻って着替えてるみたいだった
バスケ部員1年
バスケ部員1年
どうやら、私たちへの愚痴をこぼしてるみたいだ
気分が悪くなってきて逃げたくなったけど 2年の先輩たちには私も含まれている
他人事じゃないから聞いて 直せることがあったらいいと思って耳を傾けた
バスケ部員1年
バスケ部員1年
そう言えば最近、同級生の子は
スポーツドリンクがクソまずい
とか言って水道水を飲んでいたっけ
私はそうは思わなくて普通に 飲んでたから曖昧な記憶だけど
1年と2年の関係が悪化しているようで 私は深いため息が出た
そろそろ試合が迫ってきてるのに これじゃ試合にも影響しそうだな
et
私はできるだけ明るい笑顔を向けて 中の扉を開けて言った
誰が入ってきたのか警戒していた1年だけど 私ということに気づいたら安堵していた
聞いてなかったふりをして 平然と更衣室の中に入る私
et
それだけ言って、自分のロッカーから タオルを取り出すと更衣室の出口まで早歩きした
バスケ部員1年
1年の誰かが私を呼び止めた
流石に無視をするわけにもいかず できるだけ柔らかい声で問いかけた
et
だいたいわかってたけど、またか
バスケ部員1年
"また"という声に息が詰まる
元々2年は入ってきた1年と楽しく 過ごせるようにとみんな張り切っていた
3年とは仲が悪かったため1年にはみんなで 面倒を見てあげようと約束もしたのだ
だけど1年は2年の面倒を見る、を責められていると 勘違いして、1人の子がこう言ってしまった
2年の先輩たちがうざくない?先輩ずらしてさ、話しかけてくるし。まだ3年みたいにほっといてくれた方がマシなんだけど!
この言葉をたまたま聞いてしまった2年が 1年と喧嘩になり関係は最悪に
3年はそれを見ているだけだった
バスケ部員1年
et
2年が一方的に嫌がらせをするというより これは完全にお互い様だ
1年だって、わざと練習中にぶつかったり 強いパスをして突き指をさせたことがあるくらいだ
バスケ部員1年
そういって呼び止めた子は 私をすがるような目で見てくる
バスケ部員1年
じゃあ、私がバレるのはいいの?
という言葉が出そうになったところで 私は口角を上げる
et
私の提案に1年があからさまに顔をしかめる
どうやら2年にバレたくないという気持ちもあるけど 顧問の先生と話したくないというのもあるようだ
バスケ部員1年
バスケ部員1年
バスケ部員1年
1年生たちは自分たちが相談をしに行きたくない理由を 必死に述べながらひたすら頼んでくる
et
念を押すようにいうと、私が折れそうなのを 察したのか1年たちの表情が明るくなった
バスケ部員1年
きっと2年たちのしていることが顧問の先生の耳に入り 叱ってくれることを望んでいるのだろう
あまり引き受けたくはなかったけれど このまま部内のいざこざも見過ごせない
どうにかして関係の悪化を防ぎたい
それとなくnaさんたちにもスポーツドリンクの件を 聞いてみた方がいいかもしれない
バスケ部員1年
1年がそう微笑みながら頼んでくる
私にはそれが命令のように聞こえて 胃のあたりが鈍く痛んだ
et
長居はしたくなかったため 話し終えてからすぐに体育館をでた
流月
流月
流月
流月
流月
流月
コメント
2件
新連載来た! やっぱり神作です! 無理しない程度に頑張ってください💪