鯉音
身請か、、
鯉音
身請されなくとも、あの言葉を聞けたんだ、、、それだけでわっちは幸せじゃな、、、
鯉音
あ、貴方は、
鯉音
源之助さん!?
源之助
はい。昔旦那と遊郭を訪れた源之助です。
鯉音
そういえば前は礼を言いえなかった。
鯉音
源之助さん、5年前はわっちを慰めてくれてありがとうございんした。
『身請』この言葉を聞けただけでわっちは幸せでありんす
源之助
いえ、あの日から貴方に会いたく商売に力を入れました。
源之助
旦那に独立するのを許され、貴方に会えるだけのお金が入りました。
その日から源之助は数え切れないほど鯉音に会いに来た。
源之助
必ず大商人になり貴女を身請します!
鯉音
ありがとうありんす😌
源之助は鯉音のところに訪れてはこのことを口にした。その言葉はいつも鯉音を幸せな気持ちにしてくれた。
彼はまだ若手商人、、花魁に毎日会えるほどのお金が払えるのだろうか、、と。
旦那
鯉音
鯉音
どうされましたか?
旦那
今日は話があってきたんだ
旦那
お前は菫を覚えておるか?
鯉音
姉さん、、
鯉音
わっちに光をくれた恩人です、
旦那
そうか、菫はお前をすごく可愛がってきたからな、、
鯉音
はい、、
今姉さんがどうしているか知っているのですか?!
旦那
あぁ、
旦那
菫はある日妊娠をしてしまったんじゃ。お腹にいた子供は菫の想い人との子供でな、どうしても産みたかったそうだ、、
鯉音
うそ、、
旦那
あぁ、菫は他の遊女たちの協力で遊郭でこっそり子供を産んだんじゃ。だがな、その中の遊女に内通者がいて楼主に知られたそうだ。その時は殺されずに済んだが、彼女は夜鷹になり吉原から追い出された。そして梅毒で死んだ、、
鯉音
姉さ...ん
鯉音
そんな、、
旦那
儂が身請をしなかったからじゃ、、
旦那
それでな、お前さんにはそのような目にあって欲しくはないんじゃ。
だからお前さんを見受けしに来た。
お前さんが良ければ2ヶ月だ。
鯉音
わかりました。
鯉音
あ、あの!
鯉音
私から一つ聞きたいことがあるんですけど、
旦那
なんだ?
鯉音
最近源之助さんが私のところへ訪れないんです。前は毎日会いに来てくれたのに、、、彼に何があったのですか?!
旦那
あいつは
旦那
盗人じゃよ