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その時、空気が揺れた
パッと黒髪の女が現れる
シュッ
女は悠真に触れるとその場から消えた
2人は廃墟ビルの屋上にテレポート していた
屋上にはボロボロのフェンスと クレーンに吊られた鉄骨が あるだけだ
風見 悠真
撹乃 玲奈
撹乃 玲奈
風見 悠真
風見 悠真
風見 悠真
撹乃 玲奈
撹乃 玲奈
屋上の空いている穴の方を見て そう言った
風見 悠真
風見 悠真
撹乃 玲奈
撹乃 玲奈
風見 悠真
風見 悠真
撹乃 玲奈
撹乃 玲奈
風見 悠真
撹乃 玲奈
撹乃 玲奈
撹乃 玲奈
風見 悠真
風見 悠真
撹乃 玲奈
玲奈は足元に転がる錆びた鉄の棒を 拾い上げた
廃墟ビルの4階にて
川端 志郎
川端 志郎
朱に染まる夕焼けが、廃墟ビルの屋上 を淡く照らしていた
ドアが静かに開かれる
男は階段を使って屋上まで上がってきた
川端 志郎
川端 志郎
川端 志郎
撹乃 玲奈
川端 志郎
川端 志郎
撹乃 玲奈
撹乃 玲奈
川端 志郎
撹乃 玲奈
川端 志郎
鋭い視線を交わす2人、そして少し 離れた場所でその様子を見守る悠真
沈黙を破ったのは玲奈の一步だった
次の瞬間、姿が夕焼けに溶けるように 消えた
川端 志郎
志郎の背後に、音も無しに玲奈が 現れる
ドッ!!
反射する暇も無く、鉄棒が横薙ぎに 振るわれ、志郎の脇腹に鈍い音が 響いた
川端 志郎
痛みを噛み殺し、即座に反転
手にしたナイフを横に走らせた
スッ
が、玲奈は体を捻ってそれを躱した
刃先は服を浅く裂いただけだった
川端 志郎
地を蹴る音も無しに、玲奈が再び 姿を消した
川端 志郎
川端 志郎
志郎は先程と同じ手だと予想し、 即座に身を翻すが、そこに玲奈の 姿は無かった
ガァン!
直後、ほんの一瞬だけ遅れて、 後頭部に痛みが走った
玲奈は一度、志郎の背後にテレポート した後、志郎が後ろを向く瞬間に もう一度、背後にテレポートしていた
グラァ
川端 志郎
鉄棒が頭に直撃し、志郎はよろめいた
撹乃 玲奈
撹乃 玲奈
撹乃 玲奈
悠真は息を呑んだ
風見 悠真
風見 悠真
風見 悠真
風見 悠真
志郎は膝をつきながらも、鋭い眼差し を悠真に向けた
川端 志郎
川端 志郎
川端 志郎
川端 志郎
志郎は左の脇下から右手を出して、 後ろに一閃の光が放った
玲奈はその光を反射的に避けた
しかし、志郎の狙いは反撃の機を 作ること・・
体勢を立て直すと同時に、叫ぶように 踏み出し、玲奈の懐にナイフを 突き出した
カアン!!
撹乃 玲奈
玲奈はそれを鉄の棒でガードするも、 力負けして弾かれ、数歩後退した
鉄の棒が宙に舞った
川端 志郎
志郎の足裏が玲奈の腹に深く刺さった
玲奈は衝撃でさらに後退し、 体勢を崩した
川端 志郎
放たれた光は、夕陽の光と 重なるようにして一直線に 走った
風見 悠真
ヴォンッ!
視界が反転し、気づけば悠真は 志郎の目の前にいた
ナイフを逆手に握り直し、踏み込んだ
ザクッ!!
風見 悠真
悠真は腕で受け止めようとするも 間に合わず、肩口を裂くように 刃が走る
呻き声と共に、後ろへと体が弾かれる
その先には、屋上の中央部分、 床が崩れた影響で出来た大穴がある
撹乃 玲奈
"触れんな"!!!
風見 悠真
彼氏…?
怒声と共に、赤黒い影が志郎の 死角から突っ込む
"キィン"!!
次の瞬間、志郎の股間に電撃のような 衝撃が走る
川端 志郎
間髪入れず、玲奈は体を捻って 回し蹴りを放った
ドカッ
そのまま、背後にある穴へと 志郎は吸い込まれるようにして 落ちていく・・
川端 志郎
川端 志郎
まだだ
落ちる寸前、右手が再び光を 生み出す
夕陽の残光に紛れて放たれたそれは、 玲奈の胸元へと真っ直ぐ飛ぶ
反応する間もなく、光は命中した
それにより・・
穴へと落ちかけていた志郎が、 玲奈の目の前に跳ぶようにして 現れた
"引き寄せる"ってのは完璧な 解答とは言えねえな
撹乃 玲奈
川端 志郎
低く、そして鋭く・・
志郎の右手が玲奈の首を掴んだ
撹乃 玲奈
玲奈の足が地から離れ、宙吊りの ようになったその体は、志郎の 腕の力で無理やり支えられていた
4秒後、志郎は能力でクレーンに 吊られた鉄骨の上に玲奈もろとも 移動した
風見 悠真
風見 悠真
能力を誤って認識していた!
風見 悠真
風見 悠真
立ち上がり、血に染まった肩を 押さえながら、2人の元へと走る
川端 志郎
川端 志郎
風見 悠真
川端 志郎
川端 志郎
川端 志郎
撹乃 玲奈
川端 志郎
風見 悠真
風見 悠真
風見 悠真
川端 志郎
川端 志郎
川端 志郎
川端 志郎
川端 志郎
川端 志郎
浮かぶのは、昔の光景
軋む車椅子の音、消毒液の匂い、 誰かの怒鳴り声と笑い声…
川端 志郎
まだどこかあどけなさの残る声と 笑顔をしている頃の志郎がいた
障害者施設の制服を着て、 明るく声をかけていた
そこには偽りが無い、ただそこに いる人々を支えたいという思いを 持っていた
排泄介助、食事補助、見回りなど・・
その他にも多岐に渡る仕事があり、 そのどれもが大変ではあったが・・
やりがいはあった
カァン
ジョッキが奏でる乾杯の音が居酒屋に 鳴った
グビグビグビグビ!!
同僚A
同僚A
同僚A
同僚A
同僚A
志郎は箸を置き、眉をひそめた
川端 志郎
川端 志郎
同僚B
同僚B
別の同僚も笑いながら会話に加わる
同僚A
同僚A
川端 志郎
同僚A
同僚A
同僚A
それでも…
川端 志郎
川端 志郎
志郎の言葉に沈黙が走った
同僚A
嫌な気持ちも記憶も、疲れた心も・・
全部…全部…
酒で流せ
その日は、杖を投げつけられた
その日は、食事中に罵声を 吐き出された
その日は、掴んだ腕に噛みつかれた
これ以上、ナースコールを 鳴らさないでくれ
川端 志郎
川端 志郎
良い人も確かにいた
けれど、一時の良い記憶は すぐに悪い記憶によって薄くなり、 塗り替えってしまった
んーーーー?
んーーーーー
うん?うんうん…ん?
………
プツッ
んんんん"
んん…ん"ん"!!
ゔああ……
あああああああああああああ!!
人の形をした肉塊
目の前には呼吸が止まった [人の形をした肉塊](しょうがいしゃ) が1個あった
それに押し当てていたシーツを外した
川端 志郎
不思議と焦りも後悔も無かった
自分が壊れてしまった感覚も無かった
そして、次の瞬間だった・・
神様に近い存在
神様に近い存在
川端 志郎
能力名 Scorpio お前は"端"だ!鉤を使って仲間に素早く 引っ張ってもらうか、敵を素早く 引き寄せろ!
パッシブ(Passive)能力 ・なし アクティブ(Active)能力 ・フックを投げて、当たった対象との 距離を縮める。(CT4秒)
神様に近い存在
神様に近い存在
川端 志郎
神様に近い存在
川端 志郎
ドンッ
鈍い音が響いた
下の方を見ると、肉塊から 赤黒い液体が広がっていた
コンクリートの隙間を、鮮血が ゆっくりと這うように流れていく
川端 志郎
➀窓を開ける
②部屋にいる[税金食い潰すだけの奴ら] (しょうがいしゃ)にフックを投げる
③即座に窓の外を見る
④[動物未満](しょうがいしゃ)が 窓の外に現れる
⑤[人でないもの](しょうがいしゃ)が 落ちる
あとは①〜⑤を気の済むままに 繰り返す
川端 志郎
表情は怒りも哀しみも無しに ただ、無だった
機械的に作業を繰り返すだけだ
最っ高だ、この優越感…!
川端 志郎
川端 志郎
川端 志郎
川端 志郎
風見 悠真
川端 志郎
川端 志郎
撹乃 玲奈
撹乃 玲奈
風見 悠真
風見 悠真
コツ、コツ…