テラーノベル
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ある日、学校の廊下でふと目に止まった小さなキーホルダー
拳くらいの大きさで
ーーそして、驚いたことにそれは生徒会長に酷似していた
つややかな金髪も、キリリとした目元も妙に精密に作り込まれていてまるで悪戯に会長を閉じ込めたかのような不思議な質感を纏っていた
茜
そう思うのが自然だった
外面だけは完璧に整えている彼は、やたらと人気がある
正直、異常なほどに
僕なら到底理解出来ないけれど
ーー普通なら、拾った時点で捨てればよかったのだ
それなのに、気になってしまった
拳に収めてしまったその時から、妙な胸騒ぎが拭えずにいた
結局悩んで、悩んで……
気づけば僕は、生徒会室にその人形を持ち込んでしまっていたのだ
ーー生徒会室
茜
ドアを開けると、会長は机に向かい山のような書類を淡々と片付けていた
その背中はいつもどおり
冷静沈着で何一つ乱されていないように見える
……まぁ、それより問題なのはーー
僕のポケットにあの人形が収まっていることだった
手放す勇気もなく、ただなんとなく指先で弄んでしまう
柔らかな樹脂でできた人形は、思った以上に手触りがよくて、ついギュッと握りしめてしまった
ーーぷに
小さな胸元に無意識に親指が沈む
ただの偶然
意図なんて、もちろんない
その瞬間ーー
輝
ーー机の向こう
書類を捲っていたはずの会長の手が、ぴたりと止まった
顔をわずかに歪め、息を呑んだような声が室内に漏れ出る
茜
茜
僕は思わず顔を上げた
会長は咳払いでもするかのように口を閉ざしたが、その耳の端が赤くなっているのを見逃さなかった
まさかーー
と、ありえない予感が胸を掠める
僕の手のひらの中で、何も言わず黙り込んでいる人形
だが、その胸元をそっと押すとーー
輝
低く、抑えきれない吐息が漏れた
ペン先が紙を引っ掻き、書類の上に小さな傷が走る
いつも冷静な彼が、こんな風に声を漏らすなんてーー
茜
信じがたい
でも、事実
僕が人形に触れる度、会長の身体が反応している
ぞくりと背中を走る違和感
そして、気づいてしまった
この人形はただのキーホルダーなんかじゃない
ーー僕がこれを持っている限り、会長に……悪戯できるってことか
会長の声が荒くなり、机に突っ伏すようにして身を固める
僕はその様子を観察しながら、少しずつ悪戯心を増幅させる
茜
指先を軽く押し付けるーー
すると、会長は再び声を上げ、肩が震えた
輝
まるで僕の手が目に見えぬ糸で、彼の感覚を操っているかのようだ
赤く染まった頬,うめき声,荒い呼吸ーー
全てが茜に小さな優越感と興奮を与える
僕は人形を抱きなおし、指先で軽くつつく
会長の反応はさらに大きくなり、机の上の書類がカタカタと音を立てる
偶然のはずが、今や完全に彼を弄る道具になっていた
茜
会長の視線が僕に鋭く向けられる
輝
輝
僕は肩をすくめ、笑みを浮かべる
茜
茜
茜
心の底から楽しそうにまるで悪戯をしている子供のように言う
輝
その瞳が、僅かに光を宿しながら僕を捉える
ーー突然、かすかな金属音が響く
カチャ…
数珠が僕の手首に巻き付いた
拘束される感覚と同時に、手から人形がポトッと落ちる
茜
人形はすぐに会長の手に拾われ、会長はじっと見つめる
輝
その言葉と同時に、僕の背筋に冷たいものが走る
輝
手のひらで人形を握り潰すと、バチッと光が走り跡形もなく消えた
輝
茜
次回、茜死すーー☆
はい!
ここで切りました!
この後はー…寸止め地獄と、放置プレイが茜に待ってます☆
それも書かせてもらうのでぜひ読んでくださいね!
じゃ、ばいちゃー!
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