五
お母さん
お母さん
杉浦カナタ
杉浦カナタ
お母さん
お母さん
お母さん
ガチャン
僕は心配する母さんの声を無視して自分の部屋に戻った。
最近食欲がない。
全てが不味そうに見えるんだ。
なにを口にしてもなにも味がしない
それどころか気持ち悪くて吐きそうになる。
僕が…
この僕が。
簡単に命を食べていいものなのか?
誰にも必要とされていない僕が口にしてもいいものなのか…。
そんなことばかり考えてしまう。
僕は知ってるんだ。
本当は…。
ほんとは母さんは僕のことが大っ嫌いだってこと…。
死んでほしいって思ってること。
ホントはわかってるんだ。
知っているんだ。
僕は父さんにむかつくぐらいに似てる。
僕。知ってるんだ
母さんは僕がいなけりゃ幸せになれるコト。
だから…。
だから母さん。
杉浦カナタ
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つづきまってりゅ