今から話す物語は
ある年の私の物語だ。
莉子
かーほ!
莉子
また寝坊?笑
夏帆
りこおはよー!
夏帆
まあね笑笑
ポンッ
夏帆
いたっ
悠真
また寝坊か〜笑
夏帆
ゆうま〜!
夏帆
頭叩くのやめろー!笑
悠真
ごめんごめん笑
悠真
良いとこに頭があったからな〜笑
夏帆
チビってこと?
夏帆
ひっどーい笑
悠真
チビはチビだからな笑
夏帆
うっさい!笑
この楽しい日々がいつまでも続く
そう思っていたのに……
ある日の朝
颯
かほ
夏帆
あ、颯なに?
颯
かほはなにかゆうまから
聞いてるか?
聞いてるか?
夏帆
え、なんのこと?
颯
ん、じゃあいいや。
颯
急にごめん
夏帆
うん!大丈夫だよ!
この時に気付ければ良かったんだね
颯
りこ
莉子
かほに聞いた?
颯
ゆうままだ言ってないっぽい
莉子
そっか、
莉子
そろそろ言わないともう
1週間きるよね。
1週間きるよね。
颯
うん。
颯
かほだけは悲しませたくない
んだろうな。
んだろうな。
莉子
ゆうまはほんとにかほ
大好きだもんね。
大好きだもんね。
颯
なんかもう泣きそうだ。
莉子
私もだよ。
颯
(どーにかなんねーのかよ
クソっ)
クソっ)
残り1日
悠真
もう病院に着いた…
悠真
まだ夏帆に言ってない。
颯
ゆうま!
悠真
はやて?
悠真
なんでここにいんだよ
颯
今日って言ってたじゃん
颯
ずっと一緒にいた親友なんだから
来るに決まってんだろ
来るに決まってんだろ
悠真
ありがとな。
悠真
颯一つだけお願いがある…
颯
もうあいつはいなんだな
クソっ
クソっ
颯
りこ
莉子
颯
颯
一緒に夏帆に会いに行こ
莉子
うん。
莉子
それまでは泣いちゃダメだよね?
ゆうま、、、
ゆうま、、、
かほ家
夏帆
2人ともどーしたの?
颯
落ち着いて聞いて欲しいんだけど
莉子
ゆうまがね
病気で亡くなったの。
病気で亡くなったの。
夏帆
え、
夏帆
どーいうこと?
颯
ゆうまは病気だったんだ。
颯
残り1日生きられるか
分からなかったんだ。
分からなかったんだ。
莉子
夏帆にこれを渡せって
ゆうまが最後に
ゆうまが最後に
颯
じゃあな。
莉子
バイバイ。
莉子
夜電話してきてもいいからね?
夏帆
ありがとう
夏帆
うぅ…
夏帆
ごめんね。
夏帆
気付けなくてごめんね。
私は手紙を読んでからやっと涙が出た
現実なんだって分かった。
悠真
夏帆へ
悠真
夏帆ごめんね。
悠真
夏帆には言うべきだって
分かってたんだ
分かってたんだ
悠真
でも、言ってたら夏帆は
優しいから
優しいから
悠真
心配してくれただろ?
悠真
だから、俺が死ぬまでは
教えないことにした。
教えないことにした。
夏帆
なんで…
悠真
俺は夏帆が好きだったよ。
悠真
直接言いたかったな
悠真
でも、言ってたら夏帆を傷付けて
いたかもしれないから
いたかもしれないから
悠真
言えなかった。
悠真
ごめん。
悠真
夏帆
悠真
好きだよ
悠真
大好きだよ。
悠真
俺死にたくないな。
夏帆
死なないでよ、
夏帆
私も好きなんだよ。
夏帆
ゆうま
夏帆
ゆうま
悠真
夏帆俺が生きてたら
もっと一緒にいれたかな?
もっと一緒にいれたかな?
悠真
こんな弱音吐くとかまじ
男じゃねーよな。
男じゃねーよな。
悠真
夏帆に会いたい
夏帆
うぅ…
悠真
夏帆愛してた。
悠真
幸せになれよ。
夏帆
幸せになんかなれないよ
悠真
悠真より
手紙は涙で濡れていた。