大吾side
屋上へ行った
その時俺の目に写った風景は
“流星が飛び降りようとしている”
そんな風景だった。
俺は絶望した、
そんなに流星を苦しませていたんだ......
俺は、俺は、
10年の絆より噂を信じてしまった、
でも今、俺がそんなことに悔やんでいる暇はない。
前を見ろ、流星を救わなきゃ、
そんな思いで
西畑
流星ッッ!!
そう声をかけた、
俺の声に流星は気付いてくれたみたいで一度振り返った。
そしてその場で泣き崩れた。
でもそこは危ない、
まずは安全な場所へ連れていかなければ......
西畑
流星、話したいことがある
ごめんなさい、
一回あっち、座ろっか、
ごめんなさい、
一回あっち、座ろっか、
なるべく優しい声で声をかける
西畑
まずっ、ごめんなさい、
流星のこと
信じれなくて......泣
流星のこと
信じれなくて......泣
大西
なんでっみんな俺の事
信じてくれないの、?
信じてくれないの、?
西畑
俺はあの後気付いた、
あの動画、偽物だって、
標準語混ざってるし、
何より
“笑い方が流星じゃない”
あの動画、偽物だって、
標準語混ざってるし、
何より
“笑い方が流星じゃない”
大西
ッッ!!
西畑
それでやっと気付いたッッ
遅いって分かってる、
でも、もう、
流星の敵じゃない
遅いって分かってる、
でも、もう、
流星の敵じゃない
大西
大ちゃ、グスッ
怖かったぁ、
寂しかった、グスッ
怖かったぁ、
寂しかった、グスッ
西畑
ごめん、ごめん、
ごめんなぁ
ごめんなぁ
そう言いながら抱きついてきた流星を抱きしめて
背中を摩っていた、
だが___
なぜ俺はこの時に気付けなかったのだろうか......







