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単話

他の作品との繋がりはございません。

春千夜

はぁ〜〜⁈

ココ

しょうがねぇだろ?

ココ

今回はいくら幹部とはいえ

ココ

一人じゃきつそうなんだよ。

春千夜

っっ〜〜〜

春千夜

蘭!蘭はどうした⁈

ココ

むーり

ココ

あいつが今行ってんのは億が動く会食だ。

ココ

先方の女が蘭を大層気に入ったらしいから

ココ

あいつじゃなきゃダメなんだ

春千夜

・・・

春千夜

やだ

ココ

いい歳したおっさんが駄々をこねるなんて見苦しいぞ

春千夜

まだおっさんじゃねぇ‼︎

春千夜

竜胆と行くのはやだ‼︎

ココ

ココ

そうだ。

ココ

首領が頑張ってこいって言ってたぞ

春千夜

は?

春千夜

マイキーが?

ココ

なんせ今回のラットが持つ情報は金の卵だからな。

春千夜

ーーーーーーーー

ココ

三途、

ココ

いけるか?

春千夜

わぁったよ!!

春千夜

行けばいんだろ⁈

そういって大きな足音を響かせながら歩いていく三途の背中を九井は苦笑いを浮かべながら見送った。

ココ

ふうー

ココ

蘭。

ココ

いるんだろ?

バレてた?

ココ

ああ、こっちから見たらバレバレだった

マジかー

ココ

で?

ココ

これでよかったのか?

うん。

ありがと。

ココ

だけど蘭がここまでするなんて珍しいな。

だってさぁ

毎日毎日のろけられてみ?

「絶対春千夜に嫌われちゃった…」

「春千夜もう他に女いたらどうしよう」

「春千夜カッコいいから絶対浮気してる」

「春千夜に無視された辛い」

竜胆夜になるとそんなことばっか言ってんの

ココ

あー

ココ

それこっちも同じだわ

ココ

三途の場合は

ココ

「竜胆と目あったけど恥ずかしくてすぐ逸らしちゃった」

ココ

「竜胆に嫌われたの辛い」

ココ

「竜胆可愛い、好き、大好き」

ココ

っていいながら薬やってラリって泣いてる。

ココ

毎晩

ココ

最近はウルフカットの奴みんな竜胆に見えるっつって嘆いてた。

・・・

ココ

・・・

    「「あいつらなんで喧嘩してんの?」」    

二人の頭上にはハテナが浮かぶばかりであった…

始まりは竜胆からだったのか三途からだったのか。互いに天竺の頃からの恋だというのだから本当に一途なものだが

三十路目前にして、ついにこの前二人は付き合い始めたのだった。

蘭からの多大なるちょっかいや、全力で空回る明司などの障害物は多々あったものの、梵天全体で応援していたこともあり、無事お付き合いにまで至ることができた。

二人が喧嘩を始めたのはそれからしばらく経っある冬の日であった…

バンッ

ズダダダダダダダ

ドゴッ

春千夜

ッッ、竜ど…

今回竜胆と共同となった任務は麻薬班から出たユダの捕獲、スクラップ及び拷問だった。

もう日も暮れかけ、廃屋の大部分は影に飲み込まれている

血で血を洗うような混沌。場を埋め尽くすような数の鉛玉に、踏まれてぐちゅぐちゅと音をたてる死体。

人間の破片が彼方此方に飛び散り、こびりつき、廃屋の中は正に地獄そのものだった。

そんな中、竜胆に声をかけようとあげた三途の声は途中で途切れてしまった。

春千夜

(…もう、竜胆の名前すら呼べないのか…)

竜胆の名前を呼ぼうとしてその瞬間、三途の頭に浮かんだのは数日前に竜胆が放った一言だった。

瞳を涙で潤ませながら、震える声で。

だが確かにいったのだ。

「春のことなんか、大っ嫌いだ‼︎」

と…。

流されてここまできちゃった山田(不憫)

う、うわぁあぁぁぁぁぁあぁぁ

バンッバラララララララララ

そんなことをが頭をよぎった刹那、追い詰められたユダの一人が三途に向かって銃を乱射した。

三途の眼前へと迫りくる鉛玉。

ーーーー避けられないーーーー

そう思った瞬間視界が暗転した。

春千夜

竜胆⁈⁈

春千夜

おい!竜胆⁈

春千夜

なんで…

山田ァァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎

あ、あ、

春千夜

くそっ

ダン ダンダンダン

山田ッ⁈

ふぐっ

山田ァァ…

ゴボゴボゴボ

しっかりしろ!目を覚ませ山田ァァァァ‼︎

…どさり。

竜胆を撃った奴が血を吐き倒れていくのを尻目に、竜胆を玉を避けることのできる場所まで移動させる。

春千夜

竜胆大丈夫か‼︎

こんなところで泣いてる場合ではないのにどうしようもなく目に涙が滲んでしまう。

あの時しっかりと竜胆と意思疎通を図れていれば、あの時しっかりと周りを見ていれば…

竜胆

だい、丈夫…

春千夜

竜胆‼︎

竜胆

ふふっ

竜胆

そんな顔すんなって

竜胆

ちょっと足掠っただけだからさ

竜胆

俺、運良かったみたい

竜胆

ほら、全然深くないだろ?

春千夜

ひぐっ、うぅ

竜胆

な、泣くなって

春千夜

よかったぁぁぁ

竜胆

春…

竜胆が大きな怪我をしていなかった嬉しさと、自分に対する情けなさが押し寄せ後から後から涙か溢れてしまう。

ただ、優しく涙を拭ってくれる竜胆の大きな手が、困ったように微笑むその顔が、

三途の心を緩ませる。

春千夜

ひぐっ、ぐずぐず

春千夜

ご、ごめん

春千夜

もう大丈夫。

春千夜

涙止まったから。

竜胆

っし!

竜胆

じゃあ仕上げと行くか!

春千夜

おう!

春千夜

全員残らずスクラップ‼︎

春千夜

竜胆、

春千夜

足大丈夫か?

竜胆

ヘーキヘーキ

竜胆

止血もしたし

二人は無事ユダの殲滅を終え、近くにあったセーフティハウスで休んでいた。

春千夜

・・・

春千夜

ごめん

竜胆

ヘ?

春千夜

俺、ゔう…

さっきのことを思い出すと、もう泣きたくないのに勝手に涙がせりあがってきた。

竜胆

あー、よしよし。

竜胆

今日の春は泣き虫だね

春千夜

り、竜胆ぉ…

竜胆が三途を優しく抱きしめ、ゆっくりと背中をさする。

春千夜

俺、

春千夜

ずっと、竜胆に謝りたくて

竜胆

うん

春千夜

でも

春千夜

竜胆、俺のこと嫌いになっちゃったかなって思ったら怖くて

竜胆

・・・

竜胆

俺も

春千夜

え?

竜胆

俺もずっと春に謝りたかった

竜胆

それにずっと

竜胆

もう俺には興味なくなっちゃったんじゃないかって不安だった。

春千夜

そんなことない!

竜胆

ふふ

竜胆

竜胆

愛してる

春千夜

っっ、俺も!

春千夜

俺も竜胆のこと…

春千夜

あ、あい、

春千夜

愛してる、から…

そういうと三途は弱々しく竜胆の服の裾を握りしめた。

竜胆

春、顔真っ赤

春千夜

〜〜っ

春千夜

あんまこっち見んな…

竜胆

あー

竜胆

俺、もう限界かも

春千夜

竜胆?

竜胆

春、可愛いすぎ

竜胆は春を抱きしめた状態のまま少し自分のネクタイを緩めると、三途の目尻に残った涙の後にそっと口付けた。

春千夜

あ…竜胆…

竜胆

喧嘩する前は俺ずっと出張だったし

竜胆

喧嘩してからは碌に話せもしなかったから…

竜胆

春も溜まってるでしょ?

春千夜

・・・うん…

竜胆

あー本当に可愛い

竜胆

春、こっち向いて?

竜胆が三途の顎に手をかけ自分の方を向かせると、不意に三途が竜胆の唇に口付けた。

竜胆

!…春…

春千夜

俺も、

春千夜

俺もずっと竜胆としたいと思ってた。

竜胆

・・・

竜胆

春、ごめん

竜胆

今日優しくできないかも。

竜胆のその言葉を聞くと、心底幸せそうに、三途は笑った

春千夜

いいぜ

春千夜

全部竜胆の好きなようにしていい

竜胆

ッッ〜〜〜

竜胆

竜胆

ほんとそういうとこ…!

竜胆

本当に手加減しないよ⁈

春千夜

はは、いーよ

竜胆

・・・仕返し

春の言葉に顔を真っ赤にした竜胆は、竜胆だけが知る三途の小さな口に舌を挿し込むのだった。

おまけのエンドロールも是非お楽しみください。

End roll

ココ

九井 一(ここのい はじめ)

MIRA

苦労人

MIRA

みんなの保護者兼金庫番

MIRA

三途・竜胆両想い騒動で、空回った明司と魔物蘭をなんとかして鎮めた功労者

MIRA

三途と竜胆の恋を暖かく見守っている

灰谷蘭(はいたに らん)

MIRA

魔物

MIRA

会食、拷問担当

MIRA

湯水のように女と金を消費する男

MIRA

なんだかんだお兄ちゃんなので弱ってる梵天幹部には優しいと評判

MIRA

弟の恋路を応援しようと蘭が一肌脱いだら大変なことになった
(本人は普通に応援しただけだと言い張っている)

MIRA

ドS・サイコパス

MIRA

蘭なりに三途と竜胆の恋は応援している

春千夜

三途(明司) 春千夜(さんず はるちよ)

MIRA

姫(本人に自覚なし)

MIRA

ユダの捕獲、解体担当

MIRA

梵天内では歳も下の方なこともあり何気皆に愛されている

MIRA

意外と朝時間通りに起きるだとかきちんと髪乾かして寝るだとかそういうところはきっちりやる。

MIRA

超ピュア

MIRA

実はいつもの三途からは想像もできないほど繊細で責任感が強い

MIRA

よく大量の仕事を一人で抱え込みすぎてココに怒られている

MIRA

竜胆のことが本当に大好き

竜胆

灰谷 竜胆(はいたに りんどう)

MIRA

常識人の皮を被った魔物

MIRA

基本オールマイティになんでもこなすが、暴走した蘭をほぼ確実に止めることのできる唯一の人間であるため基本蘭との共同任務。(竜胆がいけない時は九井がいく)

MIRA

やれと言われれば家事全般はできるが、生活リズムを守ったり、服を畳んだりなどの生活をする上での基本的なことをしない。

MIRA

風邪をひいているとうさぎさん林檎を切ってくれるらしい。(望月談)

MIRA

滅茶苦茶弟属性のためよく人に可愛がられるが、竜胆自身は人を可愛がる方が好き。

MIRA

三途に対する愛が激重

流されてここまできちゃった山田(不憫)

山田 悟(やまだ さとる)

MIRA

このエンドロールは山田のためだけにつくった。

MIRA

36歳

MIRA

独身

MIRA

魔法使い

MIRA

いつもは飲み会とかには参加しないが、怖い上司に誘われ断りきれずに偶々参加した飲み会が梵天の薬横流し計画の密談だった。正直ちびった。

MIRA

何回か逃げようとしたがあれよあれよという間に逃げられないところまで来てしまい三途に撃ち殺された。

MIRA

大丈夫だ、山田はラノベハーレム系転生物主人公っぽいから来世はきっと「転生したらサキュバス族唯一の男子だった件について」とかになれるかもしれない。

MIRA

なれないけど。

MIRA

山田ファイティン!!

最後までお読みいただきありがとうございました。

また次の作品でもお会いできたら光栄です。

この作品はいかがでしたか?

1,261

コメント

5

ユーザー

設定もきちんと書いてあって面白かったです!山田…………達者でな……

ユーザー

あ、やばい。山田推しになったわ 山田好き☆

ユーザー

すうぅぅぅ尊かったです!!!!!!(大声)良かったちゃんと仲直りできて!!!春千夜マジで可愛い!!!!

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