ジミン
甘美な呼吸を繰り返すジミンの口が俺の名前を呼んで髪を撫でた。 まだイってないのに終わり?と、思いつつ名残惜しいが一度口を離す。
ジミン
ホソク
ジミンの目の前に立ったら立ったで上も下も勢いよく服を脱がされて。 あっという間に下着姿で立たされるという状況下だ。
ジミン
ジミンの"命令"じゃなくて"お願い"みたいな言い方が俺を狂わせる。 口振りとは違って目が鋭利なのも。
ソファーの上。 下着姿の俺とまだ服を着たままのジミン。 肩に手を掛けて跨ればジミンのその目と体温と近くなって、何もしてないのにまた濡れる感覚。
ジミン
その言葉の真意は分かる。 だから俺の腰を押すジミンの手の力を借りて下着の隙間から、ジミンを受け入れる。
ホソク
ビリビリと痺れる感覚が身体に伝わって、顔を歪めて唇を噛み締めて声を耐えた。
ジミン
首を横に振る。
ジミン
ホソク
赤い髪をかき上げたジミンが下からグッと更に押し込んできて今度こそ耐えきれなかった声が大々的に部屋に響いた。 ジョングクの家と同じくらい広くて清潔感のあるリビング。
そんな場所でジミンと厭らしい行為に耽る事がまた俺の興奮材料になっていた
一糸纏わない姿の方が勿論恥ずかしいはずなのに、今この状況の方がよっぽど淫らで卑猥に思える。
ジミン
ホソク
ジミン
ホソク
その瞬間、俺の下着が脱がされ、特に感じやすくなっている場所をジミンの舌がなぞった。 身体は自然とそれに反応する様に出来ていて、2回痙攣するとジミンが上目遣いで俺を見上げて小さく笑った。
ジミン
俺が淫乱なのは、ジミンだから。
そんな事を言う余裕なんかないから、かわりにジミンにしがみついてまた一層身体を揺らすだけ。 ジミンが俺の身体に飽きないように。 他のやつを抱いていても良い。
でも、俺の事も捨てないでって。
ワイングラスには中途半端にワインが残っていて、フローリングの上とかソファの上には服とか下着が捨てられたかの様に散らばっている。
でもそんなの考えられないくらい、お互いただ本能の赴くままに全身で快楽に身を委ねる。
もう何回目か分からない絶頂を迎えたのはベッドの上だけれど、まだ終わりそうになくて気が飛びそうになる。 しんどいからじゃない、気持ち良くて。
ホソク
ジミン
首を縦に動かして答える俺はもうずっと涙目で、ジミンの顔も少しぼやけて見える。 とは言え、四つん這いという至極動物的な体位のせいで、振り向かなければジミンの顔なんて見えないけれど。
ジミン
口でも鼻でも肩でも呼吸してるのに肺に酸素が全然足りてない。 なのにジミンは全く止める気配がないどころか、愉快そうに腰を打ちつけて俺の良い場所ばかり攻め立てる。
終わって欲しいのに終わって欲しくない。
このまま溶けて一つになってしまえばいいのにと、ありがちな詩的な事さえ考える程。 '気持ちいい'と吐露せずにはいられない程。 "好き"と言ってしまいそうになる程。
ジミンに惹かれていて愛しくて仕方がない。 そう思ったらまたどこかが疼いて簡単に俺は身体を大きく仰け反らせて果てる
ジミン
事後のジミンのそれは本気か否か。 真意を確かめる体力がない、でも俺は嘘が下手だから
ホソク
思ったそのままを口に出す。 ベッドに寝転がっている俺達の目線は同じ。 俺のその言葉にジミンは目を細めて笑うと
ジミン
と、恐ろしい事を言った。 まだ汗も引き切らない時間しか経過してないのに。
ホソク
ジミン
俺の中では"まだ"15分なんだけど。 それなりに距離を保っていたジミンが布団の中でいそいそと動いて俺にくっ付いて来て、気付いた。
ジミン
ジミン
ジミンの固いそれの感触。
責任は一体何回取ればいいのだろう。 そう覚悟してジミンのキスを受け入れる。 夜はまだ長い。
何時なのかは分からない。 でもふと目が覚めてしまって。
寝息が聞こえる方に顔を向けるとジミンが僅かに口を開けて気持ち良さそうに眠っている。 何となく手の甲で頬を撫でてみるけど、勿論反応はない。
それだけの事なのに胸の奥がぎゅっとなる。 これはもう末期。
喉が渇いて静かにベッドから出たけれど何も着る物がない。 全部リビング辺りに置き去りにしたせいだ。
仕方なく全裸のままでリビングに向かった。
とりあえず下着だけ身につけて、やっと"まともな人"になれた気がした。 ボトルの中に残っていたワインをグラスに注いで飲む。 それから放置していた携帯に手を伸ばした。
カトク1件を確認したらこれ。 しかもついさっき来たばかりのメッセージだ。
"電話は出ない" と、宣言されたのを覚えていたから電話はかけられない。 「どうしたの?」 とメッセージを送ってみるとすぐに既読がつく。
暇らしいから「ゲームでもすれば」と送ってみた。
急に何故。 しかもこの無駄なくだらないメッセージの送り合い。 時間を見たらもうすぐ午前1時になる。
"悲しい"のは俺のせいでという事は分かるのだけれど、外泊を告げてあるのにそんな俺に暇だって送ってくるのは、百歩譲って本当に暇でもおかしいでしょって。
ジョングクの悲しいとか寂しいを喜んで埋めてくれそうな存在がいっぱいいるはずだから。 「ジョングギも女の家に行きな?」 ぽちぽちと2本の親指で打ってさっさと送って、またワインを一口。
---♩
グク
通話
00:00
午前1時の静けさには相応しくない音量を鳴り響かせた携帯の画面にジョングクの文字。 その音があまりにもけたたましくて、ジョングクの着信に応答するという事で解決する。
電話は出ないって断言したくせに、自分からかけてくるのはルール違反なのでは?
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