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また熱が出たとか別に急用でもなさそうなのに。 カトクを返してしまった手前無視するわけにもいかず"もしもし"と電話を受けた。

グク

今一人?

ホソク

うん。

グク

寝るの早いね。

ホソク

ジョングギが遅いだけだと思うけど。

グク

あー、疲れたから早く寝たのか(笑)

ホソク

そうかもね。

わざと"疲れたから"の部分を強めに言うから'そうかもね'と目の前のワインを注ぎ足して答えた。 つまり片手間だ。 しかもジミンが寝てる理由に多少なりとも"疲れたから"は含まれてるだろうし

足したワインを一口飲んだ後で"何の用?"と言おうとしたのだけれど

グク

明日、ジミニヒョンとご飯食べに行くんだけど。

予想だにしなかった名前と内容を先に言われてしまって、ワイングラスを持ったまま、それを口に付けられず。 ジョングクのその後の言葉に耳をそばだてる。

グク

ホソギヒョンも誘えばって言われて。

グク

で、どうする?行く?

いつの間にそんな話があったのだろう。

俺がここに来る前? それとも俺がお風呂に入ってる時? とか考えても仕方がない事だけれど不思議で。 いずれにしても、ジミンが俺を誘えばってジョングクに言ったという話を聞いてしまったから、俺に似つかわしくない乙女心が疼くというもので。

ホソク

行く、なんか美味しいもの食べれそうだし。

後半の言い分は了承に対する言い訳だ。 でもそれを気取られない様にワインを飲んで、わざと喉を鳴らしたりした。

グク

そう。

グク

今日、ほんとに帰ってこないの?

電話も終わりかと思ったのに、ジョングクからの質問はまた唐突で

ホソク

…そのつもりだけど、な

グク

そう。

電話が切れるのも唐突だった。 しかも俺の返事の途中で。

ホソク

せめて最後まで聞けないかな?

俺のぼやきが静かな広いリビングに消えた。 残ったワインを一気に飲み干して再度寝るために寝室に向かうと、俺が寝室を出た時とほぼ同じ体勢で良く眠るジミンがいた。

その肌に擦り寄って目を瞑ると睡魔は程なくしてやって来た。

暑い、重い。

そう思ったら眉間に力が込もったし、やむを得ず瞼を開ける事になって暑くて重い原因を確かめる。

ジミン

おはよ。

目を開けるとすぐそこに赤い髪を輝かせてるジミンの笑みと、目覚めの挨拶があって。 暑かったのはジミンと寝てるからで、重いのは俺の脚の上に乗せられたジミンの片脚のせいだと判明した。

片腕で頭を支えて横向きになって寝そべってるジミンは、枕の上に横たわる俺を見下ろしていて

ジミン

お風呂入る?一緒に。

いつから起きてたのか、口角を綺麗に上げて朝から随分と魅力的なお誘いだ。 しかもさっきから俺の上に乗せてる脚を、ゆるゆると上下に動かし続けている

ホソク

入る。

ジミン

また汗かいちゃうけど、シャワーですぐ流せばいいよね。

と、その脚で俺の下肢を引き寄せた。 嗚呼、朝から本当に。 贅沢過ぎて逆に怖い、けど委ねてしまう。

朝から2回もこなしたけれども、ジミンの宣言通り汗はしっかり流す事が出来た。 その代償にやや重い身体にはなったけれども、心はそれ以上に満たされていた

送って行くと言われたが、それは一応断ってタクシーで帰る事にした。 玄関で靴を履いてる俺はしっかり服を着ているが、それを眺めるジミンは上裸である。

ホソク

夜、ジョングギと3人でご飯食べに行くんでしょ?

ジミン

あ。

ジミン

ジョングギからもう連絡きたの?

ジミン

いつの間に?

ホソク

夜中に喉渇いて起きたときに、電話かかってきて。

ジミン

そうだったんだ。

ジミン

わざわざそんな時間に連絡してこなくても、
今日言えばいいのにね。

ホソク

たしかに。

納得せざるを得ない事を言った。 だからと言ってここでジョングクが連絡をしてきたタイミングを言っても終わった事だし、また夜ジミンに会えるのは決定事項で。

ホソク

また夜ね、楽しみにしてる。

ジミンの首を引き寄せてキスをして言った。

良いやつぶったつもりが、しっかりキスに応えるジミンもその手を酷く柔軟に俺の後頭部に添えるから、やっぱり敵わない。

ホソク

ただいま。

別に"おかえり"が返って来る事は期待していなかったけれど、その替わりにバタバタと足音が近づいて来て

グク

おかえり、ヒョン。

その言葉とジョングク本人の出迎えまであるとは、逆に予想してなかった事だ

ホソク

ただいま。

珍しい事に遭遇して'ただいま'ともう一回言ってしまった。

靴を脱いで家に入るまでもジョングクはただそこにいて

ホソク

どうしたの?

ホソク

何かあった?

思わず不審がるのも無理はない。 ジョングクはというと、いつも通りの可愛いらしい目をじっと俺に向けて

グク

今日は噛まれてないんだ。

そんな事を言うから、出迎えに来て尚且つ動かずじっと俺を見てた理由はこれだったのか、と。 噛み痕を確かめるだけに?と。

出迎えてまで確かめるような事じゃないと思うから、呆れた様な笑いが込み上げてきて

ホソク

噛んでって言ってないからね(笑)

何の考えも無しに勢い余って口を滑らせた。 うっかり、だ。

でも自分の"うっかり"発言に気付いた時にはもう手遅れなのは歴然で、どんな感情なのかはさて置き、ジョングクの目がまた少し大きく見開かれているのだけは分かった。

かと言って言い訳とか弁明なんてする必要もないから、ジョングクがなんて言うか身構えてみたのだけれど。

グク

トイレ。

踵を返すとその3文字だけ残して本当にトイレの方に向かって行った。 拍子抜け、だ。

ジョングクがトイレに行ってしまったから、俺は夜まで仕事を少し進めてしまうつもりで一度部屋に向かう。 重い下半身を抱えては集中出来そうにないけれど、それは贅沢な時間の対価だと思おう。

すっかり慣れた自室に一歩足を踏み入れて気付く。

ホソク

この匂い…

目に映るのは昨日家を出る前と同じ景色。

ホソク

ジョングギの、香水…?

違和感は微かに香る、それ。

決して強くはない。 俺の部屋の匂いの中にひっそりと静かに存在しているくらいの香りだ。 なんでジョングクの香水がーーー

グク

ヒョン。

鼻に神経を集中させて出処を探ったけれど、ジョングク本人が来た事で匂いが強くなって未完了で終わる。 今日は本人がやたら足を運んで来る日だ。

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