俺らが憧れた人。

"アクマ"……っ

人殺し。

中学生の時、俺は虐めを受けていた。

誰…？

何…言って…

！みこちゃんｯ！！

ﾊﾞﾝｯ

"九尾の狐"…！！

ｶﾗﾝｯ

下校中、ずっと「あの人」のことを考えていた。

一体誰なのか。

耳飾りとは。

九尾の狐とは。

なぜ、助けてくれたのか。

ほんとに、ボーっとしていた。

ﾊﾟｧｧｧｧｧｧｯｯｯｯ！！！(クラクション)

みこちゃんが見つけてくれたお陰で

なんとか落ち着く事が出来た

そのまま家まで送ってもらい、

そこで解散になった。

家に帰るなり、

突然黒い靄が見えるようになった。

そいつは、

と名乗った

顔はハッキリ見えない。

最初は良い奴だと思っていた。

見えることに疑問も抱かなかった

でも、ある事件が起きた

助けなきゃ

困ってる人がいるんだから

動け

動け

動け

動け

俺の体ｯ…

早くｯ、助けないと…ｯ

「あの人」みたいに…

そこには、

原型を留めていないほどぐちゃぐちゃな

死体があった。

お前だ

そこにアクマの姿はもう無かった

アクマと出会ったのは、

「あの人」と出会った日と同じ日。

もしかしたら、関係があるのかもしれない

そして、会ってちゃんと感謝を伝えたい

俺は、

そこで不良になることを決めた

あの人が落とした。

耳飾り。