コメント
5件
連載助かりすぎます 🥲🥲🥲 白水さんもだいすきなので激好きしてます … 頑張ってください … !!! 🫶🏻
柚葉💎
柚葉💎
・白水 ・地雷さんご注意ください ・ご本人様には何の関係もありません ・桃さん、赤さん登場します ・R無し
桃
白
桃
白
白
桃
桃
白
『教えて欲しいことがある』とのことで、電話を掛けてきた初兎ちゃん。
上手く説明を理解してくれたようで、 無事悩みは解決したっぽい。
?
白
がちゃっ、と部屋の扉が開く音と、初兎ちゃんの名前を呼ぶ声。
彼女でもおるんか?と疑われそうな場面ではあるが、その疑いは即晴れることになる。
?
白
白
桃
何で俺だったらいいんだよ。 まぁいいけど。
と言うかあのふわふわした特徴的な声、 俺以外で「しょうちゃん」と呼ぶ初兎ちゃんと親しい人間。
そんなの、あいつ以外に誰がいる。
桃
桃
水
ないちゃんやっほー!と、 明るい呑気な声が聞こえる。
通話越しでも分かるにぱっとした笑み。 やっほーじゃねぇし、イチャついてるのが声に出てんだよバカップルめ。
きっと、椅子に座った初兎ちゃんにいむが後ろから抱きついてんだろうな。 声近いもん。
水
白
桃
桃
水
白
水
桃
桃
はぁー、とため息混じりにそう言う。 全く…付き合ってるからって見せつけないでよ、と笑った。
仲良いのは良いことだけどね??うん。
水
白
水
白
……………………
桃
今なんて言った? 付き合ってないって言った??
桃
水
白
桃
桃
水
水
そう言うなり黙り込んだ2人。 わなわなと声が震えるのを感じながら、2人に問いかける。
桃
桃
水
白
あの距離感で付き合ってないとかマジかよ。そんなのあり得る??? と、混乱を極めた内藤ないこでした。
桃
いむしょー。
いむと初兎を合わせて『いむしょー』と呼ばれる2人は、本当に双子のように仲が良い。
よくいむが初兎ちゃんに抱きつくし、初兎ちゃんもそれを受け止める。
「しょうちゃん大好きー!」「ありがとな、僕もやで〜」なんていうやり取りは何度も聞いたし、一緒にご飯を食べれば「あーん」ってしたりしてるし。 さらに今度は半同棲ときた。
これで付き合ってないと思う方がおかしいだろ。
桃
まだ、と言うのは、あの2人がどっからどう見ても両想いなのに付き合っていなかったからだ。
それにしても、あの慌てよう。
俺が無量◯処喰らってる間に、『と、とにかく!!僕ら付き合ってへんから!またな!!』と通話をブチ切られた。
桃
そんなの、1番もどかしいやつじゃないか。
俺自身、同性愛に抵抗は全く無いし、本人たちが幸せになってくれたらそれが1番嬉しいと思う。
というか俺が発酵済みなだけあって、身近に薔薇が咲くなんてこんなに素晴らしいことないと思う。本買わなくてもリアルで拝めるんだぜ。特等席だろ。
…なんていう不純な動機は置いておいて。
…よし、決めた。 可愛い年下ズの為に、ここはいっちょ…
桃
赤
もぐもぐ目の前でポテトを頬張る、天才ぴよぴよ最年少ことりうちゃん。
一方ぼくは盛大にコーラでむせ返った。
水
水
赤
赤
むせすぎ、と笑いながら背中をさすってくれるりうちゃん。 はぁ優しい。大天使。
赤
水
悪魔だった。
赤
水
げほ、ごほ、と何度か咳をして、最悪の事態を逃れる。危うく吹き出しかけてた。危なかった…。そんなの社会的に瀕死になるレベルだよ。
水
実は今日はりうちゃんの家に呼ばれたのだ。なんでも、『話し相手になってあげる』とのこと。
きっと、ぼくが悩んでるのを察して呼んでくれたんだと思う。 つまり2人っきりであり、誰にも聞かれる心配は無い。
悩みの種というのは、もちろんほわほわ白髪の彼のこと。
赤
「しょうちゃんが好き」という言葉を聞かずとも、りうちゃんはそう質問をしてくる。あぁ、バレてるんだって思った。 それを踏まえて、 苦笑いをして首を横に振る。
水
水
水
水
水
水
「好き」って、そのたった2文字が言えたら。君に伝えられたなら、どんなに良かっただろう。
赤
赤
怖い。
それに、そもそもぼくのこの感情ってなんなの?ぼくはしょうちゃんが「好き」なの?友達としての「好き」とは違うの?
ぐるぐるぐるぐる、頭の中で考える。 けど、いつまで経っても結論なんて出なくて。
水
赤
水
ぺちっ、と、りうちゃんの人差し指がぼくのおでこを弾く。 いつのまにか下がっていた視線を上げると、困ったように笑うりうちゃん。
赤
水
水
水
赤
赤
水
水
頭のキャパが感情に追いつかなくて、ぱたりと机に突っ伏す。 向かいに座ったりうちゃんにつむじを刺された。いたいよ。
赤
水
ゆるりと顔を上げたぼくの口に、何かがねじ込まれる。 りうちゃんに入れられた、と思った時には、口の中に甘い味が広がっていた。
水
赤
チョコレート特有の甘さが口の中に広がる。思わず頰が綻んでしまうその味。 ゆるく溶けていくミルクチョコレートが、硬くなった頭も柔らかくしてくれる。
赤
赤
赤
水
水
赤
赤
涙腺がゆるゆるになったぼくをみて、呆れたように笑うりうちゃん。 その顔は、すごく優しくて。 それでいて頭を撫でてくれるもんだから、涙が溢れるのも当然。
水
はいはい、と笑うりうちゃんの手は 暖かかった。
白
桃
まじで何なんだよ、とでかいため息をつくないちゃん。
急に家に呼び出されたかと思えば、 玄関を開けるなり「いむのこと好き?」 だって。 条件反射で好きだと言うのも仕方ない。
桃
白
桃
回りくどい話はせず、ズバッと本題に切り込んでくるないちゃん。 容赦無いな。
白
桃
白
ないちゃんの真正面に座り、目を合わせたものの、俯いてしまう。
ないちゃんは聞き上手だ。 今もちゃんと僕の話を聞こうとしてくれている。
ややおちょくりが入っている感じもするが、真面目に僕らのことを想ってくれているのだろう。 そんなないちゃんに何も話さないのは何か不誠実な気がした。
白
白
白
桃
今まで誰にも話したことがなかった為、ないちゃんが息を呑んだ。 その時の光景が脳裏をよぎり、自嘲の笑みを溢す。
白
白
白
白
自分で口にするには、あまりにも苦く嫌な言葉。 「好きだ」って、思わず叫びそうになった時はあった。いやむしろ、そんな瞬間ばかりだ。
でも、その度に飲み込んでしまう。 …いや、飲み込まざるを得ないんだ。
白
いむくんはきっと、恋人を大切にする。 でも同時に、相手に合わせようと我慢もする。
白
僕なんかと付き合って、僕の存在に縛られるなんて。 自意識過剰かもしれないが、いむくんがもし僕を好きでいてくれて、付き合ったら。いむくんは僕に尽くしてくれそうな気がするんだ。
そんなの、いむくんが可哀想じゃないか。
桃
初めて僕の気持ちを聞いたせいか、驚いた顔をするないちゃん。
桃
桃
桃
すぅ、とないちゃんが息を吸う。 僅かに空気が張り詰めた気がした。
桃
白
白
桃
いむくんの気持ち。
白
…あれ、?
白
あれだけ一緒にいたのに。 本当の双子なんじゃないかって、そうないちゃんたちに言われるくらい、一緒にいるのに。
白
桃
白
衝撃だった。
僕がいむくんについてしらないことは無いと思っていたのに。 驚いたと同時に、少しショックだった。
桃
白
顔を上げると、さぁこい、と両腕を広げたないちゃんの姿。
白
桃
桃
白
桃
内藤ないこに任せなさい、と腕を組むないちゃん。 その姿がとても頼もしくて、あぁ、今僕が縋りたいのはこの人なんだと、そう心から感じて。
白
有り難く、頼らせて頂くことにした。
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