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コメント
20件
家族以上の関係が良い…!!可愛い❤
ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
なかせてぇ
麗央はそのまま、ぺたぺたと裸足のままでキッチンへ向かった
麗央
ぽつりと呟く声が聞こえた瞬間、4人のうち誰よりも早く椅子を引いたのは蓮だった
蓮
麗央
目を瞬かせる麗央に、蓮は無言で頭をぽんと撫でてから、テーブルの前へと促す
蓮
麗央
ぽふっと椅子に座り、腕をテーブルに預けてぐにゃりと身体を倒す麗央
その後ろから、零斗が髪をいじりながらくすっと笑う
零斗
麗央
ぴしっと言いながらも、膝の上に顎を乗せてくる麗央に、零斗は目を細めた
龍牙
龍牙がコップをテーブルに置くと、麗央はお礼も言わずに手を伸ばし――こくん、こくんと少しずつ飲む
龍牙
そう言いながらも、龍牙の口元も緩んでいた
麗央
龍牙
麗央
麗央は龍牙のシャツの胸元をふに、と摘まむと、くんっと鼻を寄せた
麗央
龍牙
麗央
素っ気なく言いつつも、完全に膝の上で丸まっている麗央
その姿に、蓮がキッチンから「……卵焼き、甘いのとしょっぱいのどっちがいい」と聞いてくる
麗央
蓮
麗央
零斗
笑い声が漏れるテーブルの空気は、ふんわりと柔らかかった
しばらくして、トレイに味噌汁や焼き魚、卵焼きが並べられると――
蓮
蓮が椅子をトントンと叩くと、麗央は小さく頷いてそのまま隣にぴとっとくっつく
その頭を、自然に朔矢が後ろからわしゃっと撫でた
朔矢
麗央
麗央は頷きながら、隣の蓮の腕にひとつぎゅっとしがみついた
まるで、まだ夢の中にいるみたいな、ふわふわとした空気のまま――
朝食の時間が、静かに始まった
麗央
ぽそっと麗央が呟いたのは、ちょうど焼き魚の骨を龍牙が丁寧に取っていたときだった
龍牙
麗央
そう言って、テーブルに肘を乗せたままじっと見上げてくる
ぼやけた目つきは、まだどこか眠気が残っていて――まるで赤ん坊
龍牙
麗央
龍牙
呆れたように笑いながらも、龍牙は箸の先に小さくほぐした魚を乗せて、ひょいと差し出す
龍牙
麗央
まるで訓練されたペットのように、素直に口を開けてぱくりと食べる麗央
その頬を、ほわっと幸せそうに膨らませながらも――
麗央
龍牙
龍牙がぽつりと漏らすと、後ろの朔矢が低く笑う
朔矢
龍牙
2人が口々にぼやきながらも、誰もその様子を止める気配はなかった
蓮も、無言で麗央の小皿に味噌汁のおかわりを注いでやっている
朔矢
ふと、朔矢が麗央の頬に視線を向けた
朔矢
麗央がきょとんとすると、朔矢は無言で箸を置き――
そのまま、指先で口元についた小さなご飯粒をぬぐった
朔矢
そのまま指を引っ込めるかと思いきや、朔矢は自然な手つきでそれを自分の口へ
ぺろ、と舐める
朔矢
麗央
一瞬、麗央の肩がぴくんと揺れる
でもすぐにまた、ぽやっとした目に戻って――
麗央
朔矢
麗央
無意識だったのか、狙ったのか――どちらともつかない表情のまま、麗央はまた小さくあーんと口を開けた
「…………」
全員が言葉を失う中で、朔矢がにやりと目を細める
朔矢
龍牙
零斗
朝食の光景は、なぜか一層ふわふわした甘さを増していくのだった――
麗央
そう呟いた麗央は、箸を持ったまま、もたもたと蓮のほうへ寄っていった
蓮
麗央
ぼふ、と音を立てて、蓮の膝の上に遠慮もなく腰を下ろす
蓮
蓮の箸が止まった
横で見ていた零斗が目を丸くし、龍牙がくすくすと笑い声を漏らす
龍牙
麗央
うとうととしたまま、蓮の胸に頭を預ける麗央
その髪が微かに揺れたのは――
次の瞬間、ふいに顔を上げたかと思うと、そのまま蓮の頬に、ちゅ、と口づけたからだった
蓮
麗央
「…………」
今度ばかりは、龍牙も零斗も反応が遅れた
膝に乗られて、キスされて、礼まで言われて――
肝心の蓮はというと、少しだけ目を見開いたまま、黙って麗央の頭を軽くぽんと撫でる
蓮
麗央
ぽつりと呟いて、再び蓮の胸に顔を埋める麗央
そのまま深い呼吸をひとつ、またひとつ……
やがて、重たそうなまぶたが閉じ、体の力が抜けた
零斗
龍牙
朔矢
零斗
蓮
零斗
蓮
その言葉に、3人の視線が一斉に蓮へと向いた
朔矢
龍牙
蓮
静かにそう返す蓮の声には、妙な確信があった
麗央の髪を優しく梳きながら、微かに目を細めるその横顔に――
零斗がぼそっと呟く
零斗
朔矢
龍牙
甘さとぬくもりに満ちた朝のリビング
膝の上で眠る麗央と、それを当然のように受け入れる男たち
その光景は、もはや“家族”という言葉すら甘すぎるほどに、濃密で、優しかった――
だいふく
だいふく
だいふく