天使

僕はちっちゃい頃、ずっーと兄に懐いていた

僕は天使で、国の王子だった 兄、なろ屋さんも天使で、いつも僕の遊び相手になってくれていた

それからなろ屋さんは僕と遊ばなくなった。ていうか、居なくなった。

今も何処かに居るはずで、今でも僕と遊んでくれるはず、きっと...きっと、

じりりりっじりりりっ

僕はこの国が嫌いだ。 本当に天使の国なのか、来た者は皆言う。

僕だってそう思う。幸せの象徴のような天使。もっと綺麗であるべきだと思う。だがそんなの、この国を収めている父さん次第だ

だから僕は父さんも、この国も、全てが嫌い。

父さんみたいになんてなりたくない。

身なりを整えるってことは誰かと会う用事があるってこと。

どうせまた悪魔に媚びでも売りに行くんだろう。

長く伸びた髪をツインテールに結ぶ。 お父様は髪を切れ。と言ってくるが、僕は2つ結びにしたい。その方が可愛いし、

何故こんな不気味な所で服を着替えなければならないのか、常々そう思う。

服も敢えて中性的なものを選ぶ。でも別に女になりたいとかは思わない。

ただ可愛いものが好きなのと、男は男らしいものを、という父に反抗したい気持ちがあるからだ。

翔さんは中学生で父が高校生くらいの時にこの国の執事として着いたらしい。まぁ、言うて父さんもまだ42歳。

翔さんは29か30くらいだろう。

とても気の毒だ。翔さんによるとかもめさんはメンタルが強いがために父さんに逆らおうとしてしまうことがあるらしい。そう聞くと、大変なのはそれを止める翔さんな気もしてきた。

もう、聞こうと思った。僕は色々考えると気になるタイプだ。

にしては見た目が若いなと思った。 天使も悪魔も年齢の割に顔は若いから、そういうことなのかもしれない。

...とても陽気な人だ。かもめさんにとっては真剣なのがまた面白い。

僕は羽根が悪くてあまり飛べないから別の国に行く時はこうやってワープしないといけない。

不貞腐れている。まぁこれは翔さんの判断が正しいだろう、父さんは何をするか分からない

翔さんも、僕も、父さんを怒らせたことがある。

その日、父さんは機嫌が悪かった

あの時から僕は父さんが嫌いだ

自分も昔自分より翔さんにお世話してもらった癖に、年下2人に手を挙げて、凄くみっともない。

僕はあの恨みを忘れない。いつか強くなって、必ず贖罪を与える。