テラーノベル
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深夜。
境界局︰地下第五封印区画。
誰もいないはずの通路に、規則正しい電子音が響いていた。
ピッ……ピッ……
封印監視装置。
普段は緑色のランプが並ぶだけ。
だが今夜、一つだけ赤く点滅していた。
監視室。
愛水 怜《無刻》
端末を操作する。
数値は僅かに上昇。
しかし、次の瞬間には元へ戻る。
愛水 怜《無刻》
もう一度確認する。
異常なし。
ログにも何も残っていない。
愛水 怜《無刻》
翌朝。
境界局本部。
颯はいつものように訓練場へ向かっていた。
途中、廊下で琥珀とすれ違う。
龍樹 琥珀《葬列》
白狐 颯
琥珀は軽く手を挙げ、そのまま歩いていく。
その後ろ姿を見送りながら、颯は少し悩み込む。
白狐 颯
でも。
聞けない。
聞いてはいけない気がした。
訓練場。
風雅はまだ来ていない。
颯は一人で木刀を握る。
白狐 颯
静かに目を閉じる。
呼吸。
重心。
足の感覚。
風雅に教えられたことを、一つずつ思い出す。
踏み込む。
白狐 颯
鋭い一閃。
以前より身体が軽い。
剣筋も安定してきた。
しかし。
踏み込みの瞬間。
ジジッ……
また足元から黒いノイズが広がる。
今度は一瞬ではない。
床を這うように伸び、木刀の先まで黒い線が走った。
白狐 颯
急いで木刀を落とす。
するとノイズは霧のように消えた。
「上達してるね」
後ろから風雅の声。
白狐 颯
緑龍 風雅《白夜》
白狐 颯
少しの沈黙。
緑龍 風雅《白夜》
白狐 颯
緑龍 風雅《白夜》
風雅はそれ以上話さなかった。
昼過ぎ。
突然、本部全体に警報が鳴り響く。
《地下第五封印区画》
《封印術式に揺らぎを確認》
《警戒レベル2》
廊下を局員たちが駆けていく。
白狐 颯
そこへ虚路が現れる。
紫苑 陸《虚路》
白狐 颯
紫苑 陸《虚路》
その言葉には迷いがなかった。
颯は拳を握りしめる。
何も出来ない。
候補生だから。
正式な十二席ではないから。
その無力さだけが胸に残る。
地下第五封印区画。
十二席が次々と集結する。
特別封印庫の扉は閉ざされたまま。
だが、扉の隙間から黒い粒子がゆっくりと漏れ出していた。
灰渕 博《静界》
愛水 怜《無刻》
赫鞘 樹《赫災》
誰も答えられない。
その時。
封印庫の奥から。
コン……
何かを叩くような音。
全員の視線が扉へ向く。
コン……コン……
まるで。
中から誰かが扉をノックしているようだった。
その場にいた誰も、すぐには動けなかった。
静寂の中。
風雅だけが前に出る。
緑龍 風雅《白夜》
その声と同時に。
封印庫の中で、三度目の音が響く。
コン────ッ
コメント
7件
やっぱり異常過ぎるから封印自体に異変が起きてるな…… 戦闘態勢をとってるけど大丈夫かな…… 続きがめっちゃ気になります!
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紅優
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紅優
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