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次の日

学校廊下

喜奏 華希

…………それで……

喜奏 華希

これは一体どういう状況だ…?〔顔を顰めて、髪をぐしぐしと掻き〕

蒼琉 律歌

どうもこうも無い

蒼琉 律歌

私は唯、君に着いてきているだけさ〔と何故か得意げに〕

喜奏 華希

………………暇人なのか…?〔凄く面倒そうな顔をして〕

燈 緑鬼

ま、まぁまぁ華希君…

燈 緑鬼

別に害を加えてきてる訳じゃないしさ……!

喜奏 華希

だからこそ突き放しずらいんだけどな…………

蒼琉 律歌

酷いな、私は君と仲良くしたいだけだと言うのに………

喜奏 華希

……それは、どうなんだろうな〔と急に目付きを鋭くし、律歌を見て〕

蒼琉 律歌

…………ふっ………やっぱり分かってしまうか……

喜奏 華希

昨日の今日だ、分からない筈無いだろう

蒼琉 律歌

はは、それもそうだな

燈 緑鬼

………ぇ、えぇっ…と……〔2人を交互に見て〕

燈 緑鬼

……ぼ、僕は一寸お邪魔みたいだし………

燈 緑鬼

こ、購買部に行って、昼食買ってくる……!〔と早足で去っていき〕

喜奏 華希

あ、おい緑鬼!

喜奏 華希

今まだ2限目の休み時間………って、もう聞こえてないな……

蒼琉 律歌

面白い友人だな、空気が読めているぞあれ

喜奏 華希

……基本、人間って言うものはその場の空気を読み解ける筈なんだけどな…〔呆れた目で律歌を見て〕

蒼琉 律歌

まるで私を"空気の読めない女"とでと言う様じゃないか、失礼な

喜奏 華希

………………〔心底面倒臭そうにして〕

喜奏 華希

………はぁ……率直に聞く

喜奏 華希

何が目的で、俺の周りをうろついているんだ

蒼琉 律歌

率直で此方も助かる質問だな

蒼琉 律歌

今この場で答えても良いが……如何せん目立つ

蒼琉 律歌

………場所を変えよう〔と歩き出し〕

喜奏 華希

…………………〔緑鬼が気がかりなのか、後ろを振り向いた後…律歌について行き〕

………あれは……

屋上

蒼琉 律歌

……よし、誰も居ないな

喜奏 華希

屋上は基本生徒立入禁止だからな、居る筈が無いだろう

喜奏 華希

と言うか、俺達が来て良かったのか?

蒼琉 律歌

あぁ、そこは安心しろ

蒼琉 律歌

何か聞かれては駄目な事を話す場合は使っていい事になっているからな

喜奏 華希

はぁ…………

喜奏 華希

……それで、俺に何をさせたいんだ〔フェンスにもたれ掛かり〕

蒼琉 律歌

……すぅ〜………はぁ〜…………〔深呼吸して〕

蒼琉 律歌

………喜奏君

蒼琉 律歌

……私…達と一緒に

蒼琉 律歌

零界の怪異と戦ってくれないか?〔手を差し伸べ〕

喜奏 華希

………俺に…怪異と……?〔目を見開き〕

蒼琉 律歌

あぁ…君は思った以上に才能がある

蒼琉 律歌

それに………

蒼琉 律歌

……これは褒められた事では無いのだが…

蒼琉 律歌

怪異に対して、明確な敵意がある………

蒼琉 律歌

だから私は、君を誘ったんだ

喜奏 華希

才能って…………

喜奏 華希

…俺は適応者でも、特異な者でも無いぞ

蒼琉 律歌

さて、それはどうだろう〔フェンスに向かって行き〕

喜奏 華希

……?…どういう事だ

蒼琉 律歌

…"特異な者は、同じく特異な者の能力を感知出来る"………

蒼琉 律歌

……君はあの時、しっかりと答えたな?〔フェンスの隙間に指を入れ、握り〕

蒼琉 律歌

「一瞬目が光った様に見えた」……と…

喜奏 華希

っ!

蒼琉 律歌

……あんたは、何時かその"特異"になる

蒼琉 律歌

確率が低い"特異"を引くんだ、適応者にもなれる筈さ

喜奏 華希

………買い被り過ぎじゃないか?

蒼琉 律歌

そうかもな、未来は分からない………若しかしたらその前に死ぬかも……

蒼琉 律歌

………私の能力は、零界内でしか使えず、零界内の事しか分からない…〔自分の黄色い目を指差し〕

喜奏 華希

…………………

蒼琉 律歌

……改めて、喜奏華希君

蒼琉 律歌

………私達と、怪異に立ち向かう勇気は…あるか?〔再度手を華希に差し伸べ〕

喜奏 華希

……………………

喜奏 華希

…………ふっ……

喜奏 華希

……あんな怪異…霊共の巣窟を見せられて………

喜奏 華希

俺が、引き下がると………そう思っているのか?

蒼琉 律歌

…!という事は……!

喜奏 華希

……やってやる

喜奏 華希

霊共を全て抹殺するまでな………!〔殺意を滲ませた目でそう答え、差し出された手を強く握り締める〕

蒼琉 律歌

…………動機に関しては何も言わないさ…

蒼琉 律歌

……私達は歓迎しよう〔目を伏せそう言った後、華希を見つめ〕

蒼琉 律歌

……おめでとう、喜奏華希君

蒼琉 律歌

これで君も…立派な討伐者だ〔ふっ、と笑って〕

喜奏 華希

………これから、よろしく頼むな、蒼琉

蒼琉 律歌

律歌で良い、蒼の文字は…君の方が似合いそうで

蒼琉 律歌

呼んでもらっている此方側からしたら、もどかしいからな

喜奏 華希

そうでもないと思うが………そう言うのなら、善処はする

喜奏 華希

……間違えて苗字で呼んでも、文句は言うなよ

蒼琉 律歌

あぁ、分かっているとも

蒼琉 律歌

……一つだけ、聞かせてくれないか?

喜奏 華希

………なんだ

蒼琉 律歌

君、零界内の途中からタメ口だったよな?

蒼琉 律歌

あれはどうしてだ?

喜奏 華希

………年上だとしても、敬いたくは無かったから?

蒼琉 律歌

疑問符が最後付いている気が………

蒼琉 律歌

…と言うか、何気に失礼な事言っている自覚あるのか…?

喜奏 華希

………俺はそろそろ行くぞ、授業があるからな〔と出口に向かって歩き出し〕

蒼琉 律歌

あ、それもそうだったな………気を付けて授業を受けるようにな

喜奏 華希

………お前は受けないのか?

蒼琉 律歌

私は………

蒼琉 律歌

……留年し過ぎて内容をほぼ暗記してしまったからね

蒼琉 律歌

学校側からも、免除されている

喜奏 華希

はっ、羨ましい限りだ〔ドアを開け、その場を去り〕

蒼琉 律歌

………羨ましい、ね……〔外の景色を眺め〕

蒼琉 律歌

………羨ましくなんか無い……こんな事………

蒼琉 律歌

私なんて…………〔悔しそうな顔をして〕

……………………〔影から見ていて〕

この作品はいかがでしたか?

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コメント

4

ユーザー

おぉ〜✨️✨️華希くんもついに討伐者側へ 空気の読める緑鬼くんさすがですね 最後影から見てた人は一体誰なんでしょうか、!気になりますね

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