?は普通の苺ケーキと珈琲
緑鬼はブラックコーヒー
華希はビターチョコケーキ
?
…まずは自己紹介からさせてもらうわ

関峰 響
私は「関峰 響(せきほう かなで)」

関峰 響
こう見えて、現役巫女をしている者よ

燈 緑鬼
み、巫女さん…?!

喜奏 華希
………そんな奴が、一体俺になんの用なんだ〔ケーキを頬張りながら〕

関峰 響
……貴方から、禍々しい気配を感じたから、その原因を特定する為よ

関峰 響
禍々しい気配……今後は邪気と言うわ

関峰 響
それを貴方から……それも強力なのを感じる………

関峰 響
……心当たりはあるんでしょう?

燈 緑鬼
…そ、そうなの?華希君……〔と華希を見て〕

喜奏 華希
………………………

喜奏 華希
…………はぁぁ………〔諦めた様な溜息をつき〕

喜奏 華希
………これだ〔と家の鍵を見せ〕

関峰 響
っっ!!!〔目を見開き〕

燈 緑鬼
……至って普通の、華希君ん家の鍵に見えるけど………

関峰 響
一般人にはそう見えるだろうけど………

関峰 響
私からしてみれば、立派な呪物よ……これは…………

燈 緑鬼
えぇ……!?

喜奏 華希
…………………(…そうなんだな、やはりすぐ呪物化するのか……)

関峰 響
……貴方、これ…何時からなの?

関峰 響
見た感じ、呪物化したのはつい最近の様二見えるけど…………

喜奏 華希
…………さぁな

喜奏 華希
だが…俺も最近体力の衰えを感じていたところなんだ

喜奏 華希
原因がこの鍵なのも、昨日気付いた

燈 緑鬼
昨日……って

喜奏 華希
……蒼琉に言われた、彼奴も霊感持ちみたいでな

関峰 響
………それって、この人?〔と写真を見せる〕

写真には、
屋上で律歌と華希が
話している姿が写っていた
喜奏 華希
………………あぁ、そうだ〔内心驚いたが、素直に頷き〕

関峰 響
やっぱり………

燈 緑鬼
え、えぇ…?

燈 緑鬼
この写真は何なの……??

喜奏 華希
……今日の休み時間、蒼琉が居ただろう

喜奏 華希
少し話をする為、屋上に行っていたんだ

燈 緑鬼
あ……そうだったんだ…………

燈 緑鬼
……って、屋上って立入禁止だよ!?

喜奏 華希
そこら辺は蒼琉が上手くやってくれてるから大丈夫だ

燈 緑鬼
そ、そうなの……?

関峰 響
……なんで、この人に教えて貰った時、すぐにお祓いしなかったの?

喜奏 華希
昨日の今日だぞ?行く暇がある訳ないじゃないか

燈 緑鬼
え、でも今日スマホ買いに行って………むぐっ〔華希に口を抑えられて〕

蒼琉 律歌
…………………その買い換える前のスマホは?

喜奏 華希
捨てた、もう古くなってたしな

関峰 響
……………………(無言で華希を見つめ)

喜奏 華希
…………………(それを見つめ返し)

関峰 響
…………はぁ、まぁ良いわ…

関峰 響
この鍵は私が祓う〔と華希の鍵を持って〕

喜奏 華希
……疑う訳じゃ無いが、そんな事出来るのか?

関峰 響
あまり現役を舐めないで

関峰 響
これぐらいの事、すぐにでも出来るわ〔と1枚の札を取り出して〕

燈 緑鬼
………っは…それってお札……?〔やっと手を離されて喋れる様になり〕

関峰 響
そう、うちの神社で作ってるお札……

関峰 響
そしてこれは、祓う用…っ!〔そう言いつつ、鍵にお札を貼って〕

そうすると、
鍵から黒い霧の様な物が離れていき、
その儘霧散して
喜奏 華希
……………〔その霧が見えていたのか、少し呆然としていて〕

燈 緑鬼
……え、今…何か………くくく、黒いのが…………〔少し身体を震わせながら〕

関峰 響
…………成程

関峰 響
……貴方達2人には、少なからず霊感があるみたいね

関峰 響
祓えた邪気を視認出来る辺り、まぁまぁ強いのかも……〔お札をペリッと剥がし、鍵を華希に差し出して〕

喜奏 華希
…………〔受け取り〕

喜奏 華希
……心做しか、身体が軽くなった気がするな

関峰 響
という事は成功ね、お祓いは完全に終わったわ

燈 緑鬼
いいい今のが、邪気……だったの…??

関峰 響
そうだけど………貴方震え過ぎ……

喜奏 華希
緑鬼は怖い物が苦手なんだ、勘弁してやってくれ

関峰 響
そうなの?霊感あるのに勿体無い………

燈 緑鬼
そ、そんな事言われてもぉ………

関峰 響
……まぁ良いわ、私の用事も一旦ここまで………〔いつの間にか食べ終わっていたのか、席を立ち〕

関峰 響
………〔近くにあったペンと紙を使って何かを書き、華希に渡す〕

関峰 響
……これ、私の連絡先、また邪気に憑かれたら連絡して、祓ってあげる

喜奏 華希
………あぁ、頼りにしている〔受け取り〕

関峰 響
…それじゃぁね〔と歩き出し、自分の分を払って店を出る〕

喜奏 華希
………(…現役巫女か………)

喜奏 華希
(…祓ってもらえるのなら、間違えて零界に現世物を持ち込んでも安心だな……)〔早速連絡先を登録した後、紙はポケットの中に入れ、横を見て〕

燈 緑鬼
あば、あばばばば…………〔とてつもなく震えていて〕

喜奏 華希
…………はぁ……〔呆れ混じりの溜息をつき〕
