瑠奈
…あ、お母さん!あがった??私入ってきても平気?
母
ええ、大丈夫よ。
母
…ねえ瑠奈。少し話がしたいのだけど…いいかしら
…くるか
瑠奈
うん?いいよ?
瑠奈はいつも通りだ。
知ってるはずのに。
母
…あなた
母
もう
母
いらないのよねぇ
瑠奈
…どういうこと?
母
言葉の通り
母
いらないの。
母
あなたを育てれば私の株はあがると思ってた。可愛い子を育ててる理想の家族。そう思われてるって。
母
…でもね、違かったのよ。お父さんがいないから…理想じゃない。
母
父親のいない家族なんて羨ましいとは思わないって。だからね、あなたはもう必要なくなっちゃった。
母
あなたを育てて芸能界にいれるより、保険金かけて殺す方がよっぽどいい。
母
言いたいこと、分かるわよね?頭のいいあなたなら。
瑠奈
…私のこと、必要ないの…?
瑠奈
…ころすの?
母
ええ
母親の手にはするどく光るものが握られていた。
瑠奈
…包丁?
母
切れ味悪かったらごめんなさいね?
母
逝ってらっしゃい
母
私の可愛い可愛い子
瑠奈
お母さっ……!!
瑠奈
…ぅ…?……痛く、ない…?
母
…!?
ドロドロとしたものが床をつたう。
紅くてとても綺麗だ。
母
…なんで……
母
なんで○○がいるのよ…!?
瑠奈
○○!?
母
……まぁ、ひとりやふたり。殺しちゃっても変わらないわね。
○○
…ぉ…かぁさ…
外でサイレンの音がする
仕事がはやい人は好きかもしれない。
母
…さい…れん…?
母
まさか…
瑠奈
○○っ!やだよぉ!まだ…!だめだよ…!!
母
どうして…ねえ…どうして…!!
母
○○、あなたなのね!?警察を呼んだの…!!
母
ゆるさない!!
母
ゆるさない!!
母
ゆるさない!!
瑠奈
…ぃ
母
なによ!?!?
瑠奈
…ゆるさない…
瑠奈
私…
瑠奈
…あんたのこと、絶対に許さないから
母
…は、はぁ?
薄れゆく意識の中。
瑠奈の泣きわめく声とサイレンの音がうるさいくらいに響く。
瑠奈
…ゆるさない!!!○○!!
ああ
あの6人の顔がおもいうかぶ。
優しい人達だったな
帰れなくてごめんなさい
瑠奈
○○……!もぅ…やだよお…なんでよ…こんなことになるんなら…帰ってこないでよ…!
昔の記憶が蘇る。
走馬灯ってやつ?
さようなら
大好きな人達。







