きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
アイツの笑顔、
アイツの声、
アイツの存在。
きりやん
その全てが、もうなくなった。
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
……その時だった。
スマイル
きりやん
ぼんやりとした輪郭の、 スマイルが現れた。
スマイル
きりやん
きりやん
きりやん
嬉しくて声をうわずらせる俺を、
スマイルは虚ろな目で見上げる。
スマイル
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
そう肩を落とす。
きりやん
きりやん
そう考えた俺は、ベランダに駆け出した…………が、
スマイル
きりやん
ものすごい力で手首を掴まれて引き戻されてしまった。
きりやん
きりやん
きりやん
スマイル
光のないラベンダー色の瞳。
何の言葉も発しないスマイル。
これこそが答えなのだろうか。
その後のスマイルは、
特に変化なく、 俺の家を彷徨いていた。
だが、夕方になると決まって窓から庭を見ている。
こんな感じのスマイルでいいから、
幽霊じゃないスマイルだと信じたかった。
でも、スマイルは春に近付くにつれ、 姿が透明になりかかっていった。
スマイル
きりやん
そして迎えた、3月27日。 もうほとんどカーテンに透けているスマイルの幽霊が、今日も庭を見ている。
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
スマイル
漂白剤を塗ったかのように 固まった時間。
スマイルも、俺も、空気さえも、 何も、動けなかった。
スマイル
きりやん
スマイル
スマイル
スマイル
きりやん
スマイル
きりやん
きりやん
きりやん
スマイル
きりやん
初めて、スマイルは俺を振り返る。
生きてたスマイルと同じ、
柔らかくて優しい笑顔。
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
きりやん
きりやん
スマイルは、 俺を恨んでるんじゃなかった。
桜が咲くまで待って、
俺に言葉を伝えるために 帰ってきてたんだ。
きりやん
スマイルはゆっくりと消えていった。
でも、もう絶望も劣等感も生まれなかった。
俺は、悲しみと希望で生きていく。
1年かかって花を咲かせる、
桜のように。
……To be continued
コメント
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すまさぁぁぁん(´;ω;`)ありがとぉ←? 惚れた(?)
ニチャニチャ→絶望→ニチャニャチャほかほか 展開上手すぎるっす先輩…!()