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エアル

…1

…明日だ

明日が決行日

無事に終わるように… 少し片付けなきゃな…

見張りの1人や2人 どうってことないだろう

どうせ人間は人の顔なんて 覚えてられない

少し減ったって 誰も気にしないのだろう

エアル

…あそこがミニ拠点…か?

エアル

…邪魔するぞ

欲張れ

 

な、誰だ貴様!!

もっと、もっと

エアル

…おやすみなさい

欲張れ

エアル

…良い夢を

エアル

はぁ…こんなとこがあったのか

先回りをしろ

相手よりも先に動きを把握して

 

し、侵入者だ!

 

侵入者がいるぞ!!

エアル

…うるさい

天使よかマシだが…やっぱり鬱陶しい

 

ぐっ…はな、せ!!

エアル

俺は…あまり刀の刃を出すわけにはいかないんだ

エアル

だから…大人しく…っ眠れ!!

ゴッと思いっきり頭突きをすると 「う"っ」っと声を出し その場に倒れる

エアル

…殺さないだけありがたいと思って欲しいよ

鬱陶しいけど…殺さない、殺せない

自分よりも弱々しい 生き物(人間)だから

エアル

…もうさすがにアイツらには気付かれてるよな…

エアル

はぁ…怒られるのめんどくせぇなぁ…

 

っお前が侵入者か!!

目の前の男が無謀にも 真っ直ぐ向かってくる

 

死ねぇええ!!

バタフライナイフのような物を ポケットから出し 俺の方へ突き出しながら走ってくる

あぁ…なんて愚かなんだろうか

だが…その悪あがきこそ人間らしい

エアル

…美しいな

 

っな!?

鞘が着いたままの刀を振りかざし 男が持っているナイフを手から離す

ナイフがガチャンと落ちる音と共に 男を自分の方へと引き寄せ ゆっくりと観察をする

エアル

ふむ…

 

な、なんなんだお前はっ!!

手は固定しているし引き寄せた勢いで 腰を抜かしているから男は動けない

ただ、モゾモゾと固定されてる 状態から解放されようと必死に 動いている

 

ぐっ…コイツ…力が強ぇ…っ!

エアル

お前が非力過ぎるんだろう?

 

なんだと!

エアル

あー…うるさいよ…お前

そう低く言うと男は黙り

 

…チビのクセに…なんでこんな力が強いんだよっ…

そう呟いた

エアル

…あ"?

その呟きを俺が聞き逃す訳がなかった

固定していた手を離し 男の頭を鷲掴みして、壁に叩きつける

 

───っ!!?

エアル

見ず知らずのオッサンにチビと言われる筋合いは無い

そう言うと落とした ナイフが目に止まった

俺は左手でナイフを手に取る

エアル

俺は右利きだからな…左手だったらどこにズレるか分からねぇぞ?

男の目の前にナイフの刃を突き立てる

エアル

…プレゼントだ

ナイフを振り上げ…振り下ろす

ドンッという音がした

エアル

おぉ、危なかったなぁオッサン

エアル

あと少しズレていたら…って

 

 

エアル

…気絶か

振り下ろしたナイフは壁に突き刺さり 場所は、男の目のすぐ横だった

あと数mmズレていたら 男の目はもう…

そんな男は白目を向いて気絶している

エアル

ま、殺す気なんてサラサラないから安心してよ

そんな言葉は男に聞こえなかった

フォス side

フォス

んもう!

フォス

ウチの子はどこにいるのよ!!

フォス

ホントあの暴れ馬!!

トゥール

いや、アイツは暴れ馬どころじゃねぇぞ

トゥール

奇行種だ

フォス

急にイェ█ガーじゃん

トゥール

それを言うなら進撃█巨人だろ

フォス

ってかやばいやばい

フォス

こんな呑気な話してる場合じゃないよ

フォス

いっそいであの奇行種をとっ捕まえないと

左からガサッと音がする

僕には聞こえてなかったけど トゥールには聞こえてたらしい

トゥール

トゥール

フォス…気を付けろ

フォス

トゥール

なんかいるぞ

ガサッ…ガサッ…

ガサッ!!

リア

いたっ!

トゥール

!!

フォス

お嬢ちゃん!?

リア

うー…いてて…

ガサガサ…

ハナマル

おいおい…主様大丈夫かよ?

リア

うん…えへへ、転んじゃった

ハナマル

それに、バレちゃったな

トゥール

ハナマル君まで…

フォス

…何で来たの?

フォス

1週間来ちゃいけないって言ったよね

ハナマル

俺らも本当はそうしたかったんだけどねぇ…

トゥール

なんかあったのか?

リア

えーっと、さっきね

リア

あーもーやっぱり暇だよー

リア

また皆で晩酌できると思ったのにぃ…

ハナマル

何で急に「1週間来るな」って言ったんだろうなぁ…

リア

行きたいけど…約束破りたくないし…

リア

ハナマル

ハナマル

…なぁ、主様

リア

ん?なーに?

ハナマル

気晴らしに街に散歩でも行くか?

リア

ウォーキングか…

ハナマル

ハナマル様もお供しますよ?

リア

…分かった

リア

行こう、ハナマル

リア

わー、いい天気だなぁ

ハナマル

そうだな

リア

ねぇ!ハナマル!

ハナマル

ん?なんだ?

リア

屋敷に戻ったらさ!ういろう作ってほしい!

リア

ほら、この前食べさせてくれるって言ってたじゃん!

ハナマル

あぁ、そうだな

ハナマル

戻ったらハナマル様お手製のういろうをお作りしましょう

リア

ヤッター!

リア

ふー、沢山歩いたね

ハナマル

そうだな

ハナマル

そろそろ戻るか?

リア

うん!

ハナマル

よし、それじゃあ……ん?

リア

ハナマル?

ハナマル

主様…アレって…

リア

え?

ハナマルが指さした方を見ると そこにはエアルが歩いていた

エアル

リア

あ、エアルだ!

リア

エア───

ハナマル

主様っ…

リア

わっ

ハナマルの手で視界が塞がれる

リア

ど、どうしたの?

ハナマル

ハナマル side

ハナマル

(咄嗟に主様の視界を塞いじまったが…アレは…殺気…なのか?)

エアル

「誰も俺に近寄るな」っと 言っている感じがする

ハナマル

(それに…)

マントの中から微かに 刀がチラついて見える

ハナマル

(ただの外出…じゃあなさそうだな)

ハナマル

(…嫌な予感がする)

そう考えていたらエアルが消えていた

ハナマル

…よし

リア side

ハナマルの手が離れる

ハナマル

もう大丈夫だな

リア

何が大丈夫なの?

リア

エアル、どこかに行っちゃったし…

ハナマル

なぁ、主様

リア

もー、何?

ハナマル

アイツらのとこに行ってみるか?

リア

え…大丈夫なの?

ハナマル

大丈夫大丈夫

ハナマル

バレなきゃいいって

リア

うーん

ハナマル

ほらぁ、主様も会いたいでしょ?

リア

…怒られるのはハナマルだからね

ハナマル

分かってるって

ハナマル

…行くか

リア

っていうことなんだよ

フォス

…エアルを見たの?

リア

え?うん

フォス

お、教えて!

フォス

エアルが行ったところ!

リア

え、えっと

ハナマル

エアルは路地裏みたいなところに行ったぞ

フォス

あ…

トゥール

…そこって

フォス

い、急がなきゃ

フォス

急がなきゃ…急がないと…

フォス

エアルが…ひ、人をまた───

トゥール

…フォス

フォス

あっ…

フォス

ご、ごめ…

トゥール

大丈夫

トゥール

大丈夫…だから

トゥール

トゥール

教えてくれてありがとな

リア

え、あ、うん

トゥール

俺とフォスは行かないといけないとこがあるから、またな

リア

ちょ、ちょっとま

トゥール

行くぞ、フォス

フォス

…うん

トゥールとフォスが走り去っていく

リア

…凄い焦ってた…

ハナマル

そうだな…よし、主様

ハナマル

屋敷に戻るか

リア

え?

ハナマル

沢山歩いて疲れたろ〜?

ハナマル

屋敷に戻ってゆっくりしような

ハナマル

あと、ういろうはちょっと待っててくれよ

ハナマル

ハナマル様は用事ができたからな〜

リア

リア side

リア

…だめ

ハナマルの燕尾服を掴む

ハナマル

あ、主様?

リア

行っちゃダメ

リア

行くなら…

リア

…私も連れて行って

ハナマル

ハナマル

…主様ならそう言うと思っていたが…ダメだ

ハナマル

アイツらのあの焦りっぷり…危険なことは分かるだろ

リア

…でも

燕尾服を掴む手に力を込め

リア

私だって…友達を守りたい…

リア

執事の皆以外に…私に優しく接してくれた人を…守りたいっ…

視界がぼやける

それから目から数滴涙が落ちる

リア

…っ……

ハナマル

…リア

私の手から燕尾服を離し 代わりにハナマルが手を握る

ハナマル

…危険な行動はしないって約束できるか?

リア

…ぅん

ハナマル

…分かった

リア

わっ!?

体が宙に浮いた どうやらハナマルに 抱えられているらしい

ハナマル

馬車がないからな

ハナマル

今回は特別にハナマル様が主様の馬車になるよ

そう言うとハナマルは いつもの笑みを浮かべる

リア

…うん

そしてハナマルは 私が揺れない程度の速度で歩き始めた

満月まで残り1日

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