6つのシーグラス

俺は最近ずっと同じ夢を見る。

大好きなメンバーに必要とされない。 暴言を吐かれたり殴られたり。 そんな夢。

そして今日もいつも通りの夢を見る。

あんな夢を見ているうち、 段々とメンバーが怖くなっていった。

もし、夢と同じことが起こったら、 そんな事を考えてしまう。

そんな自分が嫌いだ。

皆が近づいてくると、避けてしまう あの夢を見てみんなに殺される。 そう思い込んでしまっている もうどうにもしようにない。

アンチなんて気にも止めてなかった、

この仕事柄のため、どんな意見も目を通すようにしていた。 たとえ、どんなに酷いアンチだとしても...

マウスを押した瞬間、とんでもない量のコメントが目に入る。 勿論アンチコメだけではなく、なんならアンチコメの倍のリスナーさんのコメが圧倒的に多い。

でも、何故かアンチコメばかり読んでしまう。 それがネットで活動している人なのだろうか

嫌だ、嫌だ、 そんな気持ちと反対にスクロールしていく指。 こんな言葉が目に入る

正直こいついれいす要らなくね？www

こいつのせいで全体の評判が落ちる。 早く脱退しろ。

俺はコンビニにあるものを買いに行く。 あれを買えば気持ちが楽になる。 現実を見ないで良くなる。 結局逃げてばっかり。

少量なら、と思いｺﾞｸﾝと口に入れる。

ｶﾞｸﾝと体の力が抜けていく。

視界はﾊﾟﾁﾊﾟﾁ 頭はふわふわ もう何にも考えられなくなっていた。

そのうち気を失うように眠った。 いや、実際に気を失ったのかもしれない。

起きて最初に目が覚めたとき、激しい嘔吐に襲われた。 恐らく薬の副作用だろう。

だが、いつもより何故かすっきりとしていた。

その日からというものの、薬を服用し過ぎたせいなのか 頭痛、吐き気、目眩が常に起こっていた。 だけどもう止められない。 そういう世界に来たからには。

だが、まだ何か物足りない。 強い刺激。 そうだ、アレをすれば...

ｻﾞｸｯ、ｻﾞｸｯ...ﾌﾟﾁｭ

メンバーと連絡を取らなくなってからどれくらいたっただろうか。 LI○Eは来てたような...そんな感じだ、

そんな俺の前にこんな選択肢が現れた。

いれいすを助けるために貴方は死ななくてはいけません。 助けるor助けない どちらにしますか？

俺がどれだけメンバーを怖がってきたのか、 夢だと分かっていてもメンバーに酷い事をされたのは事実だ。 その証拠に今の俺がいる。

でも3年一緒に居たからか、やっぱり俺にとっては大切に変わりない。 だから...

そんな時、ないちゃんから一通のメールが届いた。

この選択肢はあと30分です。 選択後は1時間以内に選択にそって行動して貰います。

俺は1人で店に入る。

最後と言ってはなんだが、思い出巡りをしている。

そろそろお時間です。

...そうですか、

いえ、そんな事はありません。

...やっぱりリーダーの言葉は重みが違うなぁ、 なんか、全部お見通しみたいな。笑 でも...

僕は全部話した。 話してしまった 心の重みが消えたがその場合あの選択肢はどうなるのか、 そんな疑問が残った。 なので、、、

今渡しておこう。 皆に、この6人が出会えたのは”奇跡”なんだよって。

...そろそろ時間ですが、

ほんとにそろそろです。

あー、まじでやったな〜、 皆心配するかな〜？ でも、あれ渡せたし。 僕が最後に伝えたかったこと、分かってくれるかな？ あ〜、もう視界がぼやぼやしてるな〜、 もう肺に水入ってるけど痛くないし、もうすぐか、 ちなみにな、シーグラスの石言葉は

”奇跡”