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藤澤涼架side.
『え、涼ちゃん…エスパーだったのかな。』 『そんなわけないよね』 『若井が勘違いしてるのかな。会ったことあるのかな…』 『でも会ったことないって…』
元貴の心の声が段々と困惑していく
やっぱり言った方がいいよね
元貴は病気で喋れないことも教えてくれたし
僕だけ隠し事するのは、流石に失礼だし
いや、そうじゃ無くて
僕がただこの力のことを話したいだけかも知れない
折角、お友達にもなったんだし
fjsw.
『ん、…?どういうこと?』
fjsw.
元貴は少し考える素振りを見せた
わかったかな
初めて人に説明するから…わかんないや
そしてわかったように手を打った
さっきまでの顔とは大違いで
その顔はきらきら輝いている
『すごい!涼ちゃん魔法使いさんみたい!』 『僕、すごい人とお友達になっちゃった…!』 『若井に自慢してやろ…!』
fjsw.
『じゃあ僕特別!?』
fjsw.
『紙に書かなくてもお喋りできるね!』
fjsw.
『そうだよ!僕の友達!』 『男の子でね、サッカーがすごいうまいの!』
fjsw.
『うん!』 『小さい頃から一緒!大事な友達!』 『でもね、涼ちゃんもすごく大事な友達!』
fjsw.
『でねでね、若井は小さい頃からモテモテだったの!』 『僕とは大違いで友達も多かったんだよ!』
若井って人がすごく好きなんだろうな
自分のことのように若井って人のことを語る元貴
そんな元貴に相槌を打ちながら笑う
『あ、そうだ!』 『涼ちゃんも若井に家行こうよ!』 『風邪ひいてるから、お見舞い行こう!』
元貴は若井さんの話をやめ、僕にそう提案した
どうしよう
今日は午後から予定はないし
断る理由もない
折角なら行きたいけど、…若井くんは、…?
こんな急に心の声が読めるなんて、
そんな奴がきて迷惑じゃないかな
そもそも僕は男女問わず気持ち悪いって言われてるし
こんな奴が急に家に来て…
家に来られるの、嫌なんじゃないか
fjsw.
『涼ちゃん予定あるの?』
そう首を傾げる元貴に無いよ、と微笑む
ただ、迷惑になるかもしれないって思ってるだけ。
『若井に聞いてみる?』
fjsw.
『若井ならいいよ、っていうと思うよ』 『若井優しいし、涼ちゃんのこときっと好きになるもん』
そう言って元貴は携帯をいじり始めた
細く白い指が携帯の画面の上を踊る
『ほら!すぐに返信きた!』 『いいよって言ってる!』
元貴が画面を僕に見せつける
画面を見ると、『いいよ!』という文字が踊っていた
fjsw.
『大丈夫大丈夫』 『風邪ひくなら僕もだから、!』
元貴はそう言って僕に手を握った
『行くの決まりね!』 『あとお昼ごはん、食べに行こ!』
僕は完全に元貴のペースに引き込まれる
元貴に引っ張られ、大学近くのカフェに入る
空いている席に通され座ってメニューを開く
まあ、きのこ入ってるならなんでもいい
fjsw.
『僕トマトパスタにする!』
僕は二人分のご飯を頼むと、店員さんは二回メニューを復唱して去っていった
前を見ると元貴は上機嫌にニコニコ笑っている
fjsw.
『うん!大好き!』 『ここのトマトパスタ美味しいんだよ!』 『涼ちゃんにも一口あげるね!』
ありがと、と言いながら元貴に笑うと、急に肩に手が置かれた
fjsw.
後ろを振り向くと、愛想笑いをした女の人が一人
僕によく話しかけてくる、人
他の人から偶然聞いた名前は、
美由。
こんにちは
サイドストーリー、読んでくれましたか、 『僕の声が君に届くまで』 美由ちゃん、一瞬だけ名前出てきたんですよね。 気づいてくれると嬉しいです
♡&💬よろしくお願いします
それではまた
コメント
11件
もう、もりょきの会話が尊すぎて…🫶 めっちゃ口角が上がりました︎😊💕
美由?!おいこと尊い空間に入ってくんなア゙ア゙ア゙ア゙ア゙
サイドストーリーも読みましたよ!美由さんがどんな風に関わってくるんだろう… もっくんワールドに飲み込まれてる涼ちゃん面白かったです!この作品大好きなので、更新してくれて本当にありがたいです✨