ピピピッ ピピピッ
青
無機質な音
それは僕の頭に響く
今日も僕は長い間目をつむることが できなかった
布団に潜っても眠れなかった
目を閉じると
どうしても
“あのこと”がうかんで
夢に出てきて
苦しくなってしまうから
でも 苦しいのは
まだみんなを
「好き」
でいるからかもしれない
…。
青
自分の気持ちに 気づかないふりをして
最低限の荷物を持って
□の鍵をゆっくりとしめた。
チク タク チク タク
白黒で統一された部屋に
黒色のシンプルな時計が 壁にかかっている
時計の短針は8をさして
長針は9をさす
桃
ピーン ポーン
桃
青は30分前には来ている
早すぎなんじゃないかな
いつもならもうここにいるだろう
だから 今日も一番だと思った
だけど
ガチャッ
桃
そこには
青色じゃない
まぶしい色の彼がいた。
桃
桃
黄
黄
青だと思っていたから
思わず声がもれる
桃
黄
桃
黄
黄
黄
桃
もしかして
ガチャッ
赤
桃
赤
黄
桃
桃
赤
大丈夫。
今度は俺たちが「あいつ」を
助けるんだ。
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