蒼田 直輝(なおきり)
赤城 柚杏
窓の外から視線を移してなおきりさんの方を見た。
その目はどこか優しさと温もりを感じられる
蒼田 直輝(なおきり)
俺はあまり人を信じたくない。それは本当だ。
でも。どうせもうすぐ死ぬなら。
赤城 柚杏
蒼田 直輝(なおきり)
きっと彼の頭の中は不思議でいっぱいだろう。
俺自身も自分が不思議で仕方ない。
余命宣告された日は絶望だった。
だけど今はもうどうでもいい。どうなったっていい。
とにかく早く解放されたい。
最初からこうだったわけない。
〜
小さい時から体が弱かった。
自分には病気があることも知っていた。
でもどうせすぐ治る。そう思っていた。
蛙野 柴
赤城 柚杏
蛙野 柴
蛙野 柴
赤城 柚杏
そんな小さな希望は
医者の一言で雪のようにとけていった。一昨年の冬のことだった。
その話を聞いた時は血の気が引いて自分が今息をしてるのかも分からなかった。
そんなこと認めることが出来るはずがない。
あの時はまだ中3だった。
ずっと親友だった子にも当たって。親まで泣かせて。
それでも近くにいてくれる子はいた。でも。すぐに連絡が途絶えた。
それから俺は人が信じられなくなった。
〜
蒼田 直輝(なおきり)
赤城 柚杏
不思議な質問内容にどう答えたらいいのかわからない。
だから。質問を質問で答えた。
蒼田 直輝(なおきり)
その声からは悲しみや虚しさが混ざっていることが読み取れた。
赤城 柚杏
わかるわけが無い不思議な質問。彼と同じように『わからない』と言う答えをした。
蒼田 直輝(なおきり)
蒼田 直輝(なおきり)
この人はなにを言っているのだろう。
頭の中は疑問しか浮かばなかった。
蒼田 直輝(なおきり)
赤城 柚杏
赤城 柚杏
赤城 柚杏
蒼田 直輝(なおきり)
考えたけど何も思いつかなかった。というより。
答えたくなかった。と言った方が良さそうだ。
その回答になおきりさんは案の定目を丸くした。
そんな彼を無視してまた窓の外を見た。
気がつくと部屋は暗くなっていた。
いつの間にか眠いっていたのだろう。
なおきりさんは俺が寝ている間に帰ったようだ。
変な人……
そんなことを考えながら。カーテンを開けて綺麗な夜空を眺める。
目には綺麗な星が反射していた。
♡120 NEXT……
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好きすぎる(๑♡∀♡๑)