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僕が君……朝倉舞歌に出会ったのは 中2の夏だった。
流賀
舞歌
流賀
舞歌
流賀
舞歌
流賀
舞歌
君はそんな風に乱暴な口調で僕の頼みを断った。
正直、すごく残念だったんだ。たまにユニットで歌ってるのを聞いてると、すごく上手だったから。それに……。まさか、そんなキツイ言い方をされるなんて、思っていなかったから……
その時から僕の中での君の印象は、あまり良いものではなくなってしまった。 だけど……。
ある暑い日の朝。
舞歌
流賀
舞歌
流賀
僕は答える事なく、そのまま音楽室への階段を一気に駆け上がった。
心の中では、君の見せた優しさにドキドキしてしまっていたんだ。顔がたぶん、真っ赤だったと思う。だから、それを隠すために返事をせずに、逃げてきた。
胸が高鳴って、息ができない。苦しい。でも、この苦しさは階段を上っているからじゃあない。
逃げるように立ち去った僕を君はどう思ったんだろう。 きっと、なんとも思わなかったんだろうな。 そう考えたら、少し残念だった。
流賀