注意事項 何時も通りRはなし。雰囲気的な匂わせ部分はあるよ。
陰間茶屋(男性版遊郭)時代劇物 わなかぶ 詳細設定 読まなくても良いですが、知ってる方が楽しめるかと思います。
陰間茶屋のルーツは歌舞伎 陰間⇒売春専門の美少年。今回の華太の設定はこれ。 陰子・色子⇒女形修行中で売春もする美少年 舞台子⇒舞台にたつようになった後も売春をする女形。香月の設定はこれ。 飛子⇒地方巡業にもついていき興行先で売春する女形修行中の美少年、もしくは、どこにも所属せず出張売春をする美少年。 金剛⇒陰間のマネージャー
不明な部分は、遊郭設定を混ぜています。 廓言葉⇒~ありんす、とかのあれ。実際、陰間で使ってたかは不明。香月のみ使用してます。 水揚げ⇒初めて客をとること。処女。陰間の場合は、最後に実物を使っての慣らし工程が有るため、本来は使われないと思われる。 陰間茶屋の客層⇒僧侶や未亡人の後家、大奥の女中。 陰間茶屋の場所⇒メインが僧侶なので、寺院の近くに多くあった。女性も利用できる時点で、花街にはない(遊女以外の女は立ち入り禁止)。今回は設定上、花街にあるとしています。因みに出張もしてくれますよ。
陰間は客とりする年齢12~20才 花盛りが16才 和中18才×小峠12才設定の為、必然的に和ニキ、ペドフェリア扱いされてる。
さて、お待ちかねの皆様、今宵は廓という囲いに捕らわれた蒼の瞳の綺麗な鳥のお話だ。
その日、須永という男と和中という男が、花街へ赴いていた時のことだ。
見目麗しい二人はとにかく目を引く存在で、仲見世の遊女たちからも挙って、アピールをされる。
遊女1
遊女2
普段は廓遊びを嗜む二人であるが、今日は掛けられる声を無視し、花街の奥へと歩を進めていく。二人の目的は花街の奥まったとこにある陰間茶屋。 正しくは、用があるのは、須永だけで、夜の相手が途切れぬ、和中は陰間に興味はなく、須永が傾国だと持て囃す舞台子とは、どんなものか一度お目通り願おうと着いてきただけに過ぎぬ。
店の入り口を潜るなり、須永のお気に入りの舞台子である香月が出迎える。
香月紫苑
流石の和中も感嘆の声を漏らす。確かに、傾国と謳われても遜色のない美少年がそこにいた。
須永陽咲也
香月紫苑
香月付きの金剛に須永は慣れた様子で、1日買い切りと伝えた後、別件の話があるとし、楼主に取りつぐよう依頼する。
須永は楼主に話があるとし、和中に先に酒宴に参加すよよう促し、香月と連れ立って店の奥へと消えていった。
和中は二階へ向かう為、階段に向かおうとした際、酒宴に参加する他の陰間たちが、和中の横を通り過ぎていく。その中の黒髪の少年が、和中の目を引き、咄嗟に少年の腕を掴む。腕を捕まれた少年は驚いた表情を浮かべ、和中を見上げる。
和中蒼一郎
小峠華太
和中蒼一郎
小峠華太
金剛
和中の様子に何かを察した、金剛が話しかける
和中蒼一郎
和中の提示した金額は、陰間の1日買い切り金額である。水揚げ前の華太には、まだ正式な値段がついていない。それなのに和中は大金を積むと申し出てるのだ。店側にとっては、願ってもない幸運。
金剛
小峠華太
水揚げ前の自分の床入りは、まだ先だと思っていただけに、狐に摘ままれた様子で、金剛に促されるまま、華太は身支度を整えに、部屋へと一旦下がる。
豪奢な振り袖に着替えた、華太が三味線を持ち、再度、和中の前に姿を表す。 床の準備が整うまでは、2階で酒宴を開くのが陰間問わず、遊郭での習わしである。華太は三味線を奏でる。華太の三味線の腕は、かなりのものだが、当の和中は三味線を聞いている様子はない。何故なら、三味線を奏でる間も、和中の視線は常に華太に注がれている。
金剛
待ちにまった、声が和中にかかる。
用意された寝所に、二人して赴く。華太は帯を解き、脱いだ振り袖を屏風に掛けていく。長襦袢のみの姿になると一度、下準備の為、華太は厠へと消えていく。解し終えた華太が戻ってくると和中は堪らず、布団に華太を引き倒す。
小峠華太
初めての客を前に、華太は気丈に振る舞っているが、体は正直で未知の体験に戦き微かに震えている。
和中蒼一郎
華太は、その和中の言葉に、ほっと胸を撫で下ろす。恐る恐るではあるが和中の背中に腕を回したのを合図に、和中は華太の体を開く。
髪を撫でられる気持ち良さに、華太は目を覚ます。
小峠華太
客を満足させるのが陰間の仕事なのに、快楽に流されてしまい、客より先に気をやってしまったことを華太は詫びる。
和中蒼一郎
障子の向こうから
金剛
終了の合図を伝えられる。
和中蒼一郎
楼主
華太は水揚げ前の陰間である故、粗相がないか心配で楼主も廊下に待機していたようだ。
楼主
和中蒼一郎
小峠華太
楼主
楼主も華太も素っ頓狂な声をあげた。 それもそのはず。水揚げ前の陰間を身請けするなど前代未聞。まさに寝耳に水とは、この事を指す言葉だろう。ただ、次の和中の発言に、二人はもっと驚く事となる。
和中蒼一郎
身請け金が高額故に、お上から身請け金の上限は500両(約5000万)までとするように、お達しが出ているが、実質、遊郭では守られておらず、今も千両花魁は後を立たないでいる。 和中は、遊郭であれば、太夫クラスと同等の高額な金額を華太の身請け金として支払うと言っているのだ。
楼主
和中蒼一郎
小峠華太
陰間の初仕事を終えたと同時に、右も左も分からぬまま、華太は和中に身請けされることとなった。
こうして、廓という囲いから、鳥は自由の身になることが出来たとさ。
本日のお話はここまで。
え?廓から、和中という男の腕(かいな)に囲い先が変わっただけなんでは、って?
さて、それはどうだろうね。
囲うも良し、自由になるのも良し、この先の話は、諸君ら読み手次第。 好きなように、この先の話の続きを綴るといい。
たまには、読み手に答えを委ねてみるのも一興。
だって、その方が面白いだろ?
諸君たちなら、ハッピーエンド、バッドエンド、どちらを綴る?
是非、この先の話を、語り手の私に聞かせておくれ。
おわり
あとがき 時代によって、貨幣の相場に変動があるので調べたけど、一両が5万~20万だったり、5万~12万だったりしたので、今回は一両10万設定にしてます。 陰間の身請け金調べたけど分からんかったので、遊女換算で出してます。一回の料金は陰間の方が高いというけど、実質クラス別なら、花魁の方が高い気はする。太夫クラスになると、初回費用約150万前後、二回目は約225万前後、三回目でやっと床入り出来て、約900万前後。 しかも、太夫になると客を選べるため、袖にされた相手からすれば、かなり悲惨。 日本で一番高値の身請け金を出された花魁は、六代目高尾。身請け金額は2500両。ここに色々な雑費が別途でかかり、なんと約4億5000万~5億円。 身請け金額よりも、よくこの金額払える奴がいた事の方に驚くわ! ただ身請けされた花魁は、妾として扱われるらしいので、4億も支払っての妾って、頭イカれてんなって、思ってしまう。 花魁設定はかなり美味しい。女体化しても美味しいよね。新兄貴の登場で、すなかづから、あおかづを推してしまいそう。 あと、もしかしたら、この話気に入ってるので、pixivにR18部分を加筆したものを載せるかもしれない。
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Ω\ζ°)チーン