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遊園地を出て帰りのバスの中…
夢
zzz…zzz…
新汰
(夢、かなりおつかれだな…ぐっすり寝てる)
新汰
(それもそうか、この修学旅行…体験とかにプラスでトラブルがたくさん起こったからな…)
新汰
(夢も泣いたり怒ったり笑ったり…感情爆発しまくってたから寝るのも当然か、)
新汰は夢の頬にそっと指を当て、優しそうに微笑んだ。
新汰
お疲れ様、よく頑張ったな
夢
zzz…ん~…zzz…
夢が目覚めたのはそれから1時間後の事…
夢
はっ!?もう学校着いた?
新汰
ううん、まだだよ
先生
皆さん、今通ってる高速道路でかなりの渋滞が起こってるらしくてな、帰りが遅くなるぞ
新汰
マジか…
夢
そっか…
夢
(渋滞のおかげで新汰とまだ一緒にいられて嬉しい、だなんて…思うの変かな?)
シンジ
はぁ…どうしよう…
アスカ
どうしたのよ?最後の最後に辛気臭い顔しちゃって
シンジ
カヲルくん…今日迎えに来てくれるって話だったんだ、でも…
アスカ
この状態ならかなりの時間待たせちゃうからカヲルくんに申し訳ない~って?
シンジ
凄いやアスカ、何でも分かっちゃうんだね!
アスカ
ま、幼なじみだしね~
シンジ
カヲルくん…冷えてないかな?
アスカ
心配したってしょうがないわよ!渋滞が解消されるのを待つしかないわ、
シンジ
…そうだよね、連絡手段も持ってないし…
結果、その会話から1時間後に渋滞は解消された。
そしてそこから更に1時間後、夢達を乗せたバスは無事に学校にたどり着いた。
夢
遂に楽しかった修学旅行も終わりか~…
アスカ
ほんと、あっという間だったわね…
レイ
たくさん、思い出が出来た
花梨
トラブルもたくさんあったよね~
新汰
でも、いい事もたくさんあったんじゃないか?
シンジ
疲れちゃったね…
夢
今日はみんな、早く寝ようね~…
アスカ
夢、既に寝そうじゃない!
一同
アハハ!
夢
そんなことないよ!…ところでさ、カップル組はそろそろ恋人のお迎えがある頃じゃない?
新汰
…話そらしたね?
夢
別にいいでしょ!?
新汰
まぁ悪くはないしな…
カヲル
シンジ君!
シンジ
カヲル君!
2人は3日ぶりの再開を喜びあい、抱き合った。
カヲル
シンジ君、どうだった?修学旅行は
シンジ
楽しかったよ!新しいカップルもできたし…
夢
あの~聞こえてるんですけど…?
カヲルは夢と新汰の顔を交互に眺め、納得したような表情をした。
カヲル
遂に2人、結ばれたんだね?めでたい話だ
夢
もう!シンジ君!カヲル君も察さなくていいから!
カヲル
はは、すまないね
アスカ
あんたバカァ!?なんであんたがいる訳!?
マリ
行きも来たなら帰りも来るのが筋でしょ?姫のお迎えに来たんだよん♪
アスカ
はぁ、別に頼んでないんだけど?
マリ
3日間、めっちゃ寂しかった!ベリー会いたかったよん!
アスカ
話聞きなさいよ💢
マリ
ねぇ姫~
アスカ
何よ
マリ
なんか周りで付き合ったとかそういう話ないの?
アスカ
あるわよ、とびっきりのカップルの話が。
マリ
じゃあ帰ってから聞こっかな!
夢
ちょっとアスカ!勝手に話そうとしないでよ!
アスカ
コネメガネ相手なんだから別にいいじゃない
夢
全然良くないよ!
マリ
ハハーン、何かあったのは夢ちゃんって訳か~
夢
あっ!えっと…その…
夢
別になんでもないからっ!
マリ
ほんとぉ~?
アスカ
コネメガネ、詮索はその辺にしときなさい?その辺の話は後でじっくりと話してあげるから!
夢
だから話さなくていいって~!
レイ
また来週、夢
花梨
またねー!
夢
うん!またねー!
カヲル
さ、シンジ君。帰ろうか
シンジ
うん、また明日ね!
夢
また明日!
マリ
じゃあ夢ちゃんお幸せに~!
アスカ
また明日!
夢
もー!…また明日!
新汰
夢、一緒に帰ろうぜ
夢
うん!
2人
………
夢
ふ、2人で帰るの久しぶりだね!
新汰
そうだな
2人
………
夢
(気まずい…恥ずかしいし…)
新汰
…俺たち、ほんとに付き合ったんだよな?
夢
え?うん…
新汰
夢じゃないんだよな
夢
うん、そうだよ?
新汰の目からは涙が零れていた。
夢
え!?どうしたの?急に…
新汰
いや、なんか実感湧いてきてさ…さっきの出来事、全部夢みたいだったから
夢
今?遅くない?
新汰
ごめん、情けない俺でさ…
夢
ううん、新汰は情けなくなんかないよ!私のこと考えてくれて、助けに来てくれるし…かっこいいよ…?
夢
(恥ずかし~!!!耐えられないわ…)
新汰
あーもう、なんでこんなに可愛いかなぁ…
夢
そんな事言われてもわかんないよ…それに別に可愛くないし!
新汰
可愛い!
夢
可愛くない!
新汰
可愛い!
夢
可愛くない!
新汰
それ以上可愛くないって言うなら、俺の見る目がなかったみたいになるじゃん、
夢
うっ…
夢
じゃあ可愛いでいいよ…もう…
新汰
よっしゃ勝った!
新汰
夢、可愛いよ
夢
…やっぱヤダ!恥ずかしい!
夢は両手で顔を隠してそう言った。
新汰
じゃ、ここで
夢
うん、わざわざ家まで送ってくれてありがと!
新汰
まぁ、彼女だし…女の子を夜道に歩かせる訳にもいかないし
夢
そういえば、前もこんなこと言ってたよね?
ショッピングモールにみんなで映画見に行った時だったっけ?
ショッピングモールにみんなで映画見に行った時だったっけ?
新汰
そうそう!あの時も心配で帰り送ってったんだよな
夢
新汰ってそういうところ変わらないよね
夢
…他の女の子にもこんなことしてるの?
新汰
する訳ないだろ、他の子の時は現地解散か駅で解散だぜ?
夢
他の子と2人きりで…!?
新汰
違う!…大体班の集まりとかクラスの集まりに呼ばれた時だよ、女の子と2人で遊んでるのは夢だけ
夢
…ホント?
新汰
ホントだって!無駄なこと言わなきゃ良かった、
夢
冗談だよ!からかってみただけ!私は新汰のこと、信じてるからさ?
私が転校してきた時からずっと一緒だし…
私が転校してきた時からずっと一緒だし…
新汰
うん、これからもずっと一緒な?
夢
もちろん!
新汰
じゃ、帰るわ
夢
うんまた明日!
新汰
また明日
夢
…私、ほんとに付き合ったんだ…
夢
未だに信じられないなぁ…
ピロン♪
夢
あ、LIENだ
新汰
今日はありがとな!変な事もたくさん言ったかもしれないけど…許してくれ…
じゃあおやすみなさい
じゃあおやすみなさい
新汰
YUME*
こちらこそありがとう!これからよろしくね!
大丈夫だよ!いつもの私の方が変な事言ってるもん!気にしないで?
おやすみなさい!
大丈夫だよ!いつもの私の方が変な事言ってるもん!気にしないで?
おやすみなさい!
YUME*
夢
(新汰、わざわざLIEN送ってきてくれたんだ…!)
夢
嬉しい~!
夢は窓を開け、風を浴びながら思った。
最高の3日間だった、と。
風が夢の髪を撫でて、吹き去っていった。