~桃くんの部屋~
~傷の手当て終わり~
桃
ん~よしよし、大丈夫だからな。ナデナデ
紫
桃くッ……ポロポロッギューッ
桃
あ~泣くなって……ナデナデ
紫
あ、りがとッ……ギューッ
俺は…今、猫原くん……に… …って……あれ…
ん"!?抱きついてる……?! しかも、俺勝手に[桃くん]って 呼んでるし…!! まずまずここ、猫原くんの部屋!?? さっきまでは…… 身体中痛くて…頭回んなかったけど…… 冷静に考えると何してんの、俺!!
紫
あ、あのッ……!
桃
ん?どした、紫?
紫
お、俺……あの…ご、めんッ……バッ
桃
え、は、突然どした?
紫
勝手に桃くんとか呼んだり……
紫
ず、ずっと抱きついちゃったり……
桃
…………え?
桃
いや、俺的にはホント嬉しいんだけど…
紫
…………????
桃
…はぁ…これ言っても気づかないか……。
桃
じゃあ………
桃
……ちゅ
紫
んッ……!?
桃
これで分かった?ニコッ
紫
いや、えっと………
ん?え?え?? どういうこと……?? 猫原くんは、俺のこと…??
紫
……??????
桃
はぁ?これでも分かんないとか鈍感すぎ……
紫
ぅ…ぁ…ごめんなさッ…ポロッ
桃
あ~違う違うッ…!ギューッ
桃
だから……俺、紫のことが……
桃
す、きってことだよッ……/
紫
ッえ………ポロポロッ
紫
………ホント……?ポロポロッ
ダメだ…信じられない………。 猫原くんが……俺のこと……… 好き……?
桃
ん、ホント。ナデナデ
紫
ひぐッ……う"ぁ"…ポロポロッ
桃
嫌だった……?
紫
ううんッ……ひぐッ…
紫
俺ッ……そんなこと言われたのッ……
紫
初めてでッ……
桃
うんうん。ナデナデ
紫
ずっとッ……ずっとッ……
紫
ホントは誰かに愛されたかったからッ……
紫
嬉しくてッ………
桃
………そ、っか…。ナデナデ
桃
あの、さ…紫は……俺のこと…好き……?
紫
猫原くんのことッ……
桃
え、待って待って…。
紫
んぇ……?
桃
俺のこと、桃くんって呼んで?
紫
ッ……桃くん…でいい……?
桃
よし、満足。ナデナデ
桃
で、返事は……?
紫
俺も…す、きだよ……
うん、今までは迷惑とか思ってた と思い込んでた……。 ホントはすっごく嬉しかった…。 きっと…ずっと好きだった。
……でも、桃くんは人気者だから… 俺なんかが好きになっちゃいけない って思って気持ちに蓋をしてた。 もう、正直になって…いいのかな……。
桃
ッ…良かったぁぁ………ギューッ
紫
わッ…苦しいよッ…桃くッ……
桃
あ、ごめん。ナデナデ
桃
なぁ、紫。
桃
辛いことあったなら、俺に言って?
紫
わ、かった……ポロッ
俺は今までのことを全部話した。 家庭のこと、学校でのこと、 人間関係のこと。 自分が感じてきた苦痛のこと。
桃
………大丈夫。ナデナデ
紫
桃く、ん………ポロポロッ
紫
な、んで桃く、んは俺に優しくしてくれるの……?
桃
………好きだから。
紫
ねぇ、桃くんッ……ポロポロッ
桃
ん、なに?ニコッ
紫
甘えてもいい……?
桃
もちろん。ニコッ
桃
紫は俺の大切な彼女だから。ニコッ
紫
ッ……//
紫
じゃぁ……ちゅーして欲しぃ…
桃
……ん、ちゅ。
紫
んッ…/
紫
んへへ、嬉しい……//ニコーッ
桃
はぁ、可愛い。
紫
か、わいくない…もん……/プイッ
桃
そういうとこも可愛いんだよ。ナデナデ
紫
んぅ……あ、りがと……/
俺は、今世界で1番幸せかも しれない。
―――続く―――







