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コメント
3件
素敵な作品ありがとうございました!初めの桜くんと蘇枋さんが話し合っていたところでコントみたいだなって思いながら見てました笑蘇枋さんは桜くんのためなら本当に火の中水の中にでも駆けつけそうですね笑 桜くんが納豆食わせようかなって思っていたところ蘇枋さんの扱いに慣れてんなーって思ったんですけど未来の桜くんはもっと蘇枋さんの扱いに慣れてて、未来の桜くんってこんな感じかー!ってなりました! お疲れ様でした!
お久しぶりの短編です。久しぶりに書くのと、花粉症が辛すぎてクオリティは低いものとなってしまっていますが、それでも楽しんで呼んでいただければ幸いです✨️ このお話は、いつぞやの投票の時に出たあんの中のお話です。長編で作る場合は、桜君と未来蘇枋くんが一緒に暮らしている間の描写も細かく入れる予定だったのをめちゃくちゃ短くした感じのお話です。話が急に飛んだと思った方、申し訳ありません🙇🏻♀️
蘇枋が消えて蘇枋が来た。 自分では何を言っているか分からないが、その通りのことを思った迄だ。 先程まで目の前にいた蘇枋は消え、 代わりにいたのは、桜よりも一回り、二回りと成長した____
蘇枋隼飛だった。
桜
蘇枋
蘇枋
ただ2人は混乱状態にあった。 なにがなんだかわからない。 蘇枋の目の前にいるのは、 自分が知っている桜よりもずっと小さくなっている。 桜側から見てもそうだ目の前には自分より一回り、二回り成長した桜がいる。
桜
蘇枋
桜
あまりに蘇枋が今の蘇枋と違いすぎて、びっくりした桜は誰だと叫んでしまった。猫のようにシャーっと威嚇した桜だが、蘇枋の素っ頓狂な声に警戒心も何も飛んでいってしまった。
蘇枋
桜
蘇枋
桜
蘇枋の問いかけに桜は顔を赤くした。 桜の知る蘇枋とはどこかちょっと違う反応。冷静沈着、そんな雰囲気などまるでない。少しおちゃらけた大人と言った雰囲気だ。
桜
話をすりかえる様に、桜はそれてしまった話題を元に戻した。
蘇枋
これは俺の推測なんだけど、 と語り出した蘇枋の顔が、普段よりもずっと大人びていて、 なぜだかドギマギしてしまう。
蘇枋
蘇枋
は?ミライ?かこ?? 桜の頭は真っ白になり、 宇宙猫状態になってしまった。
蘇枋
蘇枋
桜
そうだった。高校1年生の頃はこんな感じだっけ?と蘇枋は懐かしんでいる。 その顔は困っているでもなくずっと楽しそうだ。未来へ帰れ無いかもしれないという心配は無いのだろうか。
蘇枋
桜
蘇枋
ほんと桜君ってこの時から面白くて可愛かったよね。 と、砂糖をずっと甘く煮つめた様な 甘い表情で蘇枋は桜にほほ笑みかける。 桜のアホ毛が何かを察知したのか、 ビビッと揺れて反応した。 桜の顔にみるみる熱が登り、 あっという間にリンゴの様に赤く染ってしまっていた。
桜
蘇枋
桜
蘇枋
顔って、俺元々こういう顔だよ!?っと蘇枋が叫ぶ。 それは知ってる。 ずっと見ていたから。 それとは別にその顔から溢れ出る桜が愛おしいという顔だ。 桜が知る蘇枋は、感情を制御しているのか、ここまでダダ漏れにはなっていなかった。そのおかげか、学校生活でも支障は出ていなかったのだ。
桜
蘇枋
蘇枋
蘇枋が尋ねる様に問いかけた。 あの察しのいい蘇枋の事だ。それくらいすぐ分かるだろ!!っと叫びたくなってしまったが、 それはさすがに良くないと口を噤んだ。
桜
蘇枋
桜
なんで無理なんだよっ!? 桜は思わず叫んだ。 抑えてもらわないと困る。生活に支障が出てしまうからだ。
蘇枋
桜
蘇枋
無理だ!と叫ばれた所で、抑えてもらわないと桜だって困る。 これ程抑えろと言ってもダメならば、桜とて最終手段に出るしかない。
桜
蘇枋
桜
蘇枋
一緒にいると落ち着かないったらありゃしない。ただでさえおかしな出来事が起きて混乱しているのに、こんなオーラまで出されるとなると居心地が悪いったらありゃしない。
桜
蘇枋
蘇枋
悲しいよ。と言わんばかりに泣いたふりをする。こういう所は変わらず蘇枋だなと思った。
桜
蘇枋
桜
蘇枋
桜
こうして、未来から来た蘇枋と桜とでの生活が始まった。
蘇枋
桜は無言で頷いた。 蘇枋はだよね。と知ってましたと言わんばかりに返事をしてきた。 ちょっとイラッときたので明日の朝は納豆でも食べてやろうかと思う。
蘇枋と暮らし始めて数日。 二人で過ごすにあたって決めたことがある。 1、蘇枋は外に出ないこと。 これは未来の蘇枋が外に出ることにより、混乱を招かないようにするため。 蘇枋が桜の家にいるのも、もしこの時代の蘇枋の家に帰ったとして、身近な人や身内にバレてしまえば混乱を招きかね階から。 学校はしばらく海外にでも行くとか適当に理由をつけた。 2、なるだけ桜の恋愛センサーに反応しない様に過ごすこと。 これは言わずもがな桜が取決めたことだ。生活に支障が出る!と顔を赤くしながらペンでこの条件を書いていた。
重要な取り決めはこの2つだけで、 特に不自由なく暮らしていた。
桜
蘇枋
蘇枋
桜
数日一緒にいるが、 なにか特に変わったことは何も無い。 ただ普通に1日1日が過ぎていくだけだ。
蘇枋
ニヤリと大人の悪い笑みを浮かべた蘇枋に、桜はムキキッと顔を赤くした。 ポカポカ肘で着いてくる辺り、 照れ隠しだろう。
蘇枋
桜
蘇枋
そーかよ。と恥ずかしそうに桜は口をとんがらせた。未来まで、桜と蘇枋は一緒にいるのかと。そう考えるとどうしても恥ずかしくなってしまって、ムズムズとした感覚が胸に拡がった それと同時に、 蘇枋の口から出てきたはるとは誰だろうか。まさか、俺と別れて新しい人でも見つけたのだろうか。 暖かい気持ちと共に暗い気持ちも顔を出したが、気合いで押しこめてしまった。
桜
気づかれたくなくて、 蘇枋に顔を見られたくなくて、 未来の自分について聞いた。
蘇枋
桜
蘇枋
桜
自分で言うのもなんだけど君に言われると悲しくなってきたな、 少し、しょげた様子を見せた蘇枋だったが、こればっかりは自分のこれまでの行いを見直して欲しいと思う。
蘇枋
桜
蘇枋
あぁ、やっぱり蘇枋は蘇枋だった。 ずっと明るく、ふざけた様に振舞っていたから忘れていた。 蘇枋はこういう時、滅法鋭い。 あの時、未来の蘇枋がここに来た時だって、桜の不安を感じとったのか、 家に現代、桜と付き合っている蘇枋が来ていた。
いざ話し合おうってときに、 大人になった蘇枋が目の前に出たものだからびっくりした。 それで今の今までずっと有耶無耶になっていたのだ。
桜
蘇枋
桜
ずっと怖かった。 蘇枋と俺とじゃ、何もかもが釣り合わないから。あいつが、他校の女子から告白される姿を見る度に思った。 本当に俺でいいのかって。 でも蘇枋を跳ね除ける程の勇気も、 気持ちも持ち合わせてなかった。 だから今の今までずっと、どうすればいいのか分からずに悩んでいたのだ。
蘇枋
桜
桜
桜の頬を伝う涙は、その悲痛さを物語っていた。 蘇枋はじっとその様子を見つめている。 少しもそらすことなく、 なんでも見透かしている様な蘇芳色の赤い隻眼が。
蘇枋
未来の蘇枋隼飛と話し合ったところで何も解決はしないから。 この時代の自分、蘇枋隼飛と話し合わなければ、桜の不安は消えないだろう。 それでも自分が犯した勘違いくらいは訂正しようと蘇枋はピンと姿勢を正しくした。
蘇枋
桜
桜の涙を優しく指で掬う蘇枋の表情は、ずっと優しくて、桜の恋愛センサーも反応した。
蘇枋
蘇枋
あぁ、はるって、はるっていうのは…… 自分の名前を最後まで言わずに飲み込んだからなのか。
蘇枋
蘇枋
蘇枋
そういう蘇枋の体は、ちょっとずつ光を帯びて消えていっている。 直感でわかった。あぁ、きっとお別れなんだなって。 そして未来の蘇枋がここに消えしまった理由も、分かってしまって、
桜
蘇枋
桜が強く未来に不安を感じたから、 未来から蘇枋が来てしまったのだ。 謝る桜に対して、蘇枋はふざけた様に笑ってみせる。それにつられて桜もわらった。
蘇枋
蘇枋
桜
照れ隠しでつい、きつい言葉を言ってしまったが、蘇枋は笑って話を続ける。 さすが、未来でも桜の隣にいるだけのことはある。桜の事をよくわかっている。
蘇枋
桜
蘇枋
桜
蘇枋
もうそこには、今まで話していた蘇枋はいなくって、
代わりに見慣れた顔の蘇枋が帰ってきていた。
蘇枋
桜
2人の未来は、 末永く__
桜
蘇枋
蘇枋
今まで忘れていた出来事を、 帰った瞬間に思い出した。 あの後自分たちに何があったのかとか、 過去と未来で何をしたのかとか。 どうして今の今まで、未来の自分にあったことを忘れていたのだろうか。
過去の自分たちが未来について何か知っていれば、その未来が大きく変わってしまう可能性があるから、一時的に消されたのだろうか。 そんなこと細々と考えても意味なんてないので、とりあえず自分の可愛い恋人の顔をじっと見つめることにした。
桜
蘇枋
桜
蘇枋
蘇枋
桜
ほのかに頬を染めた彼の唇に、 吸い込まれる様に甘い触れるだけのキスをした。
「拝啓、過去の自分へ。」
この生活は世界一幸せだって。