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冨岡さんと胡蝶さんがいっしょに出掛けるお話。

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冨岡さんと胡蝶さんがいっしょに出掛けるお話。

1 - 冨岡さんと胡蝶さんがいっしょに出掛けるお話。

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2021年02月22日

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冨岡義勇

………胡蝶

胡蝶しのぶ

どうかしましたか?冨岡さん

冨岡義勇

…………………

胡蝶しのぶ

自分から呼んでおいてだんまりですか?そんなだから、

冨岡義勇

俺は嫌われてない

胡蝶しのぶ

………………まあいいでしょう。それで、なんの用です?

胡蝶しのぶ

貴方がここに来るなんて珍しいですね。怪我も見たところ無いようですし、

胡蝶しのぶ

私も暇ではないのですよ。分かってます?

冨岡義勇

…………そうか。ではまた日を改める

胡蝶しのぶ

……はい?

冨岡義勇

忙しいのだろう?

胡蝶しのぶ

ええ、まぁ。だから早く要件を言ってくださいよ。

冨岡義勇

いや、今度にする

胡蝶しのぶ

は?今度にしなくても、せっかく来たのですから今言えば良いでしょう?

冨岡義勇

いや、胡蝶は今忙しい。俺の為に時間を割く必要は無い

胡蝶しのぶ

はぁ………

しのぶはため息を零した。

冨岡義勇

胡蝶しのぶ

大丈夫ですから、今、言ってください。

冨岡義勇

忙しいのだろう…?

胡蝶しのぶ

忙しくないですから、早く

冨岡義勇

……???分かった、では言うぞ

しのぶは自分の屋敷の前でもうすぐ来るであろう男を待っていた。

隊服ではなく、着物姿で。

冨岡義勇

すまない、待ったか

胡蝶しのぶ

いえ、私も丁度支度が出来たところでした

胡蝶しのぶ

それで、これはどういう事ですか?

冨岡義勇

どういう事、とは?

胡蝶しのぶ

いきなり、着物を来て外で待っていてくれ、って言ったじゃないですか!その理由を聞いているんです!

冨岡義勇

あぁ。間に合わないから、今日にした

胡蝶しのぶ

…????

冨岡義勇

時間を無駄には出来ない。行くぞ

胡蝶しのぶ

えっ、ちょ、待って下さいよ!

訳も分からず何処へ行くかも知らないのに、義勇はしのぶの腕を引っ張り歩き出した。

胡蝶しのぶ

冨岡さん!何処へ行くのですか!?

冨岡義勇

うるさい、少し黙れ

胡蝶しのぶ

💢

冨岡義勇

昼餉は食べたか

胡蝶しのぶ

いえ、まだです💢

冨岡義勇

そうか。ではあそこへ行こう

近くにあった蕎麦屋に入っていく。

冨岡義勇

奢る。好きなものを食え

胡蝶しのぶ

………えっ?よろしいんですか?

冨岡義勇

あぁ。今日は多めに入れてきた

キョトンとするしのぶに「ムフフ」と、気味の悪い笑顔を浮かべる義勇。

胡蝶しのぶ

で、ではこのちょっとお高いものが食べたいです

冨岡義勇

好きなだけ頼め

胡蝶しのぶ

???

しのぶは義勇の言葉に甘え、高級な料理を頼んだ。

冨岡義勇

……それだけでいいのか?

胡蝶しのぶ

これだけで十分お腹いっぱいになりますよ

冨岡義勇

そうか…

胡蝶しのぶ

冨岡義勇

他に食べたいものないのか?

胡蝶しのぶ

……で、では、この…生姜の佃煮が、食べたい、です…

冨岡義勇

好きなのか、生姜の佃煮

胡蝶しのぶ

えぇ。子供の時からの大好物でして。誕生日は毎年、生姜の…佃煮が……………

冨岡義勇

…………

胡蝶しのぶ

冨岡さん…もしかして…………

冨岡義勇

…………お前の妹達に頼まれた

誕生日という言葉でしのぶは思い出した。自分の誕生日が近いということを。

義勇の「間に合わない」も納得出来た。

冨岡義勇

………これは世話になっている俺からの礼だと思って欲しい

冨岡義勇

それから、胡蝶は最近顔色が悪い気がする

冨岡義勇

最近徹夜をしているそうだな。食事も疎かにしているんだとか

冨岡義勇

妹達が心配していた

胡蝶しのぶ

…………………

しのぶはギクッとする。化粧で誤魔化していたのに。

胡蝶しのぶ

確かに、ここの所睡眠などを疎かにしていました

胡蝶しのぶ

……あの子たちに心配を掛けさせるとは、医者としても姉としても失格ですねぇ…

胡蝶しのぶ

でも、仕方ないと思いませんか?今ね、藤の花よりも強い毒を、作っているんですよ

胡蝶しのぶ

上弦を、殺せるほどの強い毒

胡蝶しのぶ

その為に、私はもっと、頑張らないといけないのです

冨岡義勇

お前は、ちゃんと休暇はとっているのか?

胡蝶しのぶ

休暇?

冨岡義勇

頑張るのはいいが、適度に羽を伸ばした方がいい。その方がきっと、もっと美しく飛べるだろう

義勇らしくない例えに、しのぶはクスリと笑った。

胡蝶しのぶ

そうですね。もっと、綺麗に美しく…

しのぶは姉、カナエの姿を思い浮かべた。

胡蝶しのぶ

蝶々のように

胡蝶しのぶ

ですから、冨岡さん。私のためにたっくさん奢ってくださいね?

冨岡義勇

だから言っただろう。多めに入れてきた、と

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