普(花子くん)
こんな世界
司(花子くんの双子の弟)
と嘆く誰かの
普(花子くん)
生きる理由になれるでしょうか
司(花子くんの双子の弟)
これは僕が今君に贈る
司(花子くんの双子の弟)
最初で最後の愛の言葉だ
普(花子くん)
街も人も歪み出した
八尋 寧々
化け物だと気づいたんだ
司(花子くんの双子の弟)
よくどうにすくったおろかさも
普(花子くん)
全てがこの目に映る
八尋 寧々
シアトリカルに手の上で誰も彼も踊らされる
普(花子くん)
生まれた意味だって知らぬまま
司(花子くんの双子の弟)
形骸化した夢は錆び付いてしまった
八尋 寧々
「愛をください」
普(花子くん)
きっと誰もがそう願った
八尋 寧々
「愛をください」
普(花子くん)
そっと震えた手を取って
八尋 寧々
「愛をください」
司(花子くんの双子の弟)
心をえぐる見にくいくらいに美しい愛を
普(花子くん)
こんな世界と嘆く誰かの
普(花子くん)
生きる理由になれるでしょうか
司(花子くんの双子の弟)
いつか終わると気づいた日から
普(花子くん)
死へと秒を読む心臓だ
八尋 寧々
ねえこのまま雨に溺れて
八尋 寧々
藍に融けたって構わないから
普(花子くん)
どうかどうかまたあの日のように
八尋 寧々
傘を差し出して笑って見せてよ
司(花子くんの双子の弟)
もしも夢が覚めなければ姿を変えずにいられた?
司(花子くんの双子の弟)
解けた指から消える温度
普(花子くん)
血を廻らせるのは誰の思い出?
八尋 寧々
雨に濡れた廃線
八尋 寧々
煤けた病棟 並んだ送電塔
普(花子くん)
夕暮れのバス停に止まったままの観覧車
司(花子くんの双子の弟)
机に咲く花 君の声も
八尋 寧々
何もかも最初から無かったみたい
普(花子くん)
死にたい僕は今日も生きをして
普(花子くん)
生きたい君は明日を見失って
司(花子くんの双子の弟)
なのにどうして悲しいのだろう
普(花子くん)
いずれ死するのが人間だ
八尋 寧々
永遠なんてないけど
八尋 寧々
思い通りの日々じゃないけど
普(花子くん)
脆く弱い糸に繋がれた
司(花子くんの双子の弟)
次の夜明けがまた訪れる
普(花子くん)
どんな世界もキミがいるなら
普(花子くん)
生きていたいって思えたんだよ
司(花子くんの双子の弟)
僕の地獄で君はいつでも絶えず鼓動する心臓だ
司(花子くんの双子の弟)
いつしか君がくれたように
普(花子くん) 司(花子くんの双子の弟)
僕も、誰かの心臓になれたなら
おわり







