この話は
星降る下で
二人の女の子が
出会った話。
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雪
待ってくださいっすー!
はな
うおお!
雪
わっ!
雪
急に止まんないで欲しいっす…
はな
ごめん〜
はな
ほら!着いたよー
雪
ここっすか?
雪
雪
平凡な家っすね
はな
シャラップ!
はな
はい、入るよ〜
雪
お邪魔するっす…
はな
ただいまー
雪
…親は?寝てるんすか?
はな
…うん
はな
私が小さい頃、亡くなったの
はな
今は叔母と暮らしてて…
はな
叔母は生活費を稼ぐために昼も夜も仕事なんだ…
はな
優しい人だから雪がここに住むのも許してくれるよ!
雪
はな
だから安心して!
はな
ね?
はなの頬を涙が伝う
はな
あれ?何で泣いてんだろ、私
雪
はな
…っ、ごめんね!
はな
ほら、眠いでしょ?寝よう?
雪
雪
…無理しなくて良いんすよ?
はな
え?
雪
はなさん、言ってくれたじゃないっすか
雪
「私が君を助ける」って
雪
なら、私も助けるっす
雪
恩を仇で返す訳にはいかないっすからね!
雪
悩みがあるなら聞くっすよ?
はな
…ありがとう…!
ポロポロ涙が溢れ出す
はな
っ…あのね…!
はな
…ずっと一人で…寂しかったのっ…
雪
はい…
はな
叔母もっ…ずっと仕事でっ…私…帰ってこれないのっ…わかってるけどぉ…!
雪
えぇ…えぇ…
はな
私っ…寂しかった…!
雪
寂しかったんっすね
はな
やだよっ…一人にしないで…って…言っても…!
はな
っ…誰も…一緒に…居てくれないのっ…
雪
雪
私が居るっすよ
はな
っ…ありがとうっ…
はな
ありがとうっ…!
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はな
…ゴメンね!寝ようか!
雪
はい…
雪
部屋は…どうするっすか?
はな
うーん…
はな
流石にソファーで寝てもらう訳にもいかないし…
はな
叔母の部屋で寝てて気づかれたら色々面倒だし…
雪
じゃあ何処で…
はな
私の部屋にしよう!
雪
え?
雪
良いんすか?
はな
うん!雪なら良いよ!
雪
はぁ…そっすか…
はな
じゃ!寝よっかぁ
私はずっと寂しかった
でもね
その悩みはぜーんぶ吹っ飛んじゃったよ
あなたのお陰だよ
「雪」