私の親友は、狐の嫁入りの使者でした。

【狐の嫁入り】

‐狐の嫁入りとは‐ 日本の本州･四国地方や九州地方に 伝わる怪異。

『狐の嫁入り』は、行列の提灯を持って行われる。 人間に化かすと言われた【キツネ】と密接な関連がある。

夜何時 何處 共云う事なく折静かなる夜に、提灯或は拒の如くなる火凡 一理余も無間続きて 遠方に見ゆる事有り。 右何所にても稀に雖有、蒲原郡中には折節有之。これを児童輩狐の婚と云ひならはせり。

長引きましたが、物語の世界へ…

今から、少し前の日のこと。

私の幼なじみの心彩の一言が、 最悪な事態を招いてしまった…

今は、6時間目の授業中。

授業内容は、集中力が持たない『数学』の時間だった。

心彩の言った○○神社は、キツネ様が宿っている不思議な神社だ。

先生にバレてしまった…

私の学校の授業は、少人数制。

30人の1クラスでの授業ではなく、 10人という少ない人数での授業だ。

この先生は、正直に喜べない。

小夏へ:私、用事を思い出しちゃった。 先生に、途中早退したって伝えて。 私には、やるべき事が残されてるから。

そこには、山ずみに重なったプリントがドンッと音を立てて机に下ろす。

その時だ。

ポツリッ…

天気雨だ…

キツネ様の出現条件は、天気雨であること…だ。

お姉ちゃんの様子がおかしい。

私は、大人しく部屋に戻ることにした。

なんのことだろう。

もう、夜は遅いし…寝よう…

疲れが溜まっていたのか、すぐに眠りに就いてしまった。

鈴の音を奏でて、ゆっくりと歩いていく。

そして、小夏は叫んだ。

私が見た【狐の嫁入り】は、夢の中で出会った物語だったようです。