ファルクへの殺害予告状。
机上にあるその紙を睨みつけたまま、 話し合いは続いていた。
ファルク
何か策はあるの?
カズミ
カズミ
得ることができるだろ?
ファルク
カズミ
ファルク
なのかな。)
ファルク
もし幹部なんかが出てきたら、一筋縄じゃいかない。
カズミ
カズミ
どこまで知ってるんだ?
スレンダーについて。
ファルク
ファルク
ファルク
カズミ
ファルク
一番力を持っているが…
ファルク
抗争で、だ。
カズミ
したりするつもりはない
ってことだな。
ファルク
ファルク
狙われたんだ?
カズミ
白髪のガキに嵌められたんだ。
カズミ
ファルク
ファルク
そんな名前。
カズミ
カズミ
でもいいんだよ!
カズミ
備えていたほうがいい!
イズミ
ファルク
玄関のドアが開き、イズミが現れる。
イズミ
何の話してるの?
ファルク
カズミ
イズミ
ファルク
構わないんじゃないか?
カズミ
カズミ
イズミ
ファルク
イズミ
どういうことか説明して
くれないと_
カズミ
"お兄ちゃん"なんて
言わないんだよ。
カズミ
から来たが、
カズミ
ニルと一緒にな。
ファルク
カズミ
イズミ
「ふふっ。」
微かな笑い声とともに黒いマントが イズミの姿を隠す。
代わりにそこに姿を現したのは長髪の 別の女性だった。
ヨミハ
ヨミハ
知っての通り怪盗です。
ヨミハ
ヨミハ
ファルク
カズミ
もう夜だったな?
ソファから立ち上がり、ヨミハと名乗る女の姿を観察する。
小さなシルクハットに黒いマント、 白い布手袋。 いかにも"怪盗"という立ち姿だ。
ヨミハ
彼女が不自然にその場に屈みこむ。
次の行動をなんとなく理解し、 戦闘態勢に入った。
…はずだった。
ヨミハ
瞼を一瞬下ろした隙に、彼女の姿は そこにはなく、壁の梁に横向きで足を ついていた。
カズミ
その姿さえも見えたのは一瞬だ。
次に見えたのは、真横。
カズミとファルクとの間。 机の上を通り過ぎてゆく何かが、 かろうじて認識できた。
(衝突する音)
ヨミハ
カズミ
ファルク
ヨミハ
やっぱしやり辛いや。
なんだ、この速さは。
一目でわかる。 人間の動きではない。
だからこそ、動きが止まった今 見逃すわけがない。
その考えは二人同じのようだ。
ファルク
倒れ込んでいる隙にファルクが 彼女に飛びかかる。
ヨミハ
ヨミハ
焦る素振りを見せるも、 床を転がり難なく躱し体を起こす。
攻撃を避けて安全と思い込んだ瞬間。
もう一度、大きな隙ができる。
転んでいるファルクを踏み台にし 脚を大きく振り上げる。
ヨミハ
まだ体のバランスが戻っていない。 避けるのは無理だ。
カズミ
ファルク
ヨミハ
ヨミハ
突如、彼女が空中に飛び上がる。
彼女は空中でスケートでもしている かのように美しい弧を描いていた。
そしてそのまま、4mは離れている場所に悠々と着地した。
ファルク
カズミ
ヨミハ
ヨミハ
ヨミハ
しましょうか。
そう告げると、左手の手袋をおもむろに外し始める。
ファルク
ヨミハ
ファルクが彼女に拳銃を構えている。 恐らく手袋を外そうと意識を外した隙を 狙ったのだろう。
ファルク
動ける人間は居ないよな?
カズミ
ヨミハ
彼女は流石に観念したのか、 俯いてその場でじっとしている。
ファルク
手を挙げてその場に座れ…
ファルク
ファルク
この距離なら当たるぜ。
カズミ
ヨミハ
ヨミハ
ファルク
さもないと本当に_
ヨミハ
撃てないでしょ?それ。
カズミ
カズミ
ヨミハ
ヨミハ
ヨミハ
ファルク
拳銃が空間ごと捻じ曲がり、 コンセントのカバーがそこに現れた。
転んだ時に無理やり外したのだろう。 何にせよ、バレては不味い。
ヨミハ
不敵な笑みを浮かべ、 ファルクを見つめる。
カズミ
その時、彼女の手にぼんやりとした光を放っている何かが見えた。
ヨミハ
その意味深な言葉と同時に、真っ直ぐ 突っ込んでくる。 狙いは当然、ファルクだ。
焦りか集中か、その場面が スローモーションのように見える。
彼女の左手の光が輝きを増してゆく。
カズミ
咄嗟の判断で、 ファルクを真横に蹴り飛ばす。
ファルク
ヨミハ
ファルクはなんとか助けられた。
だが、このままでは…
後悔する暇もなく、 彼女の左手が俺の肩に触れる。
その瞬間、その光はそれ以上に 輝きを増し、俺と彼女を飲み込んだ。
ファルク
「はぁ…はっ_はぁ…!」
二階、イズミの部屋。
狭い密室の中に、 息の切れた声と重厚な足音が響く。
イズミ
ガルファ
ガルファ
ガルファ
ガルファ
いてくれた方が、たっぷり楽しめる_ッヒヒ!
ニル
イズミ
イズミ
ニルは私が必ず守るから!
Profile.6 ロストタウン 一次区域
失われた街、ロストタウンは主に 三つに区画分けされている。
一次区域、二次区域、三次特区。 現在カズミらが在住しているのは 一次区域である。






