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ニル
イズミ
彼女が焼いてくれた可愛らしい クッキーを小さく頬張る。
ニル
イズミ
ニル
イズミ
イズミ
イズミ
イズミ
ニル
イズミ
ニル
ニル
ニル
(ドアが開く音)
ニル
見知らぬ男が部屋に足を踏み入れる。
やけに高圧的な雰囲気を放つその男は こちらに視線を向けると、 嫌な笑みを浮かべる。
イズミ
突然こちらに歩み寄る。
そして、刹那の躊躇いもなく その脚を蹴り下ろす。
(机が割れる音)
ガルファ
イズミ
これは焦りか、緊張か、それとも恐怖か 正体不明の不安を煽る何かが背筋を伝う
ニル
イズミ
ガルファ
ガルファ
ガルファ
ガルファ
イズミ
イズミ
ガルファ
ガルファ
男が気持ちの悪い笑みを浮かべ、 背に掛けていた長い槍のような棒を スラッと取り出す。
長い柄に、刃渡り20cm程の鋭い刃の槍
一階のリビングより狭いこの空間で あれを振り回されればひとたまりもないだろう。
イズミ
イズミ
イズミ
ガルファ
ガルファ
途端、男が槍を素早く振り下ろす。 銀色に光る刃が湾曲して襲いかかる。
イズミ
振り下ろされた刃を横に避け、 そのまま低い体勢で距離を詰める。
ガルファ
男がニヤリとほくそ笑む。
瞬時に構えを変え、刃のついた方を軸に 持ち手の方をこちらに向けて振り払う。 刃のついた柄の片端にゴツゴツとした 鉄の塊が付いているのが見えた。
さらにしゃがみ込んでギリギリで躱すも 攻撃のタイミングを失う。
仕方なく一度後退し、 次の攻撃に備える。
イズミ
イズミ
イズミ
ガルファ
ガルファ
ガルファ
イズミ
イズミ
小さなテーブル上にあった ガラスコップを手に取り、男に向かって投げつける。
ガルファ
男はそれを難なく躱し、距離を詰める 前にこちらに攻撃を仕掛けてくる。
あえて避けず、限界まで待つ。
槍先が風を切る。
ガルファ
寸前のところで槍を受け流し、 その柄を掴む。
イズミ
そのまま力の限り槍を押し返し、 鈍器を男の胴に突き刺す。
ガルファ
一瞬白目を剥き、後ろに倒れ込む。
_が、 すんでの所で無理矢理に体勢を保つ。
イズミ
一気に距離を詰める。
そこで空中に跳び上がり、 男の顔面をよく見定め_
イズミ
ガルファ
「ぶべらぁっ!!」
(階段を駆け上がる音)
ファルク
ファルク
"泉"と書かれた看板。
そのドアを強くノックする。
ファルク
ファルク
ファルク
ファルク
嫌な予感がする。
そう感じた瞬間、 迷いなくドアノブを捻った。
そこには部屋…というか光が無く、 ただ深い黒が空間を飲み込んでいた。
イズミ
部屋のドアを開けても、 そこに廊下は無かった。
在ったのは、闇。 底知れぬその黒の深さに、 畏怖をも覚えてしまいそうな。
ニル
ニルが服の袖を掴んで震えている。
無理もない。 まだ子供だし、 床に寝そべっているこの男のせいで 十分なトラウマになりえる恐怖を 体験したのだ。
もっとも、小さい頃からあんな戦闘を していたのなら話は別だが。
ガルファ
ニル
イズミ
イズミ
ガルファ
ガルファ
ガルファ
ガルファ
イズミ
イズミ
倒れ込むその男に馬乗りになり、 首に目一杯の力をかける。
ガルファ
ガルファ
ガルファ
ガルファ
イズミ
イズミ
ガルファ
(ニヤリと笑う)
イズミ
イズミ
怒りのままに、拳を振る。
男が小さくうめき声を上げるが、 お構い無しにまた殴る。
ガルファ
イズミ
イズミ
ガルファ
ガルファ
男が急に騒ぎ出す。
先程の様子とは打って変わって、 顔は青ざめ、焦点は合わず…
何かに恐怖しているような…
イズミ
「_ッ!!」
背筋を
何かが伝う。
悪夢のような、不安のような。
そんな何かが 一気にこみ上げる。
敵意も殺意も感じない、なのに…
ニル
鮮やかな朱に染まったこの眼が_
ニル
"怖い"。
Profile.7 多機能凶器
多機能凶器、別称"スカーマインド"。
発祥不明。 製造元不明。
現代の技術を超越するギミックも 確認されており、 裏社会において超高額で取引される代物である。
現在確認されている多機能凶器は危険度 三段階(LITE、CRAY、SCALE) に分けられている。