青桃の教師×生徒パロ

attention 青桃です 教師×生徒パロです 「言えない想い」の続きとなります

冷え込む体育館

生徒会長としての最後の仕事

卒業生と教員しかいない場

普段よりも人数が少なくて、一人一人の顔が見える

これは、代表の特権

パチパチパチパチ

拍手に包まれながらステージを降りる

教員の席でこちらを見つめる青い瞳と目が合う

泣きそうな、嬉しそうな顔をしていた

まだ3月の頭だから、寒くて当然なのだが

先生に駆け寄る

あの日以来、先生と何があるわけでも無かった

授業も普通に受けていたし、行事も普通にやった

チャリン

何かの鍵を渡される

あの初夏の夕方

夕日に照らされながらマスク越しに先生の熱を知った日

「卒業したら全部奪うから」

そう言って校舎へ歩き出す先生

「もしこの後何もないんだったら」

…最後の最後で嘘付くとか…

自分に苦笑しながら、教員用の駐車場へと向かった

ガチャ

先生が車に乗ってシートベルトを締める

まるで恋人みたいな会話

そこからは先生と色んな話をした

生徒会長はどうだったとか

どのイベントが1番楽しかったとか

先生が行った国の話とか

気づけば外は真っ暗で、時計の短い針は5と6の間を指していた

とあるマンションの前で車が止まる

忘れるわけがない

先生に想いをありったけぶつけた日

俺の最初で最後の告白だと思う

「全部奪う」の「全部」はどこまでだろう

時間？

心？

それとも…