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続きを…続きをお恵みください…( ◜ཫ◝) このシリーズ大好きなんです… これからまだまだ寒くなります、お体大事になさってください!!
やっぱり好きだったんだよねジュンくん…。 嫌われたくないけど、想いは伝えられないって曖昧な状況だなぁ こちらがわとしてもふたり一緒にいて欲しいと思うからこそ、これいじょう近づいたらどうなっちゃうんだろうと緊張しちゃいます笑 2人のお話はほんとに1冊の漫画やひとつのアニメとしてみている感覚になります!これからも楽しみにしていますね😆✨
不審者の男の襲撃という脅威(きょうい)は去ったけれど、警察が来た後は大変だった。 とにかく、てんやわんや。
現場での状況説明、署に行ってからの長い事情聴取、被害届けの申請…。 俺の方からはスマホで撮った犯人の写真も出して……
警察の人が言うに、俺の撮った写真で暴行の証拠もあるし、バッチリ顔も写ってるし、男は逃げたけどすぐに立件できるだろうということだった。
何より襲撃して来たのは身元不明の人物ではなく、(最悪なことに)卯月さんの知り合いだというので、どこの誰か分かっているのであれば逮捕までは早いだろうと。
虎谷ジュン
虎谷ジュン
犯行に及んだあとのことを全く考えて無かったのか、それとも何らかの方法で卯月さんを「黙らせる」つもりだったから通報を気にしなくても良かったのか……。
考えただけで恐ろしいけど、 俺が一歩遅ければこの人……卯月さんはどうなっていたか分からない。
警察署から帰って来て、さらなる問題となったのは俺の「配達」のことだ。
人命優先・通報優先ですっかり忘れていたが俺はそもそも配達バイトの途中で……。
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月さんの家に届けるために持って来たあんかけ焼きそばは、配達予定時間を大幅に過ぎたまま『まだ受け取り確認が済んでいません』のステータスになっているし、そもそも料理がダメになっちゃってるし…。
さらにもっと良くないのは、卯月さんちへの配達の他に2件配達予定があった事だ。
こっちは受け取り予定のお客さんからアプリの方に「配達はまだか」というクレームが何度も入っていて
配達員が事故ったか責任を放棄して失踪したとき用の「原因不明のトラブルです」的なお詫び文が本社からお客さんに送信済みになっていた。
配達できず、本社やお客さんに迷惑がかかった分は当然、俺にペナルティがくだり…… この先何日間かは配達員として働けない扱いにされてしまった。
もし次に何かやらかしたら、たぶん配達員の登録を消されて契約解除されてしまう。
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
ぐうぅぅ〜…
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
昼間の事件からお預けを食らったまま、時刻は16時、すっかり夕方になっていた。そりゃお腹もすくだろう。
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
ー東京●●芸術大学 学生食堂ー
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
賑やかな学生食堂の雰囲気は、昼間の事件の時の緊迫感や警察署での深刻な空気の残り香を消して、ここが安全な場所だと思わせてくれる。
緊張がほぐれたのか、目の前の卯月さんの表情も少なからず和らいだと思ったけど、食堂を眺める横顔を盗み見れば、まだどこか影が落ちているようにも思えた。
あんな事があった後じゃ、やっぱりまだ不安なんだろう。
現場に出くわした俺でさえ、襲われた本人ではないのに怖くて心臓がバクバクした。
この人の事をよく知らないのに、この後、別れを告げて他人に戻っていくことを考えると何故かソワソワする。
彼を一人にして大丈夫なのか。
脳裏に焼きついた昼間のこと、俺に助けを求めた時の表情や声がフラッシュバックする。
「ひとりにしないで」と…。
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
卯月さんが財布を取り出そうとするのを見て、俺は慌てて止める。
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
スマートフォンにお互いの情報を送り合うと、直後、卯月さんが画面に表示された俺の名前をまじまじと見つめる。
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
出会いこそ深刻な場面でだったけど、この人はけっこう面白い人なのかも知れない。
ギャグか本気か分からないけど……、俺を猫ちゃんかどうか確認する感性の持ち主であることは分かった。
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
卯月キョウスケ
虎谷ジュン
虎谷ジュン
卯月キョウスケ
そんなこんなで大学2年の夏、学生の俺と社会人の卯月さんの少し変わった交流は始まった。
俺はというと、最初こそ「何かの縁だし」と人助けくらいの気持ちで付き合っていたのが
次第に「卯月さんに会いたい」気持ちの方が大きな目的になっていって、
例のストーカー野郎が逮捕されたという知らせがあった後も、何かと理由をつけて卯月さんのそばに居ようとした。
もう守ってあげなくても良いのにな。
学食で夕飯をたまに一緒に食べる会が、次第に卯月さんちでゲームしながら・映画観ながら夕飯を食べる会になったり、
何はなくとも卯月さんちに上がり込んで授業の空きコマの時間潰しをさせて貰うようになったりするまで、そう長くかからなかったのと同じように
卯月さんのことが「好きかも知れない」と気付いてから「いやめっちゃ好きだ」の確信に変わるまでも、そうかからなかった。
けれど卯月さんが俺を信用してくれているからこそ、
良い友人として迎え入れてくれたそのポジションに甘んじる傍ら、伝えられないモヤモヤとした気持ちを抱えることになってしまった。
ストーカー野郎がしたような、一方的な好意は卯月さんにとってトラウマなはずだ。
そんな事をしないから、 そんな素振り無いから、 俺は信用されてるんだとしたら…?
虎谷ジュン
虎谷ジュン
良い友人のままでいなきゃ。
伝えられない気持ちを抱えるのはつらい。けれど背に腹は代えられないので…
俺は1年経っても、「何事もなく、一緒に居られる」方を選び続けているのだった。