五条
そう言われて脳みそを殴られたようだった
愛して無いわけじゃない
愛したいと思ってる
悟のことは大切だと思ってる
でも,その言葉を言われて 図星のように感じてしまったことが
自分でも理解できなかった
五条
亮(リョウ)
聞いて欲しかった
違うと伝えたかった
五条
でも俺は臆病だから引き止められなかった
自分について誰かに話す勇気が持てなかった
もう一度『愛してる』と言葉にすると 何もかもが嘘になるような気がして
俺は何も言わず涙を零し出ていく 悟の背中を見つめることしか出来なかった
何度,呼びかけても反応がなく ボーッと遠くを見つめるものだから
頬を思いっきり叩いてやると 驚いた顔をしながら此方を見つめていた
歌姫
亮(リョウ)
歌姫
無意識か定かではないが無表情で 私を瞳に写していた
歌姫
亮(リョウ)
いつも通りの何も変わらない 気味が悪い笑みを浮かべた
歌姫
亮(リョウ)
思ってもないくせに
本当は笑ってすらないくせに
こいつは何時も嘘をつく
亮(リョウ)
歌姫
亮(リョウ)
亮(リョウ)
歌姫
決して嘘ではなかった
あの子が抱かないと自殺すると 泣きついてきたんだ
悟にも危険が及ぶと思い,追い出そうと したのだが歌姫にも信じては貰えなかった
仕方ない事なのは分かってる
俺自身も色々な嘘をつき過ぎて 何が本音なのかも分からなくなってるから
だからこそ決して修正しようとはしなかった
何も言わず黙る,それが1番 正しいと分かっているから
五条
亮(リョウ)
五条
その口調から悟は俺のことが 好きではないのだろう
所々に嫌味が混じっている
歌姫
歌姫
亮(リョウ)
歌姫
そう言い歌姫は厄介事から逃げるように 何処かへ行ってしまった
五条
亮(リョウ)
亮(リョウ)
悟は俺の言葉を信じる気は無いようだった
何時もこうなる, 何を言おうが誰も耳を傾けない
信じて貰えないのなら話すだけ無駄だ
綾斗(アヤト)
亮(リョウ)
悟に声をかけてから行こうとも思ったが 何をするにも無駄に思えて
後ろを振り返ることなく上層部の元へ向かった
綾斗(アヤト)
綾斗(アヤト)
五条
綾斗(アヤト)
少し気まずさのある静けさで 俺は何だか楽しくなっていた
綾斗(アヤト)
五条
綾斗(アヤト)
五条
いつも通りの返答に笑みが零れた
余りに俺が大袈裟に笑うものだから 後輩くんは少しばかり引いていた
綾斗(アヤト)
五条
綾斗(アヤト)
五条
綾斗(アヤト)
綾斗(アヤト)
もう話すことも無くなり行こうとすると 後輩くんは乱暴に腕を掴み引き止めてきた
五条
綾斗(アヤト)
綾斗(アヤト)
綾斗(アヤト)
五条
綾斗(アヤト)
まるで被害者のように顔を俯けるから 俺は不意に笑みが零れた
綾斗(アヤト)
綾斗(アヤト)
しなかったのだろう, 反応を見ただけで分かった
綾斗(アヤト)
綾斗(アヤト)
五条
綾斗(アヤト)
図星を突かれたのか後輩くんは唖然としていた
綾斗(アヤト)
五条
後輩くんは少し過呼吸気味になっていた
五条
今まで気づいてなかった部分に 気づいてしまい混乱しているのだろう
綾斗(アヤト)
綾斗(アヤト)
五条
綾斗(アヤト)
五条
綾斗(アヤト)
綾斗(アヤト)
五条
こんなに追い詰める気はなかった
でもムカついたんだ, 自分が被害者みてぇな顔して
亮を悪者に仕立て上げる此奴に
綾斗(アヤト)
綾斗(アヤト)
これは忠告だ
これ以上,亮を悪者に仕立て上げるなら 俺が亮の代わりに悪者になってやる
五条
綾斗(アヤト)
綾斗(アヤト)
綾斗(アヤト)
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すき